2012年5月13日日曜日

東電会見 2012.5.12(土)18:00 ~ 信頼性向上対策に係る実施計画の策定 ~報告書(松本氏)

東電会見 2012.5.12(土)18:00 ~
http://live.nicovideo.jp/watch/lv91623891

トラブル報告なし。定例サンプリングと報告書1件。昨日、保安院さま提出期限だった「信頼性向上対策に係る実施計画の策定」の報告内容説明。土曜日は新人記者さんの勉強会化している所に松本氏による報告。これまで十分説明できなかった部分を中心に説明。

仮設設備の恒久化、仮設設備評価(仮設防潮堤)、多核種除去設備(9月運用目標)通信設備、熱バランスモデルによる状態把握の試み、火災対策、循環注水少ループ化検討、経年劣化、放射性物質拡散防止(2号機ブローアウトパネル閉止検討)中長期信頼性向上など。

質疑の半分はビギナー向け、勉強会で同じ質問の繰り返し… (ヽ'ω`) カンベンシテ


○プラント関連

○報告書関連

○サンプリング関連




福島第一の状況

○松本:
5月12日夕刻の会見を始める。http://j.mp/Kb9MFQ [原子炉および格納容器の状況] 1~3号機まで給水系、CS系つかって注水冷却中。[圧力容器下部温度、格納容器圧力と水素ガス濃度]記載の表の通り。安定した状態が続いている。

○松本:
[使用済み燃料プール]1~4号機まで循環冷却継続実施中。[タービン建屋地下溜り水の処理状況 ]2号機、3号機からプロセス主建屋への移送は引き続き実施中。[水処理設備および貯蔵設備の状況]キュリオンは引き続き運用停止している。

サリーによる高濃度汚染水処理を継続実施中。[その他]昨日説明したが、海底土被覆工事は2層目は昨日までに終了。本日から被覆状況を確認することで作業は変更。このため、取水口北側にあるシルトフェンスの開閉作業が今後何回か発生する予定。

◆モニタリグ

手元には南放水口サンプリング結果を配っている。http://j.mp/Kb9Vcg こちらは淡水化装置から濃縮水貯槽へのホースの漏洩があった件で毎日サンプリングしているが、セシウム134/137、

全β核種も本日も検出限界未満という状況が続いている。プラントの状況は以上。



信頼性向上対策に係る実施計画の策定 (報告書)

○松本:
少し厚手の資料になるが、昨日の夜に保安院さまに報告書を1件提出しているので、その中身について説明させて頂く。


こちらは2ヶ月前になるが3月28日に保安院さまの方から信頼性向上対策に係る実施計画を取り纏めて報告するように指示があり、それに基づく報告書になる。ご指示頂いた内容は 「Ⅰ.プラントの安定状態維持・継続に向けた取組」から 「Ⅲ.中長期の取組に向けた実施体制の整備」まで全部で14項目ある。

従って報告書が手元にあると思うが、この14項目に従い、1項目ずつこれまで私どもが検討してきた事項、あるいは今後実施する計画について報告させて頂いた次第だ。それでは報告書本文を見ていただきながら少し説明させて頂く。

この実施計画の取りまとめにおいては、これまで既に公表させて頂いた事項とか、中長期ロードマップの中に入っている事項ともあり、私の方でこれまで皆様に十分説明できていなかった部分を中心に本日は報告させて頂ければと思っている。(http://j.mp/J73u8h)

★1-5を見るんだ。この報告書の第一章は放射性物質の抑制、冷却、臨界防止、水素爆発防止、水処理施設に関して、仮設設備から恒久的な設備に更新する等、長期間の仕様に耐えうるような信頼性の向上、及び維持を図る事が指示になる。

1-5ページに示す通り、設備毎に今後、どういった形で取り組むかという所を記載させて頂いた。既にポリエチレン化等の実施をしているが、引き続き、範囲を核出しいてほぼ、プラント内のカナフレックスに関してはポリエチレン化を進めていく予定だ。

また一番下になるが「状態監視を含む保全方針の策定」と言う事で、こちらは24年度の上半期を目途にほとんどの設備に対する保全方針を策定して、下半期からは計画的な保全が出来るようにしてきたいと考えている。そのような事が引き続き1-7ページの他、各設備毎に記載させて頂いた。

★2-12ページから電源関係の話をする。(http://j.mp/J73u8h)こちらは指示以降の2番目に電源関係についても仮設設備から恒久的な設備に更新という指示があり、2-12ページからこれらの電気設備の信頼性向上対策の検討をしている。

現在のところ、送電線の複数本かとか、既に実施した共用プールにあるディーゼル発電機の復旧等、終わっているが、引き続き残るディーゼル発電機の復旧とか、いわゆるメタクラという6.9kV系の母線の多重化等も含めて実施していきたいと考えている。

例えば2-15ページのところに発電所内の送電線、単結線図ということで示しているが、この赤い線を本年の11月末までに実施すると、電源現供給ラインの複数可が図れるということになる。

事故等で送電ができない場合でも隣の母線から電気を受けられる対応がとれることなる。続いて水処理設備関係の耐震、津波対策について少し報告する。

★3章のところになるがこれまで、建屋周りに関しては東北沖太平洋沖地震の影響評価、基準値振動による影響評価等を実施してきたが、いわゆるBクラスの設備に関しても今後、基準値振動による強度の評価等を行なっていく。

3-3ページに工程表を書いているが、基準値振動Ssによってタンク類の評価、建屋関係の評価もしていきたいと思っている。こちらに関しては放射性物質の水が内包するということで、環境に漏洩させない観点からこういった対応をとっている。

上の段になるが引き続きタンク周りに関しては漏洩の防止堰を設けて万一タンクから水が漏洩した場合でもその世紀の中にとどまるように防止したいと思っている。☆また、多核種除去設備に関しては予定通り、今年の上半期中の稼働を目指して設備の建設を進めている。

この多核種除去設備の稼動ができると、いわゆる放射性物質を含み水の全体的なリスクを下げられるのではないかと考えている。3-4ページからが津波に対する評価だ。こちらは東北地方太平洋沖地震の与信として考えているアウターライズ地震を想定しており、

☆発電所の方には南東方向から大体7~8メートルの津波が押し寄せるということで評価を行なっている。それに対して私どもとしては仮設防潮堤を作っているが、この度、この仮設防潮堤の安定性を評価した。

3-8ページからこの建設した仮説防潮堤に対して津波が押し寄せた場合の安定性を改めてきちんと評価している。評価結果は想定している津波に対してもこの仮説防潮堤の体力は十分有するという評価結果となっている。

# 細かい石を積み上げた仮説防潮堤。地震、津波、連続性とかどういう条件で評価してるんでそな。

また、津波に対しては現在想定しているそういった津波だが、万一、高濃度汚染水を内包する設備、いわゆる海抜10mのところに設備があるので、そういうった所に万が一にでも津波が押し寄せてくる事を考えられるので3-7で示す工程表により、

上半期中にオーバフローしてくる可能性の津波に対して如何に建屋への津波、海水の侵入を防止するか、というような対策の検討を始めたいと考えている。工事実施そのものに関しては24年度の下半期から考えており、時間がかかるかもしれないが、順次こういった対策を講じていきたいと思っている。

★既に話している循環注水冷却の少ループ化だが、こちらに関しては4-4、4-5ページ(http://j.mp/J73u8h)を見るんだ。少ループのイメージに関しては、4-5ページにイメージ図を書いているが、現在、原子炉に注水した水は原子炉建屋を貫通してタービン建屋に流出し、その水をポンプで吸い上げて水処理設備で浄化後、4km程度サイト内を流した後、原子炉に戻ってくる流路になる。

従って漏洩するリスクが少なからずあるので、この4-1に示すようなイメージ図になるが、圧力抑制室がある地下一階から直接水を吸い上げて直接原子論戻すラインが出来ないかという所を現在、将来的な目標という形で考えている。

下半分に課題を書いているが、こういったことを目指しながら4-4ページに工程表を書いているが、大体平成28年度ぐらいにはこういった少ループ化が出来るような対応を取って行きたいと考えている。

★監視計器の方の話をさせて頂く。6章になるが、6-7ページ、6-9ページを見るんだ。現在、重要な関し契機に関しては中央制御室を経由し、免震重要棟で一括管理が出来るようなシステムを講じている。

デジタルレコーダーとか、通信設備があるが、こちらに関してはまだ一重系なので信号灯が途切れると関しが出来なくなる状況だ。従って6-9ページに示すような工程にしたが、大体8月頃までにこういったデジタルレコーダーとか、通信設備の二重化の検討を行い、年内には設置工事を完了したいと思っている。

また、こういったデジタルレコーダーに関してはUPS(無停電電源装置)も併せて設置して電源がなくなった場合でも関しが継続できるようにしたいと思っている。

★6-39ページを見るんだ。(http://j.mp/J73u8h)これまで1号機、2号機、3号機の原子炉、及び格納容器に関しては熱電対による冷温停止状態の監視をしているが、2号機の圧力容器の熱電対のように、劣化が認められて使用不能の判断をしたものが何本か出てきている。

一方、私どもとしてはこういった熱電対に頼らないで、解析でどれぐらいのことが推定できるかというチャレンジを行なっている。6-39ページから熱バランスモデルを用いた炉内の温度評価ということで、少し現在の検討状況を書いているが、6-40ページ。

基本的な熱バランスの状況としては Qin と書いてあるのが、いわゆる注水がもっている熱量、Qdが損傷した燃料から発生する残留熱が入熱側になる。Qout1となっているのが流出している水が持ち出す熱量。

Qout2ということで圧力容器、格納容器を経由して外部に漏れていく熱と、このQin,Qd,Qout1,Qout2 が理論的にはバランスするだろうということで、内部の状況を把握できないかということで検討を進めている。

# NHK山崎記者がいたら会見終わらなかったな。これ。

6-45ページから2号機、6-46ページが1号機、6-47ページが3号機の結果だが、温度がぴったり合う所まで、現在はまだ評価が進んでいないが、いわゆる注水温度が上がることに対して評価上も温度が上がってくるというようなトレンド、傾向としての状況という形では模擬出て切ると考えている。

引き続き、このモデルの精密化を測り、こういった熱バランスによる格納容器、圧力容器の状況把握に努めてまいりたいと考えている。

★続いて8-1ページ(http://j.mp/J73u8h)こちらはコンクリート構造物、それから格納容器注水配管の経年劣化の評価状況だ。評価対象設備は8-1ページに対象設備、それから表という形で書いてあるが、原子炉格納容器、注水系配管、圧力容器、使用済燃料プールが今後、経年的にどういう形で劣化していくか、と言うことをある程度評価として進めている。

基本的には8-2ページ、8-3ページの所に劣化事象ということで書いているが、一番大きなものは海水による腐蝕だ。現在の評価状況については結果としては8-5ページから記載しているが、以前、2号機格納容器の中の内視鏡状況を見ると

いわゆる湿気が多くあり、水滴で格納容器内面が濡れている状況だが、一部、8→6ページ中断、ドライウェルの内面の腐食による減肉速度は1年あたり0.24~0.33mmという程度と評価しており、この程度の腐蝕の進行率であれば、

いわゆる耐震誘導としてもっている格納容器の厚さは充分保てるのではないかと考えている。なお、実際の腐食速度の評価だがプラントの現在の状況における必要圧力等に関しては、今年度中に評価を実施する予定だ。

★9-7ページを見るんだ。(http://j.mp/J73u8h)こちらは火災対策だ。発電所に関しては現在、警戒区域の中にあるということから、十分に周辺で火災が起こった場合に周辺では消せない状況にある。

従って発電所としてはこの9-7ページに示すような防火エリアを設けるとか、森林関係に関しては予防的な散水を行う。あるいは青い線で示したような防火用の道路、白い線も含めてこういった所には十分な離隔距離をとって火災の炎症が、

重要な設備に及ぼさないような対策を取って行きたいと考えている。★10-4ページを見るんだ(http://j.mp/J73u8h)10章は放射性物質の放出と貯蔵管理に伴う漏洩の防止対策だが、この中で新しい事案としては、10-4ページからある2号機のブローアウトパネルの閉止を現在検討している。

3号機、4号機は燃料取り出しに向けて原子炉建屋のカバー設置工事を進めているし、1号機は原子炉建屋のカバーが既に付いている。2号機に関しては建屋の爆発はなかったが、☆建屋5階のブローアウトパネルが開きっぱなしになっており、そこから放射性物質が出続けるという状況だ。

従って放射性物質の流出をできるだけ低減させるために今ブローアウトパネルを年度内に閉止できないか検討を現在進めている。当然、ここに関しては現在原子炉建屋の大物搬入口から外気が取り入れられており、このブローアウトパネルから出ている換気が行われているので、このブローアウトパネルを閉めるためには建屋内に専用の換気設備が必要という状況だ。

従ってこうした換気設備の設置検討とブローアウトパネルの閉止を含めて準備、工程の検討を進めていきたいと思っている。

★最期になるが 14-6ページを見るんだ。(http://j.mp/J73u8h)14章は今後、信頼性向上に係る中長期の取り組みを着実に実施するための東電側の組織体制を構築する指示だ。14-6ページに書いてあるが、発電所に関しては発電所と福島第一安定化センターがこういったいわゆる課題検討会議というのを設けて、

課題ごとに審議と方針の決定、実務部隊の指示問売ったことを実施していきたいということで今後考えている。手短にこの報告書の内容の中でこれまで十分に説明できていなかった部分を中心に説明させて頂いた。本日、私からは以上だ。




■質疑

○毎日野田:
5点あるので順番にお願いする。1点目だが、先程のSsでの評価だが、Bクラスの設備ということで建屋とタンクと言ったと思うが、具体的に何建屋で何タンクで他にはどういうものがあるのかひと通り主だったものを教えてほしい。

○松本:
3-1ページからが3章ということで、地震と津波の対策ということになる。これまでもSsによる評価をしていたが、(http://j.mp/J73u8h)3-2ページから建屋側の話を書いている。

燃料を内包する建屋ということで1~4号機の原子炉建屋、運用補助共用設備の建屋、タービン建屋、廃棄物建屋、コントロール建屋ということがあるが、先ず1~4号機の原子炉建屋に関しては、既に基準値振動Ssの評価が終わっている。

その下になるが、運用補助共用設備、共用プールと通称呼ばれている建屋に関しては、今後、3月までに改めて評価する。その下にあるプロセス主建屋と高温焼却炉建屋はSsに対する評価は終わっている。

これは高濃度汚染水を一次仮貯蔵する関係で既に実施は終わった。ただ、その下にある地下水が現在溜まっている原子炉建屋、タービン建屋、廃棄物処理建屋とコントロール建屋に関しては地下水が入った状態で再度、基準値振動で解析して見る状況だ。

あとはタンク類に関してはこちらはBクラスの設計で元々していたので、改めてSsでの評価を行う。

○毎日野田:
タンクは何タンクとか、そういうのはないのか?

○松本:
丸型の1000tタンクとブルーの横長のタンクの2種類になる。

○毎日野田:
何が入っている?

○松本:
こう濃度汚染水水の処理水が入っている。

○毎日野田:
これまでの経緯で分からないが、Aクラスの設備は全部終わっているのか?

○松本:
建屋とか中に入っている耐震上、安全上重要なAクラスの設備に関しては終わっている。

○毎日野田:
わかりました。先ほど水が流れるのを防ぐ席を作るという話。これは何ページでどうなっているか?

○松本:
堰はですな。1-21ページの所にタンク工程という形で表の1-8があるが、今年の6月までにコンクリートの堰、9月にかけて土のう堰が完成してくる予定だ。また、現在パトロールに頼っているので、監視カメラを9月までに設置するということで考えている。

○毎日野田:
これは何処らへんにどれぐらいの延長距離とか、わかるか?

○松本:
5章の8ページを見るんだ。こちらに図があるが、現在、丸型のタンクを置いているH4というエリアがあり、そこの周りを囲むような形で鉄筋コンクリートの堰と土のう堰を二重に作っていく予定だ。工事の工程上、鉄筋コンクリートの堰のほうが先にできて、

○松本:
土のう堰のほうがあとから出来る状況だ。

○毎日野田:
コンクリが6月までとあり、土のう堰が9月、なるほど。この赤いラインで囲っている感じか?

○松本:
はいそうです。

○毎日野田:
長さとか広さはわかるか?

○松本:
確認させてくれ。

○毎日野田:
あと高さもわかればお願いする。で、このタンクも処理水が入っている?

○松本:
はい。

○毎日野田:
わかりました。あと多各種処理設備を作るということで、多核種とはセシウム以外ということだと思うが、具体的には何?ストロンチウムとかってこと?

○松本:
核種の数としては62核種あり、主なものは5-12ページの所に主な核種は記載しているが、私どもが今回多核種除去設備で管理している、確認している核種としては62核種になる。

○毎日野田:
それを同時に吸着?

○松本:
そうです。システムとしては5-10ページに。現在使っているキュリオンとかサリーと似たようなものになる。塔といいますか、円筒状の筒のようなものに内部にゼオライトを中心とした吸着剤を入れている。取る核種によって添加剤とか中身を少し調整しており、

この14塔のなかをずっと流れる間に62核種が順次、吸着されて最終的には全ての核種でND、検出限界未満まで濃度を下げていくことになる。

○毎日野田:
それはいつ出来るのか?

○松本:
今年の上半期9月中には稼働させたいと考えている。

# 9月って… 濃縮塩水タンクは8月に、移送先も秋口にはやばいんじゃ

○毎日野田:
わかりました。これは全ての汚染水がここを通ることになるのか?そうすると。

○松本:
最初に現在使用しているキュリオン、サリー等で主なセシウム134/137というを取り除いた後の核種をこちらで検出限界未満まで下げる設備になる。

# 新人さんの質問は初歩的すぎて退屈…

○毎日野田:
今、タンクに溜まってる汚染水、あれを通すってことか?

○松本:
はいそうです。

○毎日野田:
わかりました。それと後最後に、えっと、津波対策をちょっともう少し教えて頂きたいが、えっと、何をどうすると言ったらいいのか?

○松本:
現在、私どもが考えている設計上の想定津波に関しては東北地方太平洋沖地震で与信として予想されているアウタライズ地震に伴う津波を現在想定している。こちらの津波が高いだろうということで、今のところ、発電所の南東方向から 7,8メートルの高さと評価している。

いわゆる高濃度汚染水を貯めているタービン建屋には海抜10mのところにあるので、基本的には津波が覆いかぶさるということではないが、遡上してくる可能性もあるので、現在、4,5メートルの高さの意思を突き詰めたような仮説防潮堤を作っている。

場所等は3-9ページとか3-10ページに模式図を描いているが、金網に採石を詰めて周りを遮水材のシートで多たものを南東側に作っているので、

○松本:
アウターライズに伴う津波が来ても建屋がある10mの所に海水が侵入してくることはない対策は現在で着ている状況だ。

○毎日野田:
それを新たに増強する話ではないのか?

○松本:
こちらは増強するということではなく、今後、これを乗り越えてくる津波があるかもしれないということで、今後は更に建屋側の開放部、開いているところが何箇所かあるので、そういった所を塞ぐというか、建屋の中に乗り越えてきた津波が出来るだけ入らないようにするには、どういう対策が必要かというのを、今年の、少し時間が掛かるが1年程度かけて準備ができ次第工事に着手していきたいと思っている。

○毎日野田:
先ほどのやっているような意思と金網で作ったような、

○松本:
そういった堰のようなものでカバーするか、開口部自身を何かで覆ってしまうというようなことを考えている。

# 今後の津波対策はじゃがこで十分です。はい。防潮堤作る予算なんてありません。

○毎日野田:
はい。わかりました。ありがとうございます。

○NHK岡本:
先ず全体的なことから伺いたい。今回、昨日提出された個の実施計画というのは、これまで提出されている長期計画の工程表と位置づけ的にはどう違うのか?今回こういうふうに発表するのは初めてか?

○松本:
位置づけとしてはこれまで伝えている中長期ロードマップの工程表からずれているものではない。4月23日に最新分が出ているが、それから新たに検討等が加わったものは確かにあるが、方針という形で違うものが出てきているというわけではない。

こちらは3月28日に保安院さまから信頼性向上対策をきちんとするように14項目のご指示が御座いまして、それを取り纏めて昨日報告させていただいたものです。

○NHK岡本:
中身について伺いたい。メタクラの復旧、非常用DG復旧とあったが、これは何を目的としてこういう対応を撮っているのか?

つまり、5,6号機の原子炉の安定冷却なのか、それとも1~4号機のこれまでの水循環システムのそういった物の対策としてこのような非常用DGやメタクラを復旧させるのか、その点について教えてほしい。

○松本:
いわゆる5,6号機側は電源としては事故前の状況まで戻っているので、5,6号機に関しては基本的に今のところ新たな対応はない。大きなところは1~4号機側の電源を如何に多重性をもたせるかというところで考えている。

その中でも各設備に電源を供給している母線というものがあるが、こちらに関して現在、上流側から送電線で受けているが、万一上流側の電源が停止した場合には、隣に電気が来ているのであれば隣の電源盤から受けられるというよな改造工事を 今後していこうと思っている。

それからディーゼル発電機に関しては1~4号機側は全部で8台のディーゼル発電機がそもそもあったが、ディーゼル発電機そのものが冠水したりとか、電源盤が冠水した状況で8台とも現在使える状況にない。

ただし、その内2台は共用プール側にあり、こちらは封球が可能という判断をし、現在、修理の方を進めている。一台は3月末に復旧が終わり、送電線からの電源がなかクなった場合には、そのディーゼル発電機を起動し、電源を1~4号機側に供給できるし、

年末迄にはもう一台を復旧させて、万一、ディーゼル発電機の一台が故障しても、隣のディーゼル発電機で電源が供給できる形で、外部電源と非常用発電機で電源を供給する形になる。また、それまでの期間に関しては発電所内に電源車があるので、そちらの方からの給電も可能な状態を維持している。

○NHK岡本:
メタクラとか非常用DGの場所は、これまでの原子炉に設置された場所に復旧させるのか、それともぜんぜん違う場所に作ってしまうのか?

# もう津波はこないしね。これまで通りでいいよね。

○松本:
非常用DGは元々あった場所に復旧させている。それからメタクラに関してはほぼ同じ場所にあるが、仮説で置いたのがあるので、ちょっとこの1A とか、1Bという所が、多分、タービン建屋の中ではなくて、屋外に新たに作ったと思うが、ちょっと確認する。

○NHK岡本:
え?何ページの図?

○松本:
例えば最終的な絵が2-17ページに来年の3月末の状況だが、上からというか(http://j.mp/J73u8h)上から中断に所内共通MC(メタクラ)と書いてある所は、恐らく屋外に新しく作った所だと思うので確認させてくれ。

○NHK岡本:
それから4-5ページ、平成28年度までに循環冷却の少ループ化を目指すという話があったが、これは各号機の原子炉建屋内にこういった循環ポンプを設けて循環させるということか?で、ここに汚染水処理設備も設けるということで良いか?

○松本:
はい。現在、いわゆるこちらのシステムとしては吸い上げて冷却器、温度を下げて再度注入することで考えている。で、一分の水はここから分岐して浄化、放射性物質を取ることを考えているが、

そちらに関しては現在の設備を使うか、新たに新しい設備をつけるかについてはまだ未定だ。今のところ、まだ循環注水冷却の少ループのイメージはこういうところだ、と言う事で検討を進めている段階だ。

○NHK岡本:
平成28年度までという根拠はどういったところにあるのか?

○松本:
一眼大きなところは如何に建屋、格納容器の止水工事を行なっていけるか、というところであり、以前示したとおり、まだ、原子炉建屋とタービン建屋感をどうやって縁を切るか、止水が出来るか、というところがこの少ループ化のポイントだと思っている。

# 目張りして水密化して水が入らないようにしても、津波が来る前に地震でだめになってしまう事はないそうな。

★実験室レベルでの妥当性は確認はできている、まだ実機レベルでそういった止水工事が可能かは確認出来れば少し前進すると思っている。

○NHK岡本:
また後ほど、詳しい者は近づけば改めて、

○松本:
はい、おおよそ4-4ページ(http://j.mp/J73u8h)で書いているような工程でここ4年ぐらいのスケジュール感を示しているが、やはり、課題もかなり大きなものがあるので、少し時間が必要と判断している。

○NHK岡本:
6-45ページの評価上の温度、熱バランスによる温度評価だが、そもそも注水量としていれている水が全て原子炉何入っているかどうか、今わかってない状況だよな。これで熱バランスが取れているかどうかはわかるのか?

○松本:
原子炉注水系の水が原子炉には全量入っていると思っている。建屋のなか等で注水している水が漏洩している形跡がないし、後、注水ラインも漏洩していないので、いわゆるスプレイ系とCS系をとって原子炉の方には入っていると考えている。

○NHK岡本:
温度は何処で計るのか?入れる前の水の温度と出てくる温度、それから逃げる温度というは。これは計らずに全部シミュレーションだけでやるという事か?

○松本:
はい。わかっているところとわかってない所があるので、当然分かっていない所をシミュレーションで評価する形になる。で、出口温度に関しては、格納容器の雰囲気温度とか、2号機の場合は格納容器の中に溜まっている水温が直接吐かれているので、そういった所を利用して評価した。

○NHK岡本:
わかりました。具体的な目処が立っているわけではない?

○松本:
そうだな。従って6-45ページに先ず2号機の状況を書いているが、やはりそういったデータが少し多い2号機のほうが、まあ、解析と実際が10℃程度の差でしか無いが、データの少ない1号機、6-45ページになるが、評価値、赤い線と緑の線が傾向としては似ているが、温度差としては20~30℃程度あるという状況だ。

○NHK岡本:
わかりました。もう一点は余談だが、多核種除去設備が設置されるのが 今年の上半期9月中までと言っていたが、この多核種除去設備を通してこれまで炉に入っていた水の核種を全部取り出すと言っていたが、昔、園田政務感がここで水のみましたよね?

# 政務官が飲んだ水は5,6号機側の溜り水、散水している水。トリチウムを含む水。東電が飲んでも大丈夫といってしまったばっかりに飲むはめに。アーメン。

○NHK岡本:
その水というのはこれを通していないということは多核種がまだ他にも沢山入っていたという状況だったのか?

○松本:
違う。水の素性がそもそも違う。この多核種除去設備で処理している水は、1~4号機の損傷した原子炉を通ってきた水なので、ようは核分裂生成物を多く含むというか、濃度としても相当高い状況で出てきている水だ。

それをキュリオン、サリーて通してセシウムに関しては大体10万分の1程度まで下げているが、その他の核種はとれていない状況になるので、それを今度の多核種除去設備で取ろうという形になる。

構内に散水している水は園田政務感が飲んだが、出処は5,6号機の地下に溜まってきた水であり、出処は元々地下水になる。従って事故時に放出された放射能、

○松本:
主にセシウムだが10E+1Bq/cm3程度含んでいる水だが、そちらはゼオライトで除去した上で飲料水の基準を満足させているという状況になる。

○NHK岡本:
ちょっと嫌な質問かも知れないが、園田政務感が飲んだ水には他の各種は殆ど入ってない?

# 何処が嫌な質問なのかよくわからん。

○松本:
全βにしても全αに関しても検出限界未満という状況を確認している。

○NHK岡本:
わかりました。ありがとうございます。

○朝日杉本:
今の園田政務管の話だが、確かトリチウムだけは基準より高い値ぐらいのがなかったか?

○松本:
いや、WHOの基準で言うとそれを下回っているが、検出限界未満ではなかった。

○朝日杉本:
あ、そうですね。わかりました。

# (゚∀゚) ジョウレンサン

○朝日杉本:
実施計画の話に戻るが、熱バランスの件だが、熱バランスはそもそもどういう目的で今実施を検討されているのか教えて頂きたいということと、原子炉には全量水が入っているにしてもこの水が必ずしも溶融燃料に全部かかっているかどうかというのは、判断できないのかなと思っているが、その辺りはどうか?

○松本:
はい。先ず1点目の目的だが、こちらは温度計、現在使っている圧力容器とか、格納容器の中に使っている熱電対に関しては、現在も多湿な状況が続いているので、まあ、何れ劣化するだろうと予想している。

そういった場合に備え、出来るだけ全体の状況を他に確認する方法があるかということで解析的に何処まで出来るかという事でチャレンジしている。

で、現在のところの検討状況をこういった形で示しているのがこの報告書になる。で、2問目のの質問にも関係するが、そういった質問にあったとおり、全量水がかかっているかとか、後、この熱バランスは空間上には広がりを考慮していないので、一点で模擬している。

従って模擬できている所は水が全部かかって、ゾレが全量抜けていく状況なので、そういった解析上のモデルの分解論を上げるとか、もう少し精緻なものにしていけば、かかっている、かかっていないという所も併せて評価できてくるんではないかと思っている。

○朝日杉本:
あとは他に不確かさの要因が残っている部分というのは、例えばどんなものが考えられるのか?この解析の精度を上げる上で。

○松本:
一つは空間的な位置情報になる。今回、1点で模擬しているが、実際には圧力容器、格納容器の中の熱の分布があると思うので、そういった所がまだ模擬できていないというところもあるし、水の掛け方が問題ではないかと思っている。

○朝日杉本:
★ありがとうございます。あとは経年劣化のところについて伺いたい。現状では大丈夫という話があったと思うが、これは要するに何十年先までというところまでのデータ解析は進んでいるのか?

○松本:
先ずですな。先ほど説明した話でいうと、

○松本:
★ドライウェルの例えば格納容器の厚さになるが、こちらは保守的な減肉速度としては、0.24~0.33mm/yという状況になる。で、肉厚は2号機で言うと20mmあるので、10年経つと最大2.4~3.3mm減肉されるという状況になる。

★ただ、それで全て減肉されたとしても格納容器の必要厚さ持つだろうという状況になるので、ちょっと何年持つかと言う評価よりも、当文庫の状態でも大丈夫、という評価をしたところだ。

実際には先程言ったとおり、実機に近いような腐食速度はどれぐらいあるのかとか、今の状態での必要肉厚は本当は何ミリ必要なのか、ってなところをより詳細に評価したいと思っている。

○朝日杉本:
例えば廃炉、解体できるまで持つかどうかというところは今後、評価は進んでいくのか?

# シュミレーション結果では大丈夫といったり、あくまでシュミレーションだから実機では分からんといってみたり。

○松本:
そうだな。最低条件としては、採取的に損傷寝量を取り出す所になるので、そういった状態になる時に格納容器が健全な状態を維持できているかという所がポイントになろうかと思っている。

○朝日杉本:
はい。ありがとうございます。★最期に2号機のブローアウトパネルについて。これは確認だが、何時、このブローアウトパネルは開いたのか?データがわかっているのか?今すぐにこのパネルを閉めるとどういう影響が2号機の中であるのか教えてほしい。

○松本:
ブローアウトパネルが開いた時期は推定としては2つある。私どもが4号機の爆発の際に現場に見に行ったものが直接開いているということを確認した時期が一箇所ある。それは詳細は記憶が定かでなないが、事故報告書の方に書いている。
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後、政府、もしくは他の機関が撮影した航空写真の中で見ると、もう少し前の打開でブローアウトパネルが開いている写真があるので、直接、私も確認しているわけではないが、その前に開いていたと思っている。今すぐ閉めると何が問題かというと、

現在、2号機の原子炉建屋の換気は基本的に大物搬入口から空気を吸い込んで、ブローアウトパネルから出てくるという状況になるので、ブローアウトパネルをいきなり閉めると2号機原子炉建屋の換気が出来なくなるという状況になるので、

まあ、いわゆる内部での放射性物質の濃度が内部で高まってしまう。あるいは気温とかそういった物が上昇すると言うことになる。

○朝日杉本:
わかりました。ありがとうございます。

# 閉じ込め効果もなく放射性物質放出が続いているのに、よく国も住民戻そうとするよね。建屋に充満するから換気して垂れ流しの現状。

○読売船越:
1番の恒久的な使用に耐える信頼性向上だが、恒久的というのは廃炉に向けてという意味合いで良いか?

○松本:
ハイ。廃炉作業をすすめるにむけて現在、昨年来、事故以降、仮に作ったという設備が比較的まだあるので、そういったのに対して、恒常的に信頼性が高いものにしていくという状況である。

ただ、いまある設備がすべてが全て仮設というわけではなく、例えば水処理設備みたいなものは適切なメンテナンスをしながらであれば、十分使用は出来ると思っている。

# 当初のセシウム除去装置の耐用年数は2年でしたが関係なす。お金ないし。何年でも。

○読売船越:
水処理設備はキュリオン、サリーとかあれ自体は本設というイメージでいいか?

○松本:
そうだな。

○読売船越:
わかった。そもそも論だが、計画で時期が示されているが、チュ長期ロードマップにも時期がある程度あったが、それより具体的になっていると理解していいか?

○松本:
はい。そういう意味では少し検討が進んだ所に関しては具体化を進めている。

○読売船越:
アウターライズによる津波の話だが、先程、7,8メートルの津波高を想定しているといったが、この資産というのは、そもそもやっていたことなのか?

○松本:
はい。仮設防潮堤を昨年の夏に建設したが、その時からほぼ同じような評価を進めていた。

○読売船越:
で、実際に評価に基づいて去年、仮の防潮堤を作ったと。で、改めてそれも踏まえてこの計画では何を今後やっていくのか、もう一回説明いただけるか?

○松本:
仮設防潮堤に関しては新たに何かをやるというよりも、改めて安定性の評価をきちんとやった報告書という形でつけている。要はその程度の津波が来た場合に、この津波によって仮設防潮堤が崩れたりしないかとか、そういったことを改めて評価をした。

で、新たに実施するという意味では、そうはといってもこの防潮堤を乗り越えてくる津波があるのではないかということで、そうなった場合には、いわゆる高濃度汚染水があふれる心配があるから、そういった高濃度汚染水が溜まっている建屋については、開口部に対してどういった対策ができるかということを今後、この一年かけて検討したいということである。

○読売船越:
それは資産の津波よりも更に高い津波が来たということを仮定するということか?

○松本:
はいそうです。

○読売船越:
わかりました。最説明のお願いだが、熱バランスモデルの関係で、原理というか、どういうふうに調べていくのか説明してほしい。

○松本:
はい。おおよその概念は6-40ページの所に(http://j.mp/J73u8h)熱バランスのモデルという形で、これは極めて簡単なところであるが、Qin と書いてあるのが、注水に従って持ち込まれる熱になる。

例えば現在十数℃の注水をやっているが、その水がもっているエネルギー、熱になる。Qd が損傷した燃料が残留熱として以前、発生している熱になる。これが発生分になる。持ちだす分が Qout1というのが漏れていく水がもっている熱になる。

例えば10℃の水が入ってきて 20℃の水になって出ていくとなれば、10℃分の熱を持ち出していることになる。Qout2と書いてあるのが、これは直接の水ではなく、圧力容器から格納容器、格納容器から原子炉建屋に抜けていく、

基礎部分として熱が逃げていく、という状況になる。例えば6-45ページの図6-16を見るんだ。(http://j.mp/J73u8h)この熱のバランスで見ると例えば2号機になるが Qd のピンク色の部分が損傷燃料が発熱している量、それから Qin が注水する水が持ち込んでいる量になる。

その左側に除熱側があるが、Qout1、こちらが出ていく水が温まることにより除熱している分、それから Qout2 が量としては小さいが、いわゆる格納容器原子炉建屋という形で建屋に抜けて逃げていくものだ。

これが原理的にはバランスしているだろうということで、これをイコールで繋いで方程式を解いていくと、まあ、実際に何度で出ているのか、という所が評価できよう、と考えている。

しかし、まだこのモデルは空間的には1点でモデル化しているので、なかなかまだ現実をきちんと模擬できている状況ではないが、グラフに示す通り、現在、ピンク色の方に注水温度が少し気温の上昇に伴い、少し上昇しているような所は、今回の模擬でも模擬出てきているとは見ている。

○読売船越:
その式を解いて出てくるのはデブリの熱なのか、それとも格納容器が何度だとか、原子炉内が何度なのか、そこの何がわかる?

○松本:
格納容器の熱、温度が何度かというところになる。デブリの方は温度を測るというより、こちらは崩壊熱という形で発生する熱量としては仮定として与えるという形になる。

○読売船越:
わかりました。

○共同にい:
循環注水の少ループ化の件で。わかればでいいが、1~3号機の中で優先順位というのは朧気ながら決まりつつあるのか?

○松本:
こちらはまだ優先順位は特に決まっていない。ただ、工事のやりやすさから考えると、2号機は建屋内の調査が比較的進んでいる状況ではあるが、まだ、1~3号機でなにか決定的な優劣があるというわけではない。

○共同にい:
それで4-4の資料で当然、色んな、まだ未解決な事項があって、具体化できないのは承知しているが、現地施工のバーがあるが、これをいつ頃はじめるとか、少なくとも施工内容の検討を終わらせるのは、例えば26年度中とか、そういったのは決まっているのか?

○松本:
いえ。そこはまだ本当に見通しとしては明確なものはない。まだやはり建屋の止水とか、建屋内の除染といった解決すべき課題のほうがまだ大きい。そういった物を解決しながらこの見通しがより明らかになると考えている。

○共同にい:
先ほどの話の中でリアクタービルとタービンビルの止水がポイントであり、それに関しては実験室レベルではできているといったが、止水が出来る前に、例えば漏洩部をどう見つけるとか、そういった課題もあると思うが、そういった見通しはついたのか?

○松本:
まだ漏洩している箇所をどうやって見つけるかはまだ検討中。サーベーランナー(ロボット)で圧力抑制室に入ったが、まだ、内側は見れていないし、水中をどうするかというところもある。また、1~3号機はまだその段階にも至っていないので、少し漏洩箇所の確認もすすめる。

これは、ある意味最終的な燃料デブリの取り出しに向けて、いろんな作業を並行してやっていくので、それらのマッチングをとりながら、この工程をも決まっていく形になる。

○共同にい:
以上を踏まえてなんというか、変な批判的な意味ではないが、では、その平成28年という数字の根拠があまりかっちりしていないんじゃないかという印象を持ったが、28年と敢えて具体的な数字を盛り込んだ根拠は、先ほどの実験室レベルでの確認とか、後サーベーランナーとか、なんというか、まあ、遅いながらもだんだんと、あの、オカマの中の状況が見えている、そう言う全体を見てのことなのか、それともやっぱり、一応カチッとした根拠があんのか、というとどっちなのか?

○松本:
あのう、こちらは両方ある。一つは我々が今考えているスケジュールを順調にというか、ギジュ的な課題を乗り越えながらこの程度のスケジュールというか、出来るだろうというようなおおまかな見通しと、一方では最終的な燃料取り出しから見ると、

この3年間ぐらいの間にはここまで来とかないと、その後を考えると、ここまでは必要だろうと、ターゲット・デイみたいなものを見せて、両者の面から努力していくと考えている。

○共同にい:
わかりました。んで、テーマを変えて後一点。ストロンチウムというか、62核種の件だが、これまでのレクで出ていれば恐縮だが、先程、色んな仕組みの説明を受けたが、これまで使っていたセシウム吸着の設備と比べて、恐らく吸着剤を変えたとか先ほどいったが、

もうちょっと一般の人に分かりやすく、何処をどう変えたかという、何を新しくいれたので、ストロンチウムとかが取れるようになったといえばいいのか?

○松本:
んっと、まあ、ひとつは今回、基本亭には円筒形の等を14塔用いて、それを直列に順次流していきながら核種を取っていくが、基本的には吸着剤に物質の特性の応じて添加剤を入れている。

場合によっては活性炭であったり、樹脂のようなものを入れているが、そういった物に選択的にくっつきやすい核種があるので、そういったもので62核種を14塔の中を通って行く段階で濃度としては下がっていく状況になる。

○共同にい:
最終的には14塔を通り終えたあとは64核種がすべてNDとしたいといったが、じゃあ、晴れて64核種がNDになった場合、はっきり言って、する、しないは別にして保安規定でしたっけ。海に放出できるレベルにはなるのか?

○松本:
はい。いわゆる環境中の制限値という意味では、保安院さまが示されている告示濃度限度ってのがございますので、その告示限度を下回っている確認ができるが、そういった環境への放出は可能だが、今のところはまだそういった段階ではないと思っている。

今回の多核種除去設備は今のところ、20万トン弱の処理水が今、発電所の中にあり、それが漏洩したりする場合には、堰の中に留めるという方針だが、持っていること自身がそれなりのリスクになるので、まあ、多核種除去設備で環境に漏れだしたとしても影響のない水という形で保存、保管したいと思っている。

○共同にい:
念押しだが62核種がNDとなることを持って、事実上の告示濃度限度如何になるとはまだ言い切れない?

○松本:
当然このND、というのは、告示濃度限度を更に100分の1程度下回っている濃度になる。

○共同にい:
なんというか定義は別にして、NDが確認出来れば、まあ、事実上はそれで告示濃度限度を下回るということは一応、イコールといっていい?

○松本:
ハイ。そりゃかまわない。

○共同にい:
わかりました。ありがとうございます。

○松本:
先ほど質問に出た堰だが、高さの鉄筋コンクリート製が30cm、土嚢のものが60cmの高さになる。延長はこの2つの堰を併せて2300mという状況になる。

○栗田:
明日の作業は滞留水関係のみ。3号機タービン建屋からプロセス主建屋への移送を停止を予定している。

○松本:
もう一つ質問受けていた電源設備の場所だが、2-18ページの所に(http://j.mp/J73u8h)地図に落としていたので、こちらになる。すべての設備が既存の建屋の中にあるメタクラというか、分電盤を使っておらず、新たに屋外のところに設置したものになる。以上だ。


~ 終了 19時5扮(1時間5分)

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