録画 IWJ
http://www.ustream.tv/recorded/15130310
■会見のポイント
今回の会見では重要な案件がいくつかあった。文科省からは月2回集計される空間線量汚染マップの新しい集計結果が公表された。計画的避難区域にある数カ所で積算線量の予測値 20mSv/年を超える高い地域があり、前回よりも更に増加した地点が有ることも明らかに。
つまり、現在も発電所から放出され続け、放射能汚染が現在も進行していることを裏付ける結果となっている。これはあくまで空間線量であり、土壌に降り積もった放射線の影響も含まれると考えられる。政府は IAEA が警告した土壌汚染より空間線量が重要とし土壌汚染の調査については消極的だ。今回、ようやく本格的に土壌汚染調査を開始するとアナウンスした。
保安員の会見で SPEEDI の非公開データが存在していることも明らかになっている。非常に重要な内容になっているが、特に公開されなかったことで大きな問題はなかったようにも受け取れる保安員の発言にも注目。
細野補佐官はアメリカとの協力関係についてアピール。ここで政治が停滞すれば原発事故対応に支障が出ることをアピールしたい思惑があったものと思われるが、確かにこの非常時に協力を拒み、引きずり下ろすことしか考えていない連中は全て自民、公明、民主(鳩山グループ、古株議員)全て原発推進派。
小沢、原口グループは脱原発。(小沢は建前上脱原発) 管総理の原発対応、無能で遅い復興対応に業を煮やして不信任決議に同調したが、管総理が時期を見て退陣すること、若手に託すことで造反を防いだ。現在、民主党で怒っているのは、原発推進派だけ。この時期に地下原発の勉強会をやっている鳩山グループと古株議員。
メディアでは直視するのも恥ずかしいぐらい醜態をさらしている。思惑が外れた大手メディアと一緒になって批判しており、いかにも内容のないお坊ちゃまレベルの批判。原発擁護のために情報を隠蔽、知りながら報道してこなかった、安全デマを流し続けてきたメディアであれば、管総理を躍起になって批判する姿勢は当然のことといえる。
管内閣も同じく原発推進は同じであり、東電を擁護するあまり地域住民の命をないがしろにした対応になった。誰がやっても結果が同じなら方針転換してもらうのが国民にとって最良の方法だと思える。とにかく脱原発を阻止したいメディアの思惑も見て取れる会見となった。
大手メディアの焦点は冷温停止=退陣 時期。プラント関係では逼迫している高濃度汚染水の保管場所が焦点に。250mSv を超える被爆が確実となった事に関連し、同じ作業に従事していた140人に対しても同様の可能性が出てきた。
特に白血病リスクに備えた造血幹細胞の事前凍結保存は、250mSv を超えない対策が重要として政府は必要性はないと否定してきた。しかし大量被爆する可能性が出てきた。コストを優先し人命を軽視してきた政府の対応、責任は重大だ。
質疑では、先日の不信任決議案の採決で造反を丸め込んだ管総理の冷温停止状態を目安にやめるという発言に絡んで、大手メディアは冷温停止の定義についてあの手この手で質問を変え、細野補佐官の口から退陣時期を発言させようという大手メディアの質問内容。非常事態よりも退陣時期以外に興味のない露骨な質問に苦笑。
原子炉を冷やすために注水すればするほど、高濃度汚染水を量産してしまう状況と、先日の台風(低気圧前線)の通過により温泉水の容量が増えてしまいあふれ出る恐れが高まっている事に関して、汚染水を一時保管するタンクに関する質問も多かった。
気になった質問に対しては★で印をつけているので動画を参照されたし。
■本日の議題
- 細野豪志事務局長 挨拶 00:00:45~
- 海洋生物モニタリング調査 (水産省)00:13:35~
- 環境モニタリングについて (東電・文科省)00:13:35~ / 00:16:35~
- 環境モニタリング結果の評価 (原子力安全委員会)00:25:00~
- 各プラントの状況 (東電)00:27:45~
- 質疑 00:36:05~