2012年12月12日水曜日

平成24年12月12日(水)第16回 原子力規制委員会10時30分 ~ 定例会見 14時~

原子力規制委員会 / 会議 / 会見 / 配信チャネル

平成24年12月12日(水)第16回 原子力規制委員会10時30分 ~

○議事録 / まとめ

【録画】http://www.youtube.com/user/NRAJapan?v=KjgLVdba6Tg


○配付資料

○議題
  • もんじゅにおける保安規定遵守義務違反について
  • 原子力災害対策指針の補足参考資料について
  • 環境モニタリング結果の解析について


○第16回 原子力規制委員会 タイムライン(メモ)

敦賀破砕帯調査島崎委員報告
10:30 ~
主査:島崎委員



議題1)1 もんじゅにおける保安規定遵守義務違反について
10:37 ~
担当:保安院 内村(安全寄生管理官)
発言:田中 大島 更田 島崎 中村 池田

メモ:"もんじゅ" 未点検。法令違反。現時点も違反継続。件数が膨大(9679)で根拠文書無く現地でも確認できない状況。高い安全性求められるクラス1機器の点検カウントミスも発覚。組織的要因も考えられる。平成22年に元々他の事業者にも問題があり、"もんじゅ"も確認対象だったのに今回またこの様な事象が発生している。( ゚д゚)ポカーン

田中委員長:非常に件数が膨大と私も付言したが調査により明らかに。法律違反、こういったものは規制委員会としては初めての指示文書になると思うので、それも含めて各位委員からのご意見を伺いたい。

大島委員:ルーズな保安管理が行われていたようだということで処理については今湧いれたとおりでいいと思う。"もんじゅ"の監督官庁。いったい監督官庁と事業者の関係がどうなっているのか。事業者としてどういう関係にあったのか。これも併せて次回の委員会で報告して頂きたい。つまり事業者として監督官庁からどういう関係にあったのか、注意、関係なり。監督官庁に対しても規制委員会からも状況を紹介して報告していただいたらどうかと思う。

田中委員長:繰り返しこういうことが行われている実態があるので。

更田委員:現状でも違反状態にあることを重く受け止めるべき。保安規定違反そのものもそうだが、確認がなされた時に根拠となる文書等が整理されてなくて全体像が把握できないことも違反そのものと並んで重要と受け止めるべき。点検超過した時にそれに対する根拠文書、台帳というか、それがすぐに確認できる状態にないというのが、安全管理上の質、レベルが問われる事になる。保守点検記録等が、品質管理の問題だと思うが、どのように事業者において管理なされているかきちんと把握してほしい。

島崎委員:平成22年度にはこの様な同様事例がないことを確認していたにも関わらず、いったい中で何が起きているのか、これは明らかにして頂きたい。

中村委員:資料2ページにもある組織的要因という言葉もあるが、科学者、技術者としての倫理観も問われることだと思う。法令で問われるということでななく、科学、技術を行う者が、普通は言われてもしなくてはいけないことをしていないのは、それぞれが持っている科学、技術が疑われる。文化、風土がもう一度見直させることを切に願う。

更田委員:先ほど一ついい忘れたことがある。今回のことに限らないが、例えば当初予定されていた運転計画や運転期間が何らかの理由により伸びてしまった場合、他の事業者でこの事例があったと思うが、翌年に動くはずだったものが動かなくなったために、次の時に点検する予定だったものがそのまま伸びてしまい、点検期間を超過してしまった。これに関しては自らが計画していた計画が、計画通りに進まなかった時にこういった保守点検の期間超過が非常に起きやすいことがあると思う。なので、自ら立てている運転計画、施設利用計画が変更になった時には、当然、それに対して関連する機器の保守、点検等が法令で定めた気管内に行われるかどうかは、計画変更の際に十分なチェックがなされる、当然なされることだと思うが、おそらくこの"もんじゅ"に関してもそうだし、他の事業者についてもそうだが、運転計画に変更があった際に、保守点検に対して抜けが生じてしまう、極一般的に考えてありえることだたと思うが、そういった意味で言うと、大きな方針、全体の計画が変わった時に、きちんと細部がそれについていけない部分があるのではないかと思うので、先ほど話したことと重なるが、全体を管理する体制、仕組みがどうなっているか。一旦不備が見つかった時にそれが確認できな状態になっているというのは、先ほど申し上げたことだが、それも相まって計画変更に対してふさわしい、弾力的、というべきではないな。ふさわしい措置が講じられているかどうか。その仕組がどうなっていたのか、これも併せて考えていくべきだと思う、

田中委員長:私からも一言。"もんじゅ"はこの原子力機構の中では最も大きな施設で非常に安全上重要な施設。社会的にも大きな影響をもっているものとおもう。そういう施設においてこういう事態が起こっていること自体、やはり組織全体の問題として、基本的には安全文化とか、先日も東電にも言ったが、そういったことの欠如というか、そういう事が払拭できないところがあると私は思う。

先程、大島委員会ら指摘のあった監督官庁である文科省、今度、実はJAEAは私どもの教官になる訳だが、独法の評価委員会というのがあり、"もんじゅ"については、これまでもいろんな評価がなされていると思うので、そういうったことも含めて、すこし事務レベルで調査していただいて、文科省なりの考え方、見解を調べて頂くようお願いしたい。

実は先ほど事務局から提案があった通り、これは法律違反であるということで、委員会から指導文書を出す、命令を出したいと思うが、それについては如何か?よろしいか?それでは、こういうことで文書を施行させて頂くようお願いする。長管

池田規制庁長管:私からJAEAの首脳を承知し、先ほど見て頂いた措置命令文書を渡しも同時に本日の委員会の議論を伝え、更に首脳としての考え方、あるいは覚悟だな。また、現場のモチベーションをどのように高めるか、そういう事を含めてしっかり聴取して、また当委員会で報告したいと思う。

田中委員長:それではよろしこ。



議題3)環境モニタリング結果の解析について
11:14 ~
担当:寄生庁金子(原子力防災課長)
発言者:田中委員長 中村委員 大島委員

メモ:航空機モニタリングによる空間線量率の推移わかりやすく説明する一環で。航空機モニタリングのスケールを併せてパラパラアニメで推移を視覚的にわかりやすく。HP上でアニメーション上で見れるよう準備中。



北朝鮮ミサイル発射対応・柏崎刈羽ウォーターロッド
11:19 ~
担当:保安院 古金谷
発言:田中委員長

メモ:北朝鮮ミサイル発射に関して状況報告。9:49発車時刻。北朝鮮請願から南に向け発射。10:01頃、沖縄上空通過。落下物は3つ確認。海洋上予告落下地点に落下したと聞いている。10:03 玄海、川内原発九電から特に異常ない連絡。柏崎ウォーターロッド曲がり調査指示続報。ファイバースコープ調査の結果、一部で燃料棒がかなり曲がって接触していたとの事。法令報告と判断、東電から規制委員会に報告あり。


終了 11時25分 (55分)




■ 原子力規制委員会 定例会見
連日、敦賀評価会に対して激怒する電気新聞記者。共同記者の質問のギャップに注目。専門家の判断より、専門家の事業者の結論ありきの結論を盛り込まないと科学的な結論にならないらしい。事業者側から見れば保安院から衰退した推進前提の原子力規制。

○保安院佐藤:
それでは、時間になりましたので、只今より原子力規制委員会の定例の会見を始めたいと思います。 本日は委員長から特に御説明事項はございませんので、只今から皆様方の御質問をお受けしたいと思います。

質問のある方は挙手をお願いします。それで、マイクが来てから所属とお名前をおっしゃって質問をお願いしたいと思います。それでは、質問のある方、挙手をお願いいたします。では、ヤマダさん。

○電気新聞 山田:
電気新聞のヤマダと申します。 敦賀の破砕帯の件なのですけれども、島﨑さんが調査結果の報告書をつくられるという中で、専門家の方とメールでやりとりしながら報告書をつくられると述べておられました。

その専門家と島﨑さんでやりとりする内容というのは、公開の対象になるのかどうかという点をお願いします。

○規正庁森本:
基本的には検討過程のやりとりですので、公開ということを考えてはおりません。

○電気新聞 山田:
情報公開請求すれば見られるとか、そういうのはあるのですか。そういうのもないですか。

○規正庁森本:
次長 情報公開請求でどう対応するかは請求があってから分析、検討させていただきたいと思います。情報公開法に基づくルールに従って検討させていただきたいと思います。

○電気新聞 山田:
わかりました。 もう一点、評価会合のやり方なのですけれども、会合がある前までは、原電が説明して、それに対して専門家が意見を述べて、専門家の意見に対して、また原電が反論するというやりとりがあると思っていたのですね。

結局、蓋をあけてみたら、原電が分ぐらい説明して、それで終わり、あとは専門家それぞれが意見を述べて、専門家の意見だけをもとに島﨑さんが評価を出したというふうに見えたのですね。

このやり方は正しいやり方ではないと思うのですよ。科学的根拠に基づくのであれば、事業者と専門家で議論を戦わせて、それで得た結論というのが科学的根拠に基づくと言えると思うので、これについて、御見解をお願いできますか。

○田中委員長:
それはいろいろなお考えがあると思うのですが、規制委員会というのは独立で、独立の判断をするわけですね。有識者にそれをお願いしているわけですから、一応、事業者としての考え方とか、データの提供をお願いするということであって、

今後どうなるか分かりませんけれども、そういうことのやりとりとか議論をするまでもなく、大体、先日のまとめが5人の専門家の中でできたということだったと思うのですね。

だから、私の方からも、事業者も納得できるまで、どうぞ調査なり何なり、追加なりやってくださいということを申し上げたのは、そのことですね。だから、あれで全部打ち切りということではないと私は理解しています。

ただ、現段階では、島﨑委員もおっしゃったように、今出ているデータで判断する限りは、こういうことになりますということだったと思います。

○電気新聞 山田:
議論をきちっとするためには、今後も評価会合をやりますよね。東通とか、もんじゅやら何やらの時に。その時も今回と同じように事業者は説明するだけで終わって、専門家と事業者の議論というのが公開の場ではなされないおつもりなのですか。

○田中委員長:
どの程度のことを期待されているのか分かりませんけれども、見解の相違みたいなものがあれば、それはきちっと説明をして、理解というか、ジャッジをしなければいけないと思いますけれども、事業者の意見は意見として聞いておいて、その上で判断するというのは規制委員会の基本的な立場ですね。

だから、どういうやり方になるか、予測は、どうなるかということは言えませんけれども、基本はそういうことだと思います。

○電気新聞 山田:
今回、意見の相違があったから、原電から公開質問状が出たと思うのですよ。要は、ちゃんとああいう場で議論していれば、公開質問状を出すまでもなく、言いたいことを言って、向こうも言いたいことを言ってというやりとりがあったと思うのです。

それがなかったから公開質問状が出たと思うのですね。だから、ああいう評価会合の場でちゃんと議論をするような時間をとった方がいいのではないかと私は思いますけれども、いかがでしょうか。

○田中委員長:
それはそういう御意見もあるということで伺っておきますけれども、今おっしゃったことかどうかというのは、日本原電がそういうことだけであの公開質問状を出してきたのかどうかということについては、私は分かりかねるので、それは御意見として伺っておきます。

○電気新聞 山田:
ありがとうございます。

○産経蕎麦谷:
確認をしたいのですけれども、今後の規制委で議論する際の、再稼働を今のところ判断できるような状況ではないということだったのですが、2号についてだけ、そういう立場なのか、それとも1号あわせてそういう立場なのかというのを。

○田中委員長:
(敦賀発電所)1号については議論していないと思いますので、1号については、地盤のところも、破砕帯が活断層かどうかという判断はしていないと思いますので、今、そういうふうに私が申し上げたのは、2号機についてのみですね。

○時事神田:
再稼働困難というような認識なのですけれども、今後、規制委の本会合の方で議論する時には、再稼働が困難であるというような現状での認識を規制委として表明されるような形になるのでしょうか。

○田中委員長:
いえ、それは委員会で議論しなければいけないですけれども、再稼働するまでには幾つかのバリアがあるわけですね。だから、今、第一として私どもが認識しているのは、まず、活断層の有無とか、地盤の問題ですね。

そういうことは非常に大事なこと。基本的な条件として、多分、問われるので、まずそこをクリアできていない段階だと、その次、例えば、1号機はもう年を超しているわけです。

それをどうするかとか、シビアアクシデントマネージメントについて、今、更田委員が中心になってやっているところをどうするのかということが幾つか出てくるわけですから、そういうのを全部含めて、最終的に再稼働の是非については判断させていただきたいと思うのです。

繰り返しですけれども、今の段階では、多分、御指摘のようなこと以上のことはなかなか言えないだろうという感じはします。ただ、これは委員会に諮ってみないと分かりません。

○時事神田:
ただ、再稼働ができるかどうかということについては、形式的には事業者から再稼働の申請があって、それをバックフィットとか、新しくできる基準に照らして審査をして許可をするという形になると思うので、

制度的には判断という段階にはないのはわかるのですけれども、今回の専門家会合の結論が規制委に上がってきた時に、本会議というか、規制委の5人の委員の方が、例えば、報告をそうですかと了承するという段階でとどまるのか、

それとも敦賀原発の現状について、こういう状態であるということを何か示すのか、もしくは、仮に活断層の危険性があるということであれば、それに応じて、例えば、耐震の対策であるとか、現状、プールにも燃料があるわけですから、

そういったことについて新たな指示をするとか、そこまで何かアクションを起こすことになるという、どこまでそういうレンジに入っているのでしょうか。

○田中委員長:
現段階では、今、御指摘のようなことまで詳しくは指示できるような状況ではないと思うのです。先日の会合でもありましたし、前の耐震指針等の見直しでもありましたし、

ああいう大きな、非常に活発な活断層が近傍にある場合に、どういうふうに評価したらいいかという問題もありますし、やはり課題として残っていますので、そういうところまで、今、委員会でジャッジをして、どうこう言える状況ではない。

だから、結局、私が申し上げたこと以上のことは、今の段階ではなかなか踏み込むことはできないだろうと思いますし、それについて事業者の方も納得いかなければ、

それなりの対応、データのきちっとした調査をもっとやるのだということであれば、大いにやっていただいたらいいということを申し上げたつもりでいるのですけれどもね。

○エネルギーと環境 清水:
2点ほど、確認も含めてなのですが、1つは、規制委員会が敦賀の1号か2号か、再稼働を判断する時に関して、2つあると思うのです。来年の7月から炉改正法が本格的に施行される以降は法的根拠をもってやると。

ですから、それは恐らく再稼働の判断だろうと思うのですね。しかし、7月までは、いわば自主的なというか、行政指導的なというか、そういうこと、あるいは規制庁の権限で判断するということで、たしか委員長がおっしゃっているのは、安全性の審査はできないという、直接ではないけれども、間接に新聞や何かで見ると、そうおっしゃっていると思うのです。

そうすると、今回の判断というのは2段階のものが介在しているといいますかね、その辺の整理というのはどうなるのでしょうか。要するに、安全性の審査は活断層があるので、これはできないよということなのか、再稼働という判断も7月までにやるということなのか、その辺をひとつ伺いたいのです。

○田中委員長:
再稼働の判断を7月までにするということはないですね。ただ、今の条件、先日の専門家の結論でいけば、活断層が原子炉建屋の下を通っているということであれば、それは安全審査に入るというか、それも安全審査の1つかもしれませんけれども、

安全審査という作業に入っていく前の段階にクリアしていただかないといけない。次の段階に進むのに。そういうことを申し上げているわけですね。

○エネルギーと環境 清水:
もう一点。これは後学のために教えてほしいのですが、要するに、活断層があるということが、まず直下型、あるいは近傍ということ、いろいろな対応があるようですけれども、

活断層があるからといって、前もちょっと質問しましたけれども、例えば、基準地震動、どういう地震が原子炉サイトを破壊するという想定をするのか。

あるいは、活断層があって、どういう災害といいますか、地震が、どの程度の大きさのもので影響を与えるのか。かつ、今度の東日本でも、マグニチュード9.0で、原発も3カ所か4カ所ありましたけれども、そこで一応の結果は出ているわけですね。

そういうマグニチュードに対して、どういう対応で、どういう状況であったかというのは。そうすると、活断層があるから即原発停止という判断というのは、ちょっと飛躍があり過ぎると思うのですけれども、その辺の、どういう条件で、

そして、その条件がどの程度の毀損を与えるからというような、そこのメカニズムというか、検討、分析というのはされているのですか。それとも、これからやるということなのですか。

○田中委員長:
活断層がどこにあるかなのですね。要するに、Sクラスの、いわゆる安全上重要な施設の下にあるかどうかということなのです。活断層がどれくらい動くかというのはなかなか予測できないというのが今の科学のレベルだそうです。

長期的に見れば何回か動いたということで、1回に1メートルとか2メートル段差ができたとか、そういうことは、ある程度の推定はつくらしいのですが、私の勉強の範囲では。

でも、どれくらい動くかがわからないということで、今の指針の中でも、そういうところの上にSクラスのものが置かれるということは想定されていないわけです。

ところが、現実にそこにあるということになると、これは想定されていないものがあるということでの判断が出てきて、結局、今、D-というのはそういう状況ですね。

それから、今、シミズさんがおっしゃったように、ある離れたところからの活断層の影響については、それはまさに基準地震動をきちっと評価できればいいのですが、

実は、余りにも近傍ですと、近いと、今の評価式が必ずしも当てはまらないということもお伺いしているので、その辺は早急に、どういう手法をとるべきかというのは、今後、私どもとしても、どこまでできるか分かりませんけれども、やっていかないと。

例えば、地震波の減衰は距離分の1ぐらいで減るというのですが、距離がずっと小さくなれば発散しますね。そういう状況ですから、ある程度距離が離れていないとだめだという、そういうことなのです。

ですから、そういうことを含めて、根本的なところが、今までのプラントサイトのいろいろな活断層の調査では、それほど近いところ、そういう式が適用できないようなところはなかったのだと思いますけれども、今回はそういう事態が起こっていますので、

しかも、現実にそこに原子炉があるという状況ですから、何とか評価していく方法を見つけなければいけないと思っています。

新しく作るのであれば、島﨑委員がおっしゃっていたように、そんなところには作らないのが普通でしょうという、そういうことになるのかと思います。

○エネルギーと環境 清水:
すみません、最後。今の延長で、イメージ的には、活断層で、かつ破砕帯があって、共ずれがあるかもしれないというのは、一般の国民から見た時にどういうものを想像するのですか。

要するに、地崩れが起きて、そこにサイトがあった時に、それはいわば破壊されると。もちろんマグニチュードの程度によりますけれども、その辺のイメージがもう一つよく分からないのですけれども、教えていただければと思うのです。

○田中委員長:
よく分かりませんけれども、要するに、逆断層とか、正断層とか、横ずれとか、いろいろ言っていますけれども、そういうことで1メートルとか2メートルとか、大きなずれが起こるということだと思うのです。
ぐちゃぐちゃぐちゃっとなるということではなくて。

○テレ朝おうじょう:(初)
今はまだ判断して廃炉とかを指示できる段階にはないとおっしゃっていたのですが、来年7月以降は拘束力を持つというふうに聞いておりますが、最終的に委員会として、廃炉なのか、再稼働させるのかとかいう判断というのは、

どこかで出すのだと思っていたのですが、それはいつまでを目標にやっていくとか、答えを出す時というのがあるのかなと思うのですが、その辺のスケジュール、どういうふうに考えておられますか。

○田中委員長:
廃炉という判断はいつまでたっても出すつもりもないし、廃炉するかどうかというのは、私たちの財産でないですから、それは出さないです。ただ、再稼働をしていいかどうかという判断はします。

稼働できない炉をいつまでも持ちたいということがあるかどうかはわかりませんけれども、そこはきちっと分けて考えていかなければいけないことだと思っています。

○テレ朝おうじょう:
いつまでというのは。

○田中委員長:
基準が、法的な、いろいろなバックフィットを含めたあれ(基準)ができるのが7月ですから、それ以降になりますね。それ以降に稼働申請、今は定期検査というフェーズにありますので、さらに運転開始をするための申請が来れば、そこでそういう基準で見ていくということになります。

○テレ朝おうじょう:
それは廃炉という判断ではなくて、基準に照らし合わせて、例えば、再稼働を認めないという判断を下すということですね。

○田中委員長:
条件が満たされていなければ、そういうことですね。

○テレ朝おうじょう:
分かりました。

○ダウジョーンズいわた:
昨日の日本原電から出た公開質問状に対しては、どういう対応をなさるお考えなのですか。

○田中委員長:
先ほどの委員会でもその辺は大体お伝えしたと思うのですけれども、1つ1つの細かい、かなり細部になって、あれこれやりとりみたいになっているので、全体としてきちっと、ああいう疑問に対して答えられるような報告をまとめるということを島﨑委員がおっしゃっていましたので、その報告の中でお答えすることになるのだと思います。

○NHK岡田:
運転再開を認められない、要するに、安全審査は今の段階では到底できないと委員長はおっしゃっているのですけれども、廃炉との関係でもあるのですが、委員長は常々、廃炉については、先ほどもそうでしたけれども、

いつまで経っても廃炉についての判断を出すつもりはないとおっしゃったと思うのですけれども、再開のために安全審査をするように出されても認めないというのは分かるのですけれども、そうすると、いつまでも運転をしない原子炉、止まったままの原子炉が残り続けるという可能性があると思うのです。

そういうものがあり続ける、その下に、例えば、それこそ活断層があるとかということが分かっていて、そういう原子炉が残り続けるということも危険な状態にあるというか、そこについても踏み込んで規制当局として判断するというふうな考え方はありますか。

○田中委員長:
当然、安全を確保するという点では、どこまで踏み込むかということは具体的に詰めないといけませんけれども、仮に活断層があって運転が認められない場合には、そういうリスクを評価して、必要なことは求めていきたいと思います。

ただ、廃炉にするかどうかというのは、これは財産の処分の問題とか、いろいろなことがあって、私どもが判断することではないのだと思います。

○ダウジョーンズいわた:
もう少し踏み込むと、例えば、運転はしていなくても、燃料棒があり続けるという状態があった場合については、もちろん廃炉という作業は事業者の判断かとは思うのですけれども、

そういう危険な状態を取り除きなさいというような指示なり、命令なりということを、バックフィット制度が始まった時にでもやっていこうとか、そういった考えはありますか。

○田中委員長:
燃料などについては、多分、そういう判断はしなければいけないのではないかと思います。炉の中の燃料はやはり抜いてくださいとかね。どこまでやれるかということもありますけれども、速やかにそういうことの安全策は求めていきたいと思っています。

○ダウジョーンズいわた:
そうすると、廃炉という意味が原子炉の撤去なり解体なりということだとすればですけれども、事業者が原子炉を営業のために運転させることをするか、しないかという判断はもちろん事業者がやることだと思うのですけれども、そこに残る危険性、例え運転が止まった状態でも、危険性がある以上、例えば、燃料棒を取り出すなどの危険を取り除くところまでは、規制委員会としては、判断なり、指示なり、命令なり、出していくということでいいのでしょうか。

○田中委員長:
そうですね。動かないことが分かっているのに、いつまでもそういう状況ではなくて、やはりそういうふうに、できるだけ。ただ、運転している炉と、止まっている炉とのリスクは大分違いますので、そこのところは評価しながら、でも、いずれそういう方向に指導していきたいと思います。もし仮にそうであればね。

○ダウジョーンズいわた:
そうすると、リスクが残る限り、リスクがなくなるまでは規制委員会が規制当局としてしっかり、燃料を取り出しなさいとか、事実上運転ができなくなるような行為まで踏み込んで指示なり命令を出すということはあり得るということですね。

○田中委員長:
別に燃料は抜いたり入れたり、始終しているわけですから、それで運転できなくなるということではないのですね。廃炉にするというのは、運転をするという許可をやめて、これから廃炉にしますという申請が出てくれば、

今度は廃炉についての安全基準を適用しながらそういうことをウォッチしていくことになるわけで、それがどの段階でどうかということは、余り細かいことを今ここで議論してもしようがないような気がしています。でも、大筋はそうです。

安全に関わることは、今でもそうですね。止まっていても、保守点検というのは、きちっとやるべきことはやってもらっているわけですから、そういうことは必要なこととしてやってもらっていくことになると思います。

○ダウジョーンズいわた:
ありがとうございました。

○共同しずめ:★★★
日本原電の公開質問状について、二、三点、お願いします。非常に興味深いというか、これまで前例のないような公開質問状だったわけですけれども、読んでみますと、事業者側の判断といいますか、意に添わないことがけしからんと言っているようにも読めて、これに対して、原子力委員会として回答する必要がそもそもあるのかどうかというところをまず教えてください。

○田中委員長:
回答する必要があるかどうかと言われるとちょっと困るのですが、一応、事業者も自分たちなりに一生懸命考え、調べてきたわけですから、それについては可能な限りはきちっと、科学的な面については、できるだけ納得いただくように回答した方がいいと思っています。

○共同しずめ:
よく分かります。今日の委員会での島﨑委員長代理の発言を聞いていると、逐一答えるのではなくて、報告書を出すので、それを読んで理解してもらうというふうに聞こえたのですね。

つまり、回答するというよりも、報告書を出せば、それで理解してもらうより他ないというふうに聞こえたのですが、どうなのでしょう。回答するということになるのでしょうか。

○田中委員長:
クエスチョン・アンド・アンサーというような格好での回答はしない。結局、全体としてどうなのだということだと思うのですよ。私の理解ですけれどもね。

これがあるから活断層だとか、これがないから、こうだから活断層でないというような、それほどあれではなくて、幾つかの要素を全体として見て、そういう判断をされているので、そういうことをおっしゃっているのではないかと思うのです。

それについて、多分、報告が出た時に、また原電は原電なりに、事業者はそれなりの判断をされると思うのですね。ただ、事業者も、やはり事業者の立場がありますから、

こちらが裁判官みたいにこうだというふうに決めるということをやるのは、必ずしも私は本意ではないので、やはり科学的なことについてはどこかで納得していただけるように努力するということだと思います。

○共同しずめ:
わかりました。あの質問状を読んでいると、同じ土俵で、あたかも有識者の一員として原電が合意していないと合意に至れないのかというような印象を持たれてしまうと、規制の在り方としてどうなのかというふうにも、ちょっと印象を持ったものですから。

もう一つだけ。「科学的」という言葉がいろいろ使われているのですけれども、規制委員会の今回の判断というのは、第一級の活断層があって、破砕帯が敷地に無数にあるという状況で、合理的な疑い、

委員長がおっしゃるところの濃いグレーであるということを示したということであって、原電が言っているのは、黒ではないから違うのだと、黒でなければ白なのだというような議論のかみ合わなさを感じるのですけれども、合理的な疑いがあるということを示したということでよいのですね。

○田中委員長:
そのとおりだと思います。島﨑委員が最後にまとめられたとおりだと思うので、それを素直に聞いていれば、私もああいうふうに言わざるを得なかったというところです。ただ、事業者が納得しない限りは止められないとか、そういうことはありません。

今後も多分、こういった事例はたくさん出てくると思うのですね。だから、そこは前から申し上げているように、そういうことではなくて、科学技術的にきちっとした判断に基づいてやっていくというのは、結局、そこしか、なかなか明確な答えを出すよりどころがなくなってしまいますので、そこが基本だと私は思っています。

○共同しずめ:
大変よく分かりました。ありがとうございます。

○ロイター浜田:
ロイター通信のハマダです。 簡単な質問なのですが、プールにある燃料の取り出しに関する指示は、やるということとして受けとめましたが、それはいつごろまでにやられるのでしょうか。

○田中委員長:
まだ、炉の去就が決まっていないからいつということもわかりませんし、取り出すと言っても、炉心燃料は取り出すことはできると思うのですが、その後のことを考えると、どうするかということはそう簡単なことではないので、もう少し先になると思います。今は、時間はわかりません。

○ロイター浜田:
いずれプールから取り出してくれという指示は行うことになるであろうと、そういう現在の御認識であると、そう理解すればよろしいですか。

○田中委員長:
それは、その時の状況判断でそういうこともあろうかと思います。何も言わなくたってプールから、例えば福島の4号機みたいに、全部の燃料をプールの方に移していたという例もありますから、そういうこともあろうかと思います。

○赤旗松沼:
委員長、炉の近傍に活断層があった場合というのは、また別途考えなければいけないということでおっしゃっているわけですけれども、この近傍というのが、具体的にどの程度かというのは、現段階で何かイメージがあったら、

アメリカなどでは、確か計画中の炉の1km先に震源となるような炉があったことで計画が中止になったりした例もあるようなのですけれども、そのようなことも踏まえて、どの程度近傍というふうにおっしゃっているのか教えていただければと思います。

○田中委員長:
私は専門家ではないからわからないのですが、島﨑委員なんかにお伺いすると、やはり今の適用限界というのは、今の御指摘のようなところに近いのではないかと思います。

要するに、活断層での地震があって、そこから原子炉建屋なら建屋のSsという基準地震動を評価する式の適用限界ができるのは、今、アメリカが1kmくらいと言っていましたが、要するにそれに近い、それよりうんと近い時には、今の式は適用できないとすると、違った考え方をとらなければいけないということになると思います。

○新潟日報 前田:★★★
すみません、全く違う話で恐縮なのですけれども、新潟日報のマエダと申します。 柏崎刈羽原発の5号機のウォーターロッドの件なのですけれども、燃料集合体同士が接触していたということなのですが、恐らくその炉の状態で運転していたと思うのですが、そのリスクという部分をどのようにお考えになっていらっしゃいますか。

○田中委員長:
今日そういう事実がわかったので、法令報告の対象ですというのは事業者からありましたので、その状況をもう少しきちんと調べた上で、どういうリスクがあったのかということも含めて少し調べる必要があるかと思います。

幸い過去のことですから、それが顕在化しなかったというのは幸いですけれども、今後のことも考えれば、少しそういう評価も要るのではないかという気はします。

○新潟日報 前田:
専門家としての一般論で結構なのですけれども、燃料棒同士がくっついて運転するとどんな危険性が考えられるのでしょうか。

○田中委員長:
まず、燃料棒同士がついていると、冷却水の乱れとか閉鎖が起こりますので、そこに熱が溜まりやすくなるとか、そういうことがあると思います。

曲がりとか何かで機械的にも曲がっていれば、少しそういうストレスがかかって壊れやすくなる。もう少しそれが顕在化すれば、破損燃料が出てくるということになると思います。

○東京新聞 加藤:
敦賀の話に戻りますが、3、4号機なのですけれども、設置許可申請は出ていると思いますが、これはどう扱っていくお考えでしょうか。

○田中委員長:
今のところ、特に決めていませんけれども、今回の調査を見れば、やはりもう少しきちんと活断層の調査というのをやる必要があるのではないかと思います。特に3、4号機の場合には、これからつくる炉ですから、つくるとすれば、そういうことをきちんとやっていただくということになるかと思っています。

○東京新聞 加藤:
今おっしゃった活断層は、恐らく直下のもののことをおっしゃったのだと思うのですけれども、一方で浦底断層、先ほどの赤旗さんの質問にも絡みますが、大体1kmくらいの距離になると思うのですけれども、これは従来のSsの審査でいいのでしょうか、それともまた別の考え方をする必要があるとお考えでしょうか。

○田中委員長:
今、ここで私が良いか、悪いかという判断はできないのですが、島﨑委員会とか、一昨日のあれでも、どなたかの先生から御指摘があったように、下の断層よりも浦底断層の動き、少し離れているけれども、

そこからの影響の方が大きいかもしれないということをおっしゃっていますので、そこはきちんと、先ほど来申し上げていますけれども、やはり非常に近いところの影響というのは、今までの知見では、今までのやり方では多分適用できないのだろうということを、今、指摘されています。

だから、そこは島﨑委員会の方で指針の見直しとか手引の見直しの中できちんと出していっていただくようにお願いしたいと思っています。

○北海道新聞やすもと:
ちょっと今日の規制委員会のお話で確認なのですけれども、島﨑先生がD-の他にH-3aとD-についても活断層を否定する材料がなかったとおっしゃったのですが、そうすると、敷地内に全部で4本活断層が確認されていることになるのですが、そういう理解でよろしいでしょうか。

○田中委員長:
活断層を否定すると言うか、D-というのも少し場所がずれているとおっしゃっていましたね。それがどうか分からないので、そこのところはもう少し調査が進むと、もう少し明確になるということだと思うのですが、活断層を否定することはできないということと、活断層であるということとは、私は少し解釈が違うのだと思います。

○北海道新聞やすもと:
では、D-4とH-3Aは、今言われているD-とは同列ではないということですね。

○田中委員長:
まだ、それだけのデータが出そろっていないということではないかと思います。

○北海道新聞やすもと:
もう一点、今回、原子炉直下に活断層の可能性が高いものが見つかったということで、従来の安全審査にちょっと問題があったということが明らかになったと思うのですけれども、

これから調査をするというのが全国の6原発と大間(原子力発電所)について、委員長も前におっしゃっていましたけれども、その他の原発についても改めて調査をするようなお考えというのはありますでしょうか。

○田中委員長:
その辺の判断は若干難しくて、そういう疑問のあるところについては、できるだけきちんと調査をしていただいて、私どももちゃんとウォッチして判断をしていくということが、仮に今、既存のところでもそういうことは必要だろうと思っています。

ただ、今はすぐにそれを拡大する必要があるかどうかということですね。まず、今やっている6カ所、保安院時代から指示された、多くの人から疑問が提示されているところについてきちんと調べていくということをしたいと思っています。

○読売船越:
まず1点確認で、先ほど産経の方の質問で敦賀の1号機については議論していないと言われていて、今後事業者からD-、D-のデータが出てきて、かつ、その希望があれば、改めて現地調査や評価会合をすると、そういう考えということでよろしいのでしょうか。

○田中委員長:
それなりのデータが出てきて、また、これは私が判断するわけではないですけれども、そういうことをした方がいいということになればやっていただきたいと思いますけれども。

○読売船越:
分かりました。それと別件で、明日から東通原発の現地調査が始まると、これは敦賀や大飯原発と異なって、先ほど原子炉の直下にSクラスの施設があることが問題だというふうに言われていましたけれども、この場合、破砕帯が原子炉や重要施設を横切っていないと、そういうような状態で、もし評価会合で活断層だと結論づけられた場合、手続というか、どのように判断を進められることになるのですか。

○田中委員長:
活断層だというのは、直下に活断層があると。

○読売船越:
いや、直下にない破砕帯だけれども、近くに活断層だということが分かった場合、要するにそれは上にあるわけではないから、すぐだめだということにはならないですね。そこら辺の判断はどうなるのでしょうか。

○田中委員長:
それは、先ほど来言っているように、距離とか、特に浦底断層というのは、これは私の知識ではないですよ、島﨑先生たちが、大変な日本の活断層という本をまとめているのを見ると、

A、B、Cというのか、活断層も非常に動きの活発なものから、そうでもないものまであるらしいのです。一番多いのはBとかCとかそっちの方なのですけれども、浦底はAなのだそうです。

ですから、他の活断層があったとしても、今度はその活断層がどのくらいのエネルギーというか、地震動を持つものかということによって、そこは大分変わってくると思うのです。

実際には、それで技術的にきちんとデザインベースで対応できれば、そこで安全性が担保できるという判断もできると思うのですが、できなければだめですけれども。

○読売船越:
その活動性の高さで言うと、東通(原子力発電所)の場合だと、太平洋沖に大陸棚外縁断層もあって、この前の事前会合では、それについても今後検討すると、ちょっと含みを持たせていたのですけれども、そうすると、活動性を考えなければいけないという話だと、今度有識者会合でそこの議論もするということなのですかね。

○田中委員長:
今回は、敷地内だけだと思うのです。それで、下北半島全体に関わるようなところももう少し調べた方がいいのではないかと、そういう御意見もありますので、それについては、もう少し別途考えていかなければいけないと思っています。

○読売船越:
そうすると、整理させてください。今回の東通ではあくまでも敷地内のものを調べると。敷地内の破砕帯が重要施設を横切っていなくて近くにあると。ただ、活断層だとわかっても、今、先生がおっしゃられたように、それがA級かB級かC級かにもよってくるので、もし活断層と判断されても、そこをどう評価するかというのを待たないと、最終的な判断はできないと、そういう理解でよろしいですか。

○田中委員長:
そうだと思います。

○読売船越:
分かりました。

○ファクタ宮嶋:
今回の敦賀の件というのは、規制庁が発足して一番大きなトピックになっているように思いまして、それは選挙期間中、政府というものが事実上不在の中で、規制の方からの根回しもないだろうし、当然ながら、政治家の口効きもないでしょうから、

こういう時期にある意味での規制庁の独立性、三条機関としての形を作るという意味で、ピッチを上げてやっていかれていると思います。

逆にそれを評価するんですけれども、次の国会では、国会同意人事もあるわけなんですけれども、改めて政治との間合いというんですか、そういうものをどういうふうにお考えになっているのかということを、少し伺いたいと思います。答えにくいことは分かっているんですけれども、よろしくお願いします。

○田中委員長:
もしそうお考えになるんだったら、これは全く偶然です。敦賀(発電所)の調査は政治日程をにらんでやったわけでもないし、一昨日の会合も先生方の都合で開かせていだいて、

その結果、多分先生方もそんなことは全く頭になくておっしゃっていると思います。だから、お考えになるのは勝手ですけれども、それは全く違います。

政治からの距離、同意人事があるかないかということは、私は全く関係ないと思っています。同意されているかどうかということで、これまでの3か月弱の委員会の活動が何か左右されているかというと、そんなことはないと思います。

そういうことはないつもりでやっています。皆さんがどう評価するかはわかりませんけれどもね。

○東京新聞 大村:
正式には島﨑報告書が出てから、それをもとに委員会でステートメントを出してからだと思いますけれども、活断層が敦賀2号機の下にあることが、

ほぼ間違えないという形になった後に、先ほど停止中の原発の安全維持も大事だというお話がありましたから、そうすると、活断層が下にあることを前提にして、保安規定も変えなければいけないと思うんですが、その辺のお考えはいかがでしょうか。

○田中委員長:
それはもう少しはっきりしてからだと思います。まだそれだけですぐにということではないと思うので、止まっている炉と、動いている炉のリスクは全く違うものですから、

そういうことも含めて判断していきたいと思っています。性急にそんなことを言われても、事業者にもできることとできないことがあります。私どももそれはよく考えないといけない。

○東京新聞 大村:
逆に言うと、活断層が真下にあることを前提にした保安規定というのは、存在し得るのかどうかを伺いたいと思います。

○田中委員長:
止まっているところでの保安規定と、運転している時の保安規定は少し中身が違うから、一言であり得るかどうかということは言えないです。

○東京新聞 大村:
ありがとうございました。

○北海道新聞 十亀:
教えてください。浦底断層の話で、断層が近傍にある場合の評価について、今、島﨑さんの委員会で議論していることは、私も承知しているんですけれども、浦底断層というのは、2号機の横にもありますが、1号機の横にもある。

先ほど委員長もおっしゃっていましたが、評価会合では複数の専門家が浦底自体の危険性を指摘して、島﨑先生も評価会合後に、活断層があることが分かっていれば、作らないとおっしゃっています。

その話も踏まえて考えると、事実上、1号機も運転が難しいという印象を受けたんです。新設はだめでも、既にできているものは、再稼働の検討余地があるということだと、ちょっと分かりづらいんですけれども、1号機というのは、再稼働するかしないかという意味では、全くフラットというお考えなんでしょうか。

○田中委員長:
端的に言えば、1号機の再稼働については、何も議論していないし、検討していませんから、フラットです。今回、明確なのは、2号機の下に断層があることであって、浦底断層の影響がどれぐらいあるかというのは、今後の課題だということを先ほど来申し上げています。

そのことによってだめになるかもしれないし、それを考慮しても、真下に活断層がないような状況であれば、対応できるかもしれないし、そこは今後いろいろな面から検討させていただきたいと思っています。

○北海道新聞 十亀:
敷地の極めて近傍に活断層があって、島﨑委員会ではそれを評価するのが難しいという声と、大きく下駄を履かせれば、評価は可能なのではないかという意見の2つがあるようなんですけれども、国民として見ると、同じような距離に活断層があって、2号機が動かせない、同じような地形の中にあるとなると、不安を払拭するのは結構難しいのではないかという印象を受けていたんですが、今、そういう点を委員長はどのようにお考えなんでしょうか。

○田中委員長:
国民の印象などというと、国民というのはいろいろです。私はいつも科学技術というか、科学的なところにベースを置かないと、きちっとした判断ができないんだろうということを申し上げています。

今、おっしゃった国民は、私の受け取る国民と、皆さんそれぞれがみんな違う人をイメージしているような気がしますので、そこは少し分けて考えたいと思います。

○北海道新聞 十亀:
分かりました。あと、今、こうして活断層の話が非常にクローズアップされていると思いますが、先ほど保安院時代から問題になっている6原発と大間(原子力発電所)の方は、かなり先行して進めるということだったと思うんですけれども、敷地内の破砕帯以外でも、敷地外の活断層に関して結論が出ていないサイトが国内に複数あると思います。

この辺をどう考えているかということはあると思うんですけれども、規制委とか専門家のマンパワーに限りがあるから後回しという話なのか、基本的にそんなに危険はないということなので、後からやってもいい、その辺はどういうふうに考えているんですか。

○田中委員長:
他のサイトについて、今、規制委員会が、詳細に危険があるとか、ないというところまでは調べていないんです。その余裕はまだないんです。ですから、今後の見直しの中では、そこも含めてきちっとやっていかなければいけないと思っています。

○北海道新聞 十亀:
来年7月に地震と津波の基準も含めて、新しい安全基準ができると思うんですけれども、それ以降の安全審査の中で、断層の評価を改めてやり直すのかということと、今までバックチェックという形で、運転はしながらも、後で確認をしていたという状況だと思うんですが、活断層の確認が終わるというのも、全てバックフィットの対象とお考えなのか、そこを教えてください。

○田中委員長:
バックフィットの対象になると思っています。今、島﨑委員会で、地震とか津波といった外的事象についての指針と手引の見直しをしていただいていますので、それが全く同じであれば、見直す必要はないかもしれないけれども、多分見直すところが出てくると思います。

そうすると、それに基づいて、みんな見直すわけですから、そこがバックフィットになるんだと思います。

○日経かわい:
単純な質問なんですが、先ほどから敦賀の1号機が議論になっていますけれども、敦賀の1号機は年で、高経年化で運転できないと理解していたんですが、それをはっきりおっしゃらずに、まだフラットとおっしゃっているのは、どういう御趣旨なんでしょうか。

○田中委員長:
原則は年で終わりなんです。状況によっては、それを延長することもできると書かれていますので、延長するに当たっては、どういうことが条件になるかというのは、今、議論をしている最中なんです。

そういうことがきちっと出されてきて、かつ、事業者がそれに対応してきた場合には、そこでもう一回考えなければいけないわけです。原則は年で、御指摘のとおりです。そういう意味で、今はまだ判断する材料がないから、フラットということです。

○日経かわい:
7月の新安全基準がルール化された後は、そこも明確になって、申請ができるかどうかということになるということですか。

○田中委員長:
7月を待たないで、年規制のところについては、少し明確にしていかないといけないと思って、今、非常にタイトなあれで議論していると思います。

○ブルームバーグ岡田:
午前の委員会の冒頭のところで、委員長は早急に報告書を作るように指示を出されていましたけれども、早急というのは、大体どれぐらいのスケジュール感でおっしゃっているんでしょうか。

○田中委員長:
島﨑委員からは、そんなに長くはかからないでしょうということでした。島﨑先生次第だと思うんですが、そんなに遅くはならないと思います。実際には判断に至った根拠になるようなデータを整理したりということですから、報告書は若干そういう意味での時間はかかるかもしれませんので、いつまでということは言えないです。

○ブルームバーグ岡田:
年内とか、あるいは1カ月ぐらいとか、そのぐらいのスケジュール感で見ていいんでしょうか。

○田中委員長:
よく分かりません。

○ブルームバーグ岡田:
委員会としての最終的な評価は、報告書を見た上で、最終的に評価するということでいいんでしょうか。

○田中委員長:
最終的評価をどういう意味でおっしゃっているかわかりませんけれども、一定の委員会としての考え方なり、評価というのは、示したいと思います。

○ブルームバーグ岡田:
それは報告書の中に含まれるということですか。

○田中委員長:
報告書は有識者会合の報告ですので、委員会の判断とは別のものになると思います。

○共同宮崎:
先ほど政治との関係で、国会同意があるかないかは全く関係なくて、3カ月の活動でも左右されていないと述べられたんですけれども、発足前後に、委員長が、政治からの独立が不十分ではないと発言されたと記憶しているんですが、その認識というのは、今、変わっているんでしょうか。

もし不十分だとすると、これまでに不都合はなかったのかということと、これから予想される不都合はないのでしょうかということを教えていただきたいです。

○田中委員長:
今までは政治家からの何か力が働いたかというと、そういうことはなかったし、今までのところは、特に不都合はありません。既に進んでいますけれども、再稼働の安全の評価を私どもはしますけれども、実際、再稼働するかどうかは政治の責任だ

ということをずっと申し上げてきたし、幸いなことに、それも大体決着したように思いますし、基本的にそこは同じ姿勢で、これからも臨みたいと思っています。

○共同宮崎:
分かりました。 関連して、昨日なんですけれども、志賀原発のある石川県の谷本知事が、国会同意が得られていないことに関して、批判するような発言をしたということが報じられているんですが、敦賀の断層を初め、今後、地元にとっても厳しい判断をしていくことが予想されると思うんですけれども、そういう中で、立地の自治体のトップからも、そういった指摘が出るということに関しての受け止めを教えていただきたいです。

○田中委員長:
前にも申し上げていますけれども、同意人事を採決するかどうかは、国会の仕事で、私の仕事ではないから、他の方が何を言おうが、私たちには関係ないというスタンスでいます。石川県知事が何をおっしゃったかは知りませんけれどもね。

○共同宮崎:
1点確認なんですが、政治からの独立が不十分だという認識は変わっていらっしゃるんでしょうか。

○田中委員長:
私たちの行動とか判断に対しては、今、政治家は何の関与もしていませんけれども、ある種の試用期間であることは間違えないでしょう。気に入らないから、国会同意は否決しようという意味では、まだそういう可能性は残っているからだと思います。

そういう意味では、どちらにしろ、早く決着をつけていただいた方が、国民にとってもいいと思います。

○保安院佐藤:
よろしいですか。

○共同宮崎:
ありがとうございました。

~終了 15時4分(1時間4分)




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