2011年5月25日水曜日

2011年 5月 24日 共同会見

2011年 5月 24日 共同記者会見 (20回)

録画 IWJ
http://www.ustream.tv/recorded/14925153
http://ustre.am/_10CIh:Jqv まとめ


■会見のポイント
午前中の東電会見で2号機、3号機もメルトダウンが早い時期に発生していた事を認めたため、式台の展開がこれまでの会見で一番早かった。メルトダウンに関する質問が集中するためだろうと思ったが、質疑の内容は思った程メルトダウンには集中しなかった。

マスコミはメルトダウン(炉心溶融)を起しているであろう事は 外部の専門家の指摘で既に知っているから。自分も驚かない。よくよく考えれば、電力会社、原発擁護の立場上、報道してこなかった訳だから質問する方が不自然。報道すれば、これまで報道してこなかった自らの非を認めるようなものだし。(報道自主規制なんてものじゃない。)

情報源がテレビ、新聞等の大手メディアだけの人は驚いたかもしれないけど。燃料が溶けて容器下に溜まった状態で安定冷却は絶対にあり得ない。東電は容器底の温度が100度近くなので冷却できていると、この期に及んで楽観見通しに基づいて計画を立てている。根拠は容器外の温度のみであり、根拠としてはあまりに乏しい。

政府(細野豪志)も、未だに「当事者の東電の言うことだから」と計画の見直しは念頭ない。電力会社のこれまでの 隠蔽/改ざん/癒着 体質を知らない訳がないのに。

専門家は再臨界、水蒸気爆発、温度による炉心割れなど何時起きてもおかしくない状況だと見ている。メディアは当初から鋼鉄の圧力容器壁の暑さと丈夫さを強調しているが、実際には地震の揺れで原子炉容器に接続している配管が破断してそこから水漏れを起した可能性が高い。(水漏れにより炉心が露出)

となると、水冷式の原子炉(全て)は耐震基準を見直さないといけない。停止した浜岡原発も堤防が出来れば直ぐにでも運転を再開する事になっている。今となっては意味を失った古い耐震基準に基づいて国は運転再開を認めている事になる。これが原発を続けたい国、メディアが 「津波により冷却機能を失った~」と、津波の問題であった事を強調する最大の理由

事故直後の東電の認識は、燃料棒損傷、溶融(メルトダウン)は意識していない(重要でない)、温度計の状態が分からない状況下で安定して冷やせているから問題はないという信じがたい認識を示している。保安院は東電のオウム返し。認識の甘さという問題ではなく、この開き直りはバカにしているとしか思えない。状況を楽観視する姿勢は水位計の教訓から何も学んでいない。とにかく状況は改善しているように印象づけたいらしいが根拠をなんら示さない。

関連Link


■本日の議題
厚生労働省 



資料 報道資料は翌日公開

【東電】
【文科省】
【保安院】(経産省)
【原子力安全委員会】
【厚生労働省】

■プレス等
上記 報道資料は、原則 下記のURLで公開されます。

録画 IWJ
http://www.ustream.tv/recorded/14925153


http://ustre.am/_10CIh:Jqv まとめ



http://ustre.am/_10CIh:Jq8 00:01:10

細野統合本部事務局長の挨拶

細野補佐官
本日、IAEAの調査官が来日しており、この後、海江田大臣と会うと言うことで私も相席を求められているため冒頭で会見を抜けるが、大事な事なのでご理解頂きたい。この会見で皆様から何度か調査団のあり方について質問があった。今朝方、既に公表しているように皆さんにもごらん頂きたいと言うことで ~ IAEA には最大限の透明性を持って

(聞き取れない)

福島第一原発事故調査・検証委員会が閣議決定された。私はこの検証、調査の対象そのものであるため、この検証委員会のあり方については議論に参加してこなかった。いよいよ、開催が間もなくと言うことなので検証作業においては私が知りうる事実をしっかりと説明することで責任を果たしていきたいと思っている。

一方、事態はまだ進展しているため、その検証作業と平行して事態の対応には支障がないようにと考えている。以上。

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http://ustre.am/_10CIh:Jqa 00:03:45~

■環境モニタリングについて (東電・文科省)

東電

省略




http://ustre.am/_10CIh:Jqb 00:06:05~
文科省

省略


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http://ustre.am/_10CIh:Jqd 00:07:05~

■環境モニタリング結果の評価 (原子力安全委員会)

安全委員会
空間放射線量、空気中の放射性濃度は大きな変化はない。
21日に発表した評価の中で文科省が20km圏内で採取した土壌に含まれるウランについて精査すると申し上げていたが、ウラン234/238 の放射能濃度がほぼ同程度と言うことで、天然に存在するウランを検出したという文科省の評価は妥当という結論に達した。
海洋モニタリングについては、敷地海域、30km圏内の結果に対する評価だが、15ページの図、赤線を引いているところが濃度限度を超えているところである。発電所周辺、2カ所のみという状況である。

全国の放射能水準調査も特段大きな変化はない。以上。

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http://ustre.am/_10CIh:Jqk 00:08:55~

■各プラントの状況 (東電)

東電(松本)

省略

  • 福島第一原子力発電所取水口付近で採取した海水中に含まれる放射性物質の核種分析の結果について(5月23日採取分)
  • 福島第一原子力発電所タービン建屋付近のサブドレンからの放射性物質の検出について

タービン建屋から地下水への流出はないと判断


1号機については5月22日、4号機については5月23日に使用済み燃料プール上部の空気中のダストを分岐した結果だ。1号機は表の通り。ヨウ素131 で 7.6×10の5乗ベクレル/立方cm という事で空気中の濃度限度に対する割合は 0.08 となっている。一号機が若干高くなっているが、引き続きこのデータについては分析を進めていきたいと考えている。


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http://ustre.am/_10CIh:Jqq 00:14:10~

■保安員からのコメント  (経産省)

保安員
配布資料の修正について。

省略

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http://ustre.am/_10CIh:Jqu 00:17:30~

■質疑

共同通信
午前中に東電が発表した 2、3号機の解析見解について細野の評価について細野はどう思うか。また、2ヶ月以上経過して、また、IAEAの調査団がくる直前になって公表というのは遅いと思うが、そのことに関する細野の評価をお願いする。

細野
解析結果は1号機の解析結果が出た地点でこう言ったこともあり得ると考えていたのでそういう意味では厳しい結果があらためてでたなぁ、というそういう認識だ。

# 人ごとのように言うなよっ
政府の側の評価としてはまもなく保安院が解析結果を出して安全委員会が評価をするという事ではあるが、当事者である東京電力の分析なのでそれ自体は重く受け止めたいと思う。対応が我々にとっては極めて大事だがそういった意味では結果は厳しいが対応そのものについては炉内に燃料が残っていると言うことなので引き続いてしっかりと冷却をして冷温停止というのを目指す事自体には変わりはない。

# 冷温停止はもう不可能。再臨界の可能性もあるし、冷却との温度差で水蒸気爆発、炉心が割れる危険性がある。地震によるリスクも高まり、この期に及んでもまだ、楽観論で計画を立てている。炉心が割れる前に最悪を想定して手を打たないと取り返しのつかない自体になる。高濃度汚染水を出し続ける今の作業が果たしていいのだろうか?
公表のタイミングについてだが、冷静にデータを分析するにはどうしても時間がかかる。この時期の解析としてはやむを得ない面があると思う。解析とは離れた部分でおよそこういう事があり得るのではないかという事に関してはもう少し厳しい評価、可能性ですが、そういった可能性があり得るという評価は厳しくしておくべきだったと思っておる。その点は、元々の見込みの甘さというのはやはりあったと反省している。

# 外部の専門家が散々指摘してきた事であり、政府、メディアはそれを知りつつ否定、そのような指摘があることをメディアも情報を隠蔽してきた。見て見ぬふりをしてきた自民党、公明党を始めとする政権野党。後藤氏は解析は3日で出来ると。後藤氏が怒るのは当然。今まで意図的に出さなかったとしか思えない。最近の細野の答弁は、最後にやむを得ないと正当性を主張するようになった。もう末期だ。

NHK 石川
この後、IAEAの調査団に会われると言うことで、IAEA に対する日本政府の報告書も細野を中心に纏められるという事だが、この二つの調査報告書の関係はどのようなものになるか。

# 鋭い指摘。

細野
報告書自体は全く別のものとお考え頂きたい。日本政府として技術的な部分の評価を今、纏めており、出来る限り今分かっていることを情報を最大限集めて、反省点、改善点を出来るだけ示すことが出来るよう努力しているところだ。

一方で、IAEAの調査団については、調査団から求めれる情報については最大限提供したいと考えている。ただ、評価自体は日本政府が行うものと全く別になる。 IAEAの調査団が行うので、それがどういう評価になるかについては日本政府としては関知することが出来ない調査だと考えている。

NHK 石川
IAEA の調査団からこれまで求められている日本政府、東電の対応についてはどのような資料、情報の提供が求められているのか?

細野
IAEA はかなりの調査を送り込んでおり、そこでは出来る限りのパラメーターなどの情報を提供しているし、どういった対応をしてきたかと言う事についても多くは口頭だと思うが我々から情報提供しているところだ。

今回も様々な質問が来ているので出来るだけ答えるようにと私の法でも調整をしている。

NHK 石川
その項目を見た率直な感想はどのようなものか。

細野
全てを見た訳ではないと思うが、極めて具体的な内容、例えば 危機対応の仕組みであるとか具体的に実行したこと、どのような対応をしたのかという質問項目が並んでいた。それに答えることが我々の義務だと思う。

# やはり大手メディアは纏めて質問しなくても注意されない。


木野
質問項目の中にはプラントの状況以外に周りのモニタリング関係の情報も入っているのか? 東電が実施している海水のモニタリング調査だが、天候の関係で月の半分程度が実施できていない状況になっている。

こうしたモニタリング調査に関して政府の側として何らかの関与をする気は相変わらずないのか?東電内の敷地内の調査に関して直接、国の方でやる事はこれからもないのか?

細野
私が見ている限りはモニタリングについては日本側にデータを出すようにという要請はない。IAEA 自信が早い段階から様々なデータをとっており、それを活用するという思いも IAEA にはあると思う。

# IAEA は日本のモニタリングには関心がない?なぜ?日本人をモルモットに観察?それとも内政干渉と考えているのか? 逆に日本政府は IAEA のモニタリング調査結果の公表を求めないのか?

# IAEA は早い段階から土壌汚染が危険レベルにある事を指摘、警告したが、日本は IAEA の検査方法に難癖をつけ、地表の放射線量より空間線量の方で避難区域を決める方が正しい、と 反論。警告を無視してきた。結果、20mSv/年という高い値に安全基準値を引上げて、自主避難は保証しないとし、実質、被爆を強制している。
政府としてもかなりの数のモニタリングポイントで調査をしているため、それはそれで継続する。全てを政府が行う事は出来ないという事で、そこは東電の方に任せるところは任せる、そこは役割分担だ。

木野
先日、ストロンチウムの評価結果が東電の方からでたが、これは3月末に採取して4月の半ばに分析をして公表が今になっているが、これに関して本部の方では時期が遅い、早いという事はなかったのか?

これまでストロンチウムの分析はしているのかという質問を何度もしているが、していないという回答だった。しかし、分析は3月末に行われていた。この点についてどう思うか?

細野
全ての情報をその時々で見ている訳ではない。この会見でも何名かの方からストロンチウムについては早急に調べた方がいいのではと指摘されていたので私の方からも東電に要請はしていた。そういう事を受けて公表されたものだと承知をしている。

# ストロンチウムはカルシウムに性質が似ており、骨に蓄積される特徴がある。半減期が約30年と長く白血病の原因になる毒性が強い核種。健康面、食品の安全性を考える上でストロンチウム90の汚染状況の把握は非常に重要だが、再三の要求に対して検査しようとしなかった。細野は自分の要請で公表されたと自分を評価しているが、評価されるべきは会見で常に指摘している記者、特にフリーランスの方たちだ。
調べた時期と公表時期がどれぐらい違うのかと言うことについては自分自身が把握をしていないのでしっかり調べてみたいと思う。


東京新聞
省略

圧力容器の圧力が短期間で乱高下している理由は?

東電
基本的には計測機器の誤動作を疑っているが、漏洩している可能性もある。排気管の破談が入り、そこから上記が漏れ出ていると仮定して分析した場合、模擬が出来る(この可能性がある)事がわかったが、原子炉建屋内で漏れが確認出来た訳では内ので、一つの例としてやってみたということになる。

現地点では計器の故障だと考えているが、検証してみたいと考えている。

東京新聞
どのように検証するのか?

東電
現場の確認と運転員からの聞き取りを中心にやっていく。

# 可能性を認識しながら、実際に確認出来るまでは機器の故障という事にする東電。


IWJ 岩上
地震直後の炉心溶融(メルトダウン)について政府は知っていたのか否か?これまでも質問しているが、20日(金)に枝野官房長官に質問した際、保安院の中村審議官の発言、処遇についてお聞きした。

その際、枝野官房長官は、中村審議官について私を始め総理もどなたが中村さんか顔も名前も一致しないし、まったくどの地点までどういう事をされて今どうしているか知らないといった。これは事実か?

中村さんは炉心溶融(メルトダウン)が起きてると発言した後に更迭されたが、政府首脳が知らないと言うことは本当にあり得るのか?細野がいなくなったので保安院 西山審議簡易聞きたい。

新工程表について。
1号機のメルトダウンが明らかになった地点で発表された期間に変更のない進行定評は本当に大丈夫かと思ったが、1号機だけでなく 2,3号機のメルトダウンが明らかになった現在も本当に大丈夫なのか?

元々、止める、冷やす、閉じ込めるという事が大事だと言われてきたが、閉じ込めるという言葉は殆ど聞かなくなった。燃料が溶け落ちると格納容器に穴があく。既に確認されている向きもある。

全てに穴が開いてしまった場合、これをどのようにして外界に閉じ込めずに この9ヶ月にさますことが出来るのか、その手立てを明らかにして頂きたい。

保安院
中村審議官は、当所、広報を担当しており中村と何人かの同僚でその時の業務の状況に応じて説明申し上げていた。中村がこの業務から外れたのは基本的には国際的な対応が必要で海外出張に行かなければならないという事に基づくものである。

更迭と言うことでは全くないと私は思っている。海外に出張へ行くと1週間とかかなりの時間、日本にいなくなる訳なので、とても毎日、休みなく皆様に説明することは不可能なのでそういう意味でいずれにせよ、彼のやることは困難になった。

政府の首脳が中村の名前を知っていたかどうかは私は分からないが、知らない可能性も十分あると思う。

IWJ 岩上
中村審議官が更迭された訳ではないと言ったが、それはそれとして、なぜ、中村さんはメルトダウンの可能性があると発言したのか?要するに中村さんはそういう情報が入っていたから発言したのではないか?その情報も政府に伝わっていたのではないか?という点を聞きたい。

官房長官は知らなかった可能性があるといったが、実は、18日の記者会見で同様の質問をした時、「保安院の広報担当をされていた方ですね?」と答えている。つまり、私の質問の4日前には名前も顔も役職も覚えている。

数日で回答が変わるところを見ていると信用おけない。なので、保安院側から政府に伝えたことがあるかと言うことを確認したい。

保安院
保安院としての認識では一部溶けている可能性もあるし、その全体像は分からないという風に申し上げてきた。今、現在、東電から分析が出ているので、我々の分析、これまでの捜査の状況など全部含めた上で,近々に結論を出したいと思っている。

なので、中村が広報を担当していた当時もそうだったと認識している。そういう恐れがあることは官邸にもお知らせしている。そこは官邸、細野を含め認識を統一していると思う。

そういう中で、燃料の形はどうであれ、今やることはしっかり冷やす事であり、格納容器の外まで燃料が出て行っているというデータはどこにもない。格納容器の下に落ちるかどうかも、まだ、はっきりしない。

そういう所にあついものがあるというデータもない。基本的に圧力容器の中にあって、それが冷やされている状態にあるので工程表についてはそれに基づいてずっとやってきている訳だから、そのことにおいて変化がない以上、燃料の形状はそれほど影響しないと思っている。

# 冷やせば冷やす程、高濃度汚染水が大量に発生する現状。起こりえる先の展開を想定した行動は頑として起そうとしない。全てはその事象が発生し、作業員がその状態を確認出来てから方法を考える。指導、監督する立場の保安院が、東電と全く同じ事を言っている。残念だけど、もう終わっている・・・
# あと、温度を測る底に張り付いたセンサーが、地震により外れている可能性もあり、正確に温度が測れているかも怪しい。先ほどの機器の故障と楽観発言があったが、水位計が正しく動作してなかったという教訓があったばかりなのに。専門家なのに素人が見ても頭がおかしいとしか思えない。

IWJ 岩上
質問内容を誤解しているようだ。出て行くというのは燃料そのものが出て行くという事を言っているのではない。放射性物質が外界に飛散しないようにそれを閉じ込めるという話しではなかった?その点、格納容器に穴が開いている状況では、今後、どうやって閉じ込めて作業していく事が可能なのか?という事をお聞きしたい。

汚染水を濾過して戻すという循環の経路はわかったが、その作業の過程で外界に放射性物質を出さないようにする、9ヶ月後に放射能が出なくなると言う事ではなく、この途中で放射能が出ていかないようにする封じ込めの手立てについて聞いている。

# 汚染水を1トン濾過するのにかかる費用ははっきりしていないが、現在、たまりに貯まった高濃度汚染水を全てアルバ社のシステムで濾過するには単純計算で2兆円という話しもある。企業秘密で非公開が多く、フランスは単なるビジネスチャンスとしか見ていないのではないかという憶測も流れている。もう、汚染水をためる所はない。このまま行けば、更に高濃度の汚染水を海に放出することになる。現在でも環境(海水)に大きな影響が出ているのに。
保安院
一番大事なことはしっかり冷やすことだと思う。冷やす事によって蒸気となって出て行くことを防ぐのが一番大事なことだ。現地点では、相当程度、毎日、外に放射能が出て行っている事は少なくなっているように思っているが、完全に止められている状況ではない。

それ以上にしっかり止めるためには、覆いを作るなどという事を考えていく必要がある。そして汚染水をしっかり管理し、綺麗にし、残りカスもどっかにきちっと保存しておく事をやるしかないと思う。

IWJ 岩上
プロジェクトに覆い(建屋カバー)や水の管理は含まれているのか?

保安院
含まれている。

# 今、現在も放射性物質が空気中に放出され続けている事実を認識している人は少ないと思う。メディアが報道しないから。水素爆発で広範囲に飛んだが、現在は爆発的にではなく安定的に一定量が気象に影響されながら降り続いている状況にある。土壌汚染は進行している。この先、山など人が入らないところで高い放射能汚染が見つかったと報道される日はそう遠くないと思う。
東電
保安院がいうように、先ずは放射性物資の発生源となる炉心、使用済み燃料プールを安定的に冷やす事が、リスクを低減させる上で一番重要なことだと思っている。原子炉建屋に関しては6月中旬からカバーの設置が始まるが、建屋全体をビニールシートで覆い、放射性物質の拡散を防ぎたいと思っている。

また、タービン建屋や集中廃棄物処理施設を経由して水処理を行っている訳だが、タービン建屋からの汚染水については地下水の放射線レベルの監視を行っているし、ホース、配管等で引き回しを行っているが、そういった接続箇所の漏洩のリスクがある箇所についてはゼオライトをあらかじめまいておくだとか、そういった漏洩対策を施した上で水処理システムを稼働させていくことがこの道筋で計画されている。

IWJ 岩上
以前、レベル7に上がったときの会見で、私が質問したときに放出される放射性物質の総量はチェルノブイリと同等、もしくはそれを超えるものになるのではないかと言った。今回、1~3号機までがメルトダウンしている、更には圧力容器の底に穴が開いているという状況と前提が大きく変わった。

最終的にこの工程を完遂したときに収束に至ったとして、その間に外界、大気中、海へ放出される放射性物質の総量というのは、以前の認識より増えるとお考えか?

東電
レベル7になったとき、確かにそのように申し上げた。現地点では対策の道筋が取られているという事と、原子論関しては十分に冷却が進んでいると言うことを考えると今後、大きな放射性物質が追加放出されるという自体は極めて小さくなってきていると思っている。

従って、レベル7の10の17乗オーダーの今回の放出と評価しているが、チェルノブイリの10の19乗オーダーに達する可能性は極めて小さいと判断している。

IWJ 岩上
とういう事は、以前より楽観的になったと?

東電
楽観的になったと言うことよりも、道筋を進捗できていくという見通しが出来たと言うことだ。

# 以前よりよくなったのか。そら、当所からメルトダウンを認識していたんだから、東電にしてみればメルトダウンを明らかにしたところで何かが変わる訳でもない、という事だろう。



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