2012年11月7日水曜日

東電会見 2012.11.7(水)17:30 ~ 使用染み乾式キャスク仮保管庫 耐震評価ミスに係る追加報告。ほか。

東電会見 2012.11.7(水)17:30 ~

9月18日報告の使用済燃料乾式キャスク仮保管設備の耐震性に付随影響する"コンクリート基礎部"に対する構造強度、耐震評価を追加報告。基礎部図面の向きを見間違って入力、ボルト止め部分の配置が変わったため。誤評価と大差無かったとの事。

水曜日で水処理週報。規制委員会から1Fが特定原子力施設として指定されたぜよ報告。

【質疑】
  1. ニコ(特定原子力施設*)→
  2. 朝日(特定原子力施設*・乾式キャスク仮保管設備耐震評価ミス*)→
  3. ニコ(特定原子力施設*)→
  4. 日経(特定原子力施設*)→
  5. ニコ(特定原子力施設*)

○プラント

○報告・指示

○環境モニタリング・サンプリング

○柏崎刈羽

○廣瀬社長・下河邊会長 会見



■福島第一の状況

○尾野:
福島第一の状況

[原子炉および格納容器の状況]
1~3号機とも安定して注水中。

[圧力容器下部温度]
示したとおりで特記事項ない。

[格納容器圧力と水素ガス濃度]
示した通り。特記はない。

[使用済み燃料プール]
1,2,4号機は循環冷却継続実施中。3号機は停止中となっているが、3号機は下の方にポツ。10日までの停止を予定しているのは案内している通り。

[タービン建屋地下溜り水の処理状況 ]
2号機から3号機タービン建屋に現在移送中。3号機タービン建屋から高温焼却炉建屋に移送中。

[水処理設備および貯蔵設備の状況]
サリー運転中。下に幾つかポツがあるが、下から3つめのポツ。共用プール冷却系のポンプを一時的に止めると昨日申し上げたが、作業が終わり、9時42分に停止し、11時23分に運転開始。


■高濃度の放射性物質を含むたまり水の貯蔵及び処理の状況(週報)

★次に「福島第一原子力発電所における高濃度の放射性物質を含むたまり水の貯蔵及び処理の状況について(第72報) http://j.mp/Qn8Bv1 」定例の週報である。添付1という図表で説明する。

建屋滞留状況 1号機 14,200m3 2号機 23,100m3 3号機 23,300m3 4号機 17,700m3 合計で、1~4号機貯蔵量 78,300m3。貯蔵施設側(プロセス主建屋17,130+高温焼却炉建屋3,630)合計 20,760m3 である。処理実績 6,300m3。処理装置稼働率 キュリオン0%、サリー75.0% だった。

# (先週)1号機 14,500 2号機 24,200 3号機 22,600 4号機 17,000 合計値 約78,300m3 貯蔵施設プロセス主建屋17,070+高温焼却炉建屋4,050 計 21,920m3m3(先週)処理量 約 6,590m3。キュリオン0%、サリー78.5%

使用済みベッセル発生+2本。濃縮塩水受けタンク量 195,065m3、淡水受けタンク25,213m3、濃縮廃液貯蔵槽 5518m3 だった。今週から来週にかけての予定は添付2に示している。

# (先週)使用済みベッセル0本増加。濃縮受けタンク192,262m3、淡水受けタンク 24,246m3、濃縮廃液貯槽 5544m3

中長期的な見通しは添付3。(2号機)タービン建屋の滞留水はOP3000mmを軸に調整をしているが、当面の間、適切なコントロールが出来る見通し。

3号機はOP3000mmで目標としているが、その付近で事ロールできている状況だ。一番下。貯蔵量の増加に対し、貯蔵のキャパシティーは満たせる見通し。こちらの見通しは以上。


■使用済燃料乾式キャスク仮保管設備コンクリート基礎部における構造強度および耐震性評価に用いる荷重の計算方法の誤り

★★3点目。「福島第一原子力発電所 使用済燃料乾式キャスク仮保管設備コンクリート基礎部における構造強度および耐震性評価に用いる荷重の計算方法の誤りについて http://j.mp/Qn8krY」という資料がある。

下半分の概要のところで、現状の状況について紹介しているが、平成24年7月4日にキャスク保管設備の施設運営計画を申請していたが、9月になってコンクリートモジュールの構造体、こちらの評価で入力データに誤りがあったことが分かり、その誤りを修正して9月18日に補正申請をしている。

これは報告済みのことだ。で、この報告の中で当該入力データの誤りに波及して再評価が必要になるコンクリート基礎部分の構造強度、及び耐震評価については、追って確認して報告するという事で、今後の対応の中に入っていた部分。

この確認の中で、今般、基礎に使用する荷重の計算方法の中に誤りがあったことがわかったので、その旨を伝える物だ。

で、下から二つ目のマル。今回の誤りについては修正して再評価を行ったが、現在の施設構造使用への影響はないという事は確認しているが、現在、当該基礎部分の評価を見直すことと、他に類似の誤りがないかという事も含めて、確認をしているところ。

今、現在、今後に行う作業をしているところだが、今後、今回の誤りも含めた詳細な分析、それから再発防止対策を考えていくことと共に、最終的に確認した結果を持って、施設運営計画変更の届け出を行う事で対応していきたいという事だ。

ちなみにどんなタイプの誤りだったか、という事を簡単に紹介する。裏面3ページを見るんだ。(http://j.mp/Qn8krY)左上にキャスク保管施設のイメージ図。鳥瞰図で書いてあるが、コンクリート基礎を引いた上にキャスクを保管するモジュールのコンクリート構造物が キャスクの数だけ並んでいく、というような設備だ。

このコンクリートモジュールの構造強度の評価というところで先般、修正報告をしたところだが、これが乗る基礎がコンクリート構造体としての基礎がある。

モジュールが地震等により力を受けた場合に、基礎に掛かる力という事を入力して基礎の評価を行っているというのが、3ページ左下のところだ。

それでキャスクともじゅーるはボルトによって基礎に、あ、失礼。モジュールと基礎はボルトによって基礎に止まっているわけだが、右隅に書いてある、まあ、ボルトが、キャスクが、失礼。 モジュールが基礎に摂しているところに構造が複数あるという構造になっている。

これを揺すったときにそれぞれのボルトにどのような力が掛かって、それが基礎に伝わるか、と言う整理をしている。

今回確認された入力ミスは4ページ http://j.mp/Qn8krY を見ると、本来、入力の際にキャスクが、今、矢印に正しいと書いてある絵の方だが、

こちらに揺すられた場合、それぞれのボルトに掛かっている力を右半分の集計、左半分の集計として、コードの中に入力していくわけだが、★★集計の半分の切り方の向きを間違えているという事で、★★数字が変わってしまったという事である。

ちなみに、この影響がどの程度の評価の違いになっているかというのを5ページに示しているが、5ページの表、http://j.mp/Qn8krY 再評価結果というところを見て頂きたいが、再評価と9月28日の結果と言うのを左右比べると、

数値的に評価結果が変わっていると言うところがある。判定値に対しては何れも満たしているという事だが、再評価の結果で赤い印を付けたところが、若干、9月28日より大きくなっている部分。

印が付いていないところは同じであるか、あるいは逆にちょっと小さくなるようなところだ。まあ、何れにしてもこういった間違いは、ええ、正しくいかないといけないので。

今後、ええ、原因を分析して対応を取っていきたいという事である。何れについても★★原因はこれから確認していく内容だ。私からは以上だ。(12分)

○東電:
質問のある方は挙手するんだ。

○尾野:
あ、すいません。一点、私の方からお知らせを、わ す れ ま し た。えっとお、本日、つい先程、原子力規制委員会から指示文書を頂いた。内容は第1原子力発電所を特定原子力施設という事で認定する、

で、という決定のお知らせを頂いたという事だ。この決定のお知らせを頂くと、特定原子力施設に対して、要は安全確保をしていく上で措置を講ずべき事項と実施すべき事項を提出する事になるので、その提出も併せて求められることになる。

その指示文書を頂いた所だ。まだ、文書自身は貰ったところで手元に届いてないので、準備ができ次第皆さんに配りたいと思っている。以上だ。



■質疑

○ニコニコ七尾:
今、説明のあった特定原子力施設というのは、これは安全確保を図るという事だが、具体的にはどのような物で、過去、東電に対してこのような適用はされた事はあるのか?

○尾野:
ええ、まだ物を見てないから。ええぇ厳密な話しというのは、ええ、見た上で、、と、いうことがよろしいかと思ってるんですけど。

法律上の立て付けで申し上げると、通常、普通の原子力発電所の場合は、保安規定というもので安全確保、要は保安のために講ずべき措置とか、基準というのが定められて、それに従って発電所が運営されていることになるわけだが、

ええ、福島第一原子力発電所の場合で言うと、通常の原子力発電所の状況とは全然異なっており、安定した冷温停止、維持をしっかりやっていく事になっている。

通常の管理と変わってくるところがあると。従って、ええ、管理すべき項目について、特定原子力施設ということで、安全確保に必要な設備についての管理方針等を提出してくださいということになる立て付け、ということである。

ですので、認定を受けるとこのようにやっていきますということを我々の方で実施計画を示すような必要が生じる、ということだ。

○ニコニコ七尾:
基本的には保安規定の場合だが、東電で自らこうして行く計画を立てて、それに対して認可というか、それを報告する形だが、そういった行為自信は同じなのか?

例えば、原子力規制委員会の方から、これこれこれをやって具体的に何かを言われるとか、その具体的な内容を教えてほしい。

○尾野:
こちらは頂いた文章を見てみないとアレなので。後ほど、文章が届いたところで話すのがいいかもしれないが、基本的には、あ、すいません。

指示文書といったが文書ですね。決定をしたということで文書を頂いているということだが、どういう項目で計画や確認をすべきかというようなことについても示されていると聞いているので、それに従って我々のアクションの予定を示していく、ということになろうかと思う。

○ニコニコ七尾:
わかりました。ありがとうございます。

○朝日こん:
基本的なことで申し訳ないが、特定原子力施設の件と、今まで立てていた中長期の施設運営計画との違いが、チョットはっきり分からないが。

同じように廃止措置に向けてという計画と近いものがあるような気がするが。えっと… 特定原子力施設の話というのは、炉規制法の中で定められている手続き上の業務ということになる。

それで、中長期のものというのは、ある意味は色まで見据えた上で長期的にやっていくべきこと、今やっていくべきことを 関係の機関が集まってしっかりと進めていくということなので、

あるい意味、大伊一の状態を安全にしていくことにおいては同じ目的の活動ではあるが、法律上の立て付けの中で整理されている、というものが特定原子力施設の扱い。

こちらの方は求められている設備に対してこういう安全確保の措置を取っていきますとか、こういうようなことを計画として示していくという、どちらかと言うと、管理の計画を示していく、というようなことが、特定原子力施設の方で、

これからどんなふうにアクションを進めて前へ進んでいくか、というのが中長期の方、と住み分けられるのではないかと思う。

○朝日こん:
わかりました。今日、配布頂いた使用済燃料乾式キャスクの計算ミスの件で確認したい。チョット理解が不十分なんだが、4ページ(http://j.mp/Qn8krY)の計算ミスの概要のところで、集計をどう間違えたのか教えてくれないか?

○尾野:
4ページを見るんだ。正しいと書いてあるものの方は、地震の揺れの向きに対してモジュールが箱型をしているから、揺れに対してある意味傾きながら踏ん張るわけだ。

ですので、この絵で言ったら、ある意味左側のほうが踏ん張って、右側のほうが踏ん張りが弱くなる関係になるので、そういう事を厳密に取り扱っていくために、

ボルトに掛かっているそれぞれの力を右半分、左半分に分けて集計して、それを基礎の解析の入力値に使っている、というような、そういう整理だ。

で、正しく右半分、左半分をやればよかったが、集計するときに上下間違った方を見て頂くと上下で力を集計してしまったので、力のトータル値は一緒だが、分配が変わってしまったという事だ。

○朝日こん:
わかりました。それで、そのことにより特に現構造使用への影響はないという事で、これはもう少し言うと、計算ミスはしていたが、特に構造への影響評価という意味では大きな違いはないと。

○尾野:
これは5ページに評価結果を示している。評価に大きな差はなかった。多少大きくなる、小さくなるはあるが、トータルして大きな差はないと考えている。

これは、ある意味、ええ、★★モジュールの重量も係ったときの力の総和も一緒だが、モジュールの底面のあまり大きくない、

距離の離れてない範囲での力の分配の仕方が多少変わったが、両者はトータル一緒だという事なので、差ほど大きな影響が出ていないと言うことだと思うが、何れにしてもエラーは宜しくないので確認をしている状況だ。

○朝日こん:
わかりました。原因分析のところで、集計に用いる図面の向きを誤ってエクセルに送付したというような幹事で、ちょっと単純ミスのような気もするが、

こういうミスを予め気付くとか、そういうチェック体制の問題なのか、体制をどうするべきなのか、どうしていたのか、その辺りは?

○尾野:
この辺りは今回の原因調査出るとか、そういう事を含めて考えるべき事だと思っているが、今回気付いた経緯から言うと、9月までの報告をしている中で、今後の作業をするときの確認項目とか、チェック体制を少し集めにしようという事で、少し対応を変えていた。

少し暑い方向に対応を変えていたと。そういう中で今回、このことに気がついたという事なので、そういう意味では、あの、まあ、あまり、威張ったことが言える話しでは勿論無いが、あの、まあ、見つけられたのは良かったと思っている。

# 流石東電。これでまた評価がうなぎ登りだな。

○尾野:
まあ、何れにしてもまだ確認すべき項目が残っているので、全部をしっかり確認した上で、▽対処については説明したいと思う。

○朝日こん:
ちなみにこれは規制委員会や保安院に資料として提出していたものか?

○尾野:
保安院さま!には説明している。

○朝日こん:
特に保安院側から、、 

○尾野:
あ、失礼。規正庁だ。 

○朝日こん:
規正庁側から何か指摘があったというわけでは今回はなく、東電側からの指摘というか、訂正?

○尾野:
はいそうです!

○朝日こん:
わかりました。

○ニコニコ七尾:
すいません。先程もしかして答えて頂いて、私がちょっと聞取れなかったのかも知れないが、特定原子力施設はこれまで東電では、

○尾野:
あの、すいません。制度が出来て今回、あの、委員会の方から認定を受けたという事だ。

○ニコニコ七尾:
ああ、そっか、なるほど。原子力規制委員会の初めて出来たものだ、ということですね?

○尾野:
ハイ 

○ニコニコ七尾:
そうするとやはり内容を見ないと詳しく言えない、そういうことなんですね。わかりました。

○尾野:
~ マイクツカワズ ~ で、あの、規制委員会の方からこういう事をしてくれということを含めて、指示が出ているから。

# 当事者勉強不足丸出しの尾野氏。( ´Д`)=3 キセイチョウ ガンチュウニ ナシ

○ニコニコ七尾:
わかりました。

○日経草塩:
今のに関してですな。先ず、ええ、なんだあ。特定原子力施設に認定した?という紙は何時ぐらいにマスゴミに配られるのか?実施計画の提出は何時ぐらいになりそうかということを聞きたいが。

○尾野:
えっとお、アレですね。取りに行って戻ってきたところぐらいと聞いているので、いま準備中と聞いているから、今の話で言うと、18時ぐらいにはみなさんにペーパーをくばれるのではないか、と、いうこと、だ。

○東電:
今、準備している所なので、帰りに持って帰れるようにはさせて頂きたいと思っているが。

○日経草塩:
実施計画の提出がどれぐらいになるのか?

○尾野:
えっとお、12月7日目とで計画出してくれということだ。http://j.mp/SAm3b4

○東電:
他は如何か?それでは以上をもって会見を終了する。 ~ 配信終了 ~ 配信再開 ~ よろしいか?資料を2種類、今配った。http://j.mp/SAm0f8 / http://j.mp/SAm3b4 質問などがあれば受けるが?

○ニコニコ七尾:
概要で結構だが、原子力規制委員会の昭和32年法律第166号、今回新たに何か法律を作ってそれに基づくものではないような気がするが。ざっと見て項目で、今まで何か対応されている目新しいものは何かあるか?

○尾野:
(http://j.mp/WxpOEO)えっと、先ずですな。法律については、ええ、今回の事故、発災以降にこういったカテゴリが作られているというような内容だったと理解している。

それから、ざっと見たところで言うと、先ずまえがきの所の福島第二パラグラフ(http://j.mp/U8E6Eg)のところにあるが、

「本事項は、できる限り速やかな燃料の取り出し完了など、特定原子力施設全体のリスクの低減及び最適化を図り、敷地内外の安全を図ることを目標とし、その達成のために必要な措置を迅速かつ効率的に講じること、1号炉から4号炉については廃炉に向けたプロセスの安全性の確保、溶融した燃料(燃料デブリ)の取出し・保管を含む廃止措置をできるだけ早期に完了すること、5号炉及び6号炉については冷温停止を安定的に維持・継続することに関して、特定原子力事業者が講ずべき事項を定めるものである。」

ということで、先程も申し上げたが、福島第一を安全に維持することに関して必要な対策について、述べて下さい、ということで、

特に、ざっと見ていくと、ええ、大きなローマ数字のⅡのところにあるが、設備の詳細ということで、各号機の監視や残留熱の除去だとか、格納容器の雰囲気監視とか、不活性雰囲気の維持とか、

一つ一つ、安定化の度に必要な機能が、まあ、どのように確認されていくか、という事を要求しているという内容なので、まあ、そういう意味では、ええ、必要な項目が明示されている、というような感じを受ける。

○ニコニコ七尾:
これまで東電が保管管理等々、観点になかった新しい物というのは特にあるか?

○尾野:
ざっと見た感じから言うと、ええ、施設運営計画などで論じているような項目と、大体、あの、似通っているのかなあというふうに見える。

○ニコニコ七尾:
わかりました。

○東電:
本件について何かあるか?以上で本会見を終了する。



~ 終了 18時1分(31分)

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