■IWJ Web Iwakami - 岩上安身オフィシャルサイト
- http://www.ustream.tv/recorded/19003612
- http://www.ustream.tv/recorded/19005289
- フリーライター木野龍逸さん&IWJ Staff さんによるまとめ(お休み)
■ニコニコ動画
■会見のポイント
■環境省
本日は環境省から除線担当者(関 荘一郎審議官)が出席、今回、除染の実証実験が始まってから初めて環境省の代表者が出席し、「除染の推進に向けた今後の流れについて」国民に向けて説明した。しかし、資料は会見配布のみであり、ネットでは公開しない相変わらずの統合対策室。
また、環境省は人数少なく忙しいという事で17時30分までと相も変わらず、質問数を限定するという徹底した情報隠蔽ぶり。水産庁や国土交通省、除線や廃棄物処理の話は情報が出て来ない。政務官もこの統合対策室はプラントの状況を発表する場だと断言している。
細野大臣は現地に寄り添うといいこの会見に出席しなくなってから、現地福島の状況が全く入って来ない。あたかも県民全てが望んでいるかのように除線活動状況を伝え、除線産業立ち上げと復興ビジネスを軌道にのせるために奔走している。低線量被爆のワーキンググループもその一貫。そんな中の環境相出席、十分な質問時間もなかったが、記者クラブメディアは質問はゼロ。無関心ぶりをネットに晒している。
■東電プラント
12月4日 日曜日の午後に発生した蒸発濃縮装置からの汚染水漏洩に関して「中期的安全確保の考え方」の改訂が示されている。年内冷温停止状態、ステップ2終了に向けて辻褄合わせが慌ただしくなっている。午前の東電単独会見では全漁連から海洋放出抗議報道中心の質疑に。
12月7日午後の東電単独会見で 「福島第一原子力発電所における高濃度の放射性物質を含むたまり水の貯蔵及び処理の状況について」貯蔵タンク不足が3月で一杯になることに触れながら、「中期的安全確保の考え方」の中で汚染水を法令基準まで下げて海洋放出する計画を盛り込み全漁連から抗議を受けていたことに触れなかった東電。
本日午前の東電単独会見でも会見での対応は極めて不誠実だと指摘する記者も。年内にステップ2を終了させることは9月の段階で細野大臣の意向により決定事項であり、辻褄合わせの施設運営計画の策定のため、結局、海洋への放出は盛り込まない、またしても問題の先送りになっている。
半減期が長く、骨に吸着して体内から排出されない極めて毒性の高いストロンチウムを除去する術は今の東電にはなく、高濃度のストロンチウムを含む汚染水が海へ漏出した先週の日曜日の事故により、改めてクローズアップされることになった。とにかく不味いことは聞かれるまで答えない。事故直後からの東電の姿勢は全く変わっていない。
濃度だけで放出量に関しては全く規制のない法律を盾に放出の妥当性を説明する東電、保安院。4月4日の放出の時と何も進展しておらず、地下水流入で汚染水が増え続けている事実に目を背けてきたしっぺ返しがステップ2終了目前に再燃した状況に。何ら根本的な解決に至っていない状況。本当に年末に事故終息宣言を印象づけるような展開になるんだろうか。
22時30分から緊急記者会見
同日、統合会見終了後、22時30分から緊急記者会見を開いて、海洋放出に関する修正を盛り込んだ「中期的安全確保の考え方」修正を示している。とにかく保安院に提出して意見聴取会に掛けて保安院の了承を取り付けなければステップ2終了のスケジュールに影響してしまう。
- ニコニコ動画【緊急】東京電力本店より「原子炉格納容器」「使用済燃料プールからの燃料取り出し」に関する記者会見
- 福島第一原子力発電所1~4号機に対する「中期的安全確保の考え方」に関する経済産業省原子力安全・保安院への報告について(その2)
保安院と東電が一致団結して政府が9月に決定したステップ2終了の体裁作り、矛盾だらけの終了条件を矢継ぎ早に進めている。ここまであからさまに行動されると呆れて物も言えない。恐らく最も振り回されるのが現場の作業員である事は想像に難くない。
日曜日の海洋漏洩事故から僅か5日(実質4日)ゴールまでの慌ただしい流れ
東電:平成23年12月4日(日)
蒸発濃縮装置 海洋漏えい事故発生
保安院:平成23年12月5日(月)
蒸発濃縮装置からの放射性物質を含む水の漏えいを踏まえた対応について(指示)
東電:平成23年12月6日(火)
保安院:福島第一原子力発電所の淡水化装置(蒸発濃縮装置)からの漏水による放射性物質を含む水の海への流出の評価結果(暫定)について
保安院:平成23年12月7日(水)
保安院:東京電力株式会社福島第一原子力発電所第1~4号機に対する「中期的安全確保の考え方」に関する東京電力からの報告書(その1)(改訂2)の受理及び第3回意見聴取会の開催について
東電:平成23年12月8日(木) 22時30分深夜 - 東電緊急会見
保安院:東京電力株式会社福島第一原子力発電所第1~4号機に対する「中期的安全確保の考え方」に関する東京電力からの報告書(その2)の受理について
保安院:平成23年12月9日(木)
保安院 東電の評価は妥当。ステップ2終了問題なし報道(読売新聞)
平成23年12月12日(月)
保安院:安全委員会へ中期的安全確保、施設運営計画の評価を依頼(追記)
平成23年12月16日(金)
政府:ステップ2終了 9月16日に細野大臣の強い意向により決定。スケジュール、結論ありき、年明けではなく、何としても年末には事故収束でお祝いムード、実績を強調したい野心家、細野豪志。
この以前の周は、1号機で殆どの燃料が圧力容器から落下している事実判明、燃料が殆どない圧力容器底部温度計測、しかも温度計誤差あることも問題ないことに。更にその前は、格納容器内の高濃度水素ガス判明、Xe-135、1、3号機内も2号機と多分同じという事に。
実際は設置して圧力容器内の状況を全ての号機で調べるべきだが、年内ステップ2終了に間に合わないから、多分、1号機、3号機も同じだろう判断。根拠のないスケジュールありき、結論ありきで辻褄合わせが進んでいるかよく分かると思う。経緯を見ていると1日刻みの現場無視スケジュール。
本当にひどい。何ら矛盾を解決せず、如何に屁理屈こね回して問題ないと理解するかが、何よりも重要である村の専門家達。問題先送りでステップ2終了、こういうのは政治判断とは言わない。あまりに強引すぎる。テレビ、新聞は何も伝えない。ただ決まったという結論を報じるだけ。これが今の日本。
■環境モニタリング
原子力安全委員会の環境モニタリング結果の評価で、長い間、全国調査の上水では検出限界以下の報告がずっと続いていたが、茨城県の上水から 1Bq/kg の値が検出されている。暫定基準値以下としても非常に気になる。また、本日は東電から定期的に行われているストロンチウム、プルトニウムの分析結果が公表されている。検出されているが、以前と大きく値は変わっていない。
文科省の児童の被曝調査は、学校に一台簡易線量計を配布して教師一人が携帯するという実態とそぐわないヤル気のない調査結果が発表されている。
■本日の議題
- 冒頭の挨拶(園田政務官) 00:00:35 ~
- 除線の推進に向けた今後の流れ (環境省 関審議官)★ 00:04:40 ~
- 環境モニタリングについて(東電 松本) 01:07:00 ~
- 環境モニタリングについて(文科省 伊藤) 01:09:55 ~
- 環境モニタリング結果の評価(原子力安全委員会) 01:15:00 ~
- 各プラントの状況(東電) 01:18:35 ~
「中期的安全確保の考え方」に関する保安院への報告(東電) - 経産省 宿題回答(保安院事務局) 01:37:20 ~
- 質疑(環境省 除線の推進に向けた今後の流れ) 00:16:10 ~
- 質疑 01:41:35 ~