2012年7月20日金曜日

東電会見 2012.7.20(金)18:00 ~ 福島第二の作業員 ドクターヘリで搬送。港湾内の海底土深さ方向のサンプリングを新たに実施する計画、ほか

東電会見 2012.7.20(金)18:00 ~

福島第二で怪我?人発生。従事者登録手続に訪れた30代男性が耳の辺りから血を流して倒れているのを発見。声を出して倒れる目撃、見つけた人、冒頭報告と状況説明が二転三転。本人の病気ではないかと松本氏。ドクターヘリ搬送、命に関わるかも不明。

労基署と警察には連絡済み。警察の事情徴収は終わっているが警察の見解も不明。この質疑中に寺澤氏が質問遮る。プラントトラブル報告はなし。港湾内の海底土を30cm深さ方向に放射性物質の分布状況を新たに調査する旨の報告。

2週間に一度の核種分析確報版(6/16~30)15日と21日サンプリングの港湾内海水シルトフェンス内側と6月24日の2Fの敷地沖合2kmでマンガン54検出。国会事故調最終報告以降、30分以内で会見終わったの多分はじめて。

○プラント

○環境モニタリング・サンプリング

○その他



■福島第一の状況

○松本:
7月20日夕刻の会見を始める。

[原子炉および格納容器の状況]
1~3号機までCS系、給水系からの注水を継続中。

[圧力容器下部温度、格納容器圧力と水素ガス濃度]
記載の表の通り。欄外、2号機については昨日の17時52分に流量の微調整。給水系 3.0→3.1、CS系 5.8→5.5m3/hに調整。

[使用済み燃料プール]
1~4号機まで循環冷却継続実施中。昨日知らせた福島第一の状況だが本日訂正版を併せて配っている。1号機の点検の記載が6月30日が正しい所を6月20日と記載していた。本日、訂正版を配った。

[タービン建屋地下溜り水の処理状況 ]
2号機、3号機から雑固体廃棄物減容処理建屋への移送は継続中。

○松本:
[水処理設備および貯蔵設備の状況]
サリーを用いて高濃度汚染水処理を続けている。

[その他]
変更ない。


■環境モニタリング・サンプリング

週明けの作業について1件連絡。★港湾内海底土調査位置図 http://j.mp/Mpxyl という資料を配っている。港湾内の海底土の分布に関しては、昨年の11月末に調査を行なっているが、その後の状況変化を確認するということと、

今回は、この6点に関しては深さ方向で30cm程、掘るような形でサンプリングを行い、少し深さ方向の分布がどうなっているか、ということは併せて調査したいと思っている。

前回の調査では色を付けている被服済みのところも併せて調査したが、今回は被覆が行われたということで、サンプリング点を港湾内の被覆が行われていない所に点数を2点ほど追加し作業を実施する。

30cmほど掘るといっても、今回はじめてチャレンジするので、綺麗に高さ方向で何cm毎にどういった放射性物質の分布があるかというところについては、若干、不明確なところがある。少し結果を見てから判断したいと思っている。


■淡水化装置から濃縮水貯槽への移送配管における漏水に関するサンプリング

海水のサンプリング結果が本日分出ている。http://j.mp/MpxAtL 南放水口でのサンプリング結果はセシウム134/137、全βに関しては検出限界未満という状況が続いている。


■核種分析結果の確報版について(6月16日~6月30日公表分)

環境モニタリングの状況については既にHPで公表しているが、本日分として確報版6月16日~30日までの分のその他ガンマ各種の分析結果を公表している。(http://j.mp/Mpx0w4)速報版として示しているヨウ素131、セシウム134/137 の値は確報版での変更はない。

また、その他のガンマ各種については、有意な変動見られていないが、主要三核種以外で核種が確認されたものが2つ在る。★6月15日と21日にサンプリングした港湾内の海水のうち、2号機のシルトフェンスの内側でマンガン54、

6月24日に採取した2Fの敷地沖合2km地点の海底土でマンガン54が若干量見つかっている状況。プラント状況、作業予定は以上。★★第二関係で本日負傷者が発生したので連絡する。http://j.mp/MpAhLN


■福島第二 作業員ドクターヘリ救急搬送

本日、午後0時5分頃、福島第二の構内にある協力企業の厚生棟があるが、そこで30台の男性が頭から出血されて倒れているのを別の作業員が見つけている。0時15分に救急車を要請したが、その後にきた救急隊員の判断により、0時27分にドクターヘリを要請。

その後、0時54分に発電所に到着し、午後2時頃にいわき市内にある松村総合病院に搬送。このかたについては本日から作業されるということで、発電所の方に従事者登録手続きのために来ていた状況であり、実際に何か作業に携わっていたり、

あるいは地元の所で物が落下して頭にあったという状況ではなく、何か急に倒れた状況だ。週明けまで病院に入院する予定と聞いている。現在治療を続けている状況。病院から診断結果は出ていない状況だ。本日私からは以上だ。(7分)

# 入院期間がわかるのに診断結果がないって意味わかんね。



■質疑

○ニコニコ七尾:
今の頭から出血されていた方の話だが、と言うことは外傷はないということなのか?

○松本:
あのう、右の後頭部の耳のあたりから出血されているということなので、外傷はあるかと思うが。詳しい状況についてはわかっていない。

○ニコニコ七尾:
0時27分にドクターヘリを要請して運んだということであれば、私は不勉強で分からないが、ドクターヘリで運ぶということは、相当重症というか、良くない状況だったという理解でいいか?

○松本:
発見時、倒れた時に発見された方を見つけた作業員の話によると、★当時は意識がなかったということで、その後、救急隊員の判断でドクターヘリを読んだということである。なお、発電所にいる医者が12時20分頃、そのかたを見ているが、その時は意識が戻っていた状況だ。

○ニコニコ七尾:
わかりました。いったんまた。

○東京新聞 野沢:
まだ病院から報告がないということだが、命に別状がある状態なのか、後、原因が推測できるようなところはあるか?

○松本:
今のところ、命に別状があるという事は聞いていない。★来週週明けまで念のため経過観察するという事で入院されると聞いている。

それから原因については、こちらもはっきりとしたことはわかっていない。厚生棟という事務所であり、何か作業をしていたわけではないという事と、目撃者の話からすると、物が落ちてきて当たったということでもないという事なので、★個人の病気の可能性が高いと思う。

○毎日じんぼ:
事務所という事だが、具体的に事務所のどういった場所なのか?それとこの男性だが、今後、どのような作業に従事する予定だったのか?

○松本:
場所はだな、構内に協力企業の事務所を作っている企業棟というところがあり、そこの厚生棟というところの場所の名前になる。ちょっとフロアとしてどういうところにあるか、確認させて欲しい。

それから、本日、この作業者が予定する作業については、これから作業すると聞いていたので、作業予定の件名については確認する。

○ファクタ宮嶋:
昨日の追加で伺いたい。4号機のキャスク。収納器。自重だけで120、130トンといっていたが。この構造は表面とか鉄筋とかなんかで、内側は遮蔽するためにコンクリみたいな感じなのか?

つまり、その差が遮蔽的に1メートルぐらいの例えば、コンクリで包んでいるような物なのか。そのキャスクの収納構造というのは、そんなイメージ?凄い重たいよね。コンクリの固まりというイメージでよいか?

○松本:
コンクリートと言うよりも鋼材。鉄、ステンレスが成分としては殆どだ。ノウハウに関わる部分があるので、詳しくは話せないが、そういった外壁を中数センチのステンレスの分厚い筒のような物で出来ており、そのところに遮蔽のための樹脂系のものとか、コンクリを何層か組み入れて遮蔽している構造になる。

○ファクタ宮嶋:
遮蔽の厚さというと、要するに50cm、1m以上の中心に入れるブツに対しては、何でしたっけ?数千シーベルトといってたが、それを遮蔽するのは特殊な樹脂で、本当にすごいやつなのか?構造的にも。そういうことなんすかね?

○松本:
そうです。構造的には二つ要因があり、一つはそう言った放射線を防ぐための厚さと、もう一つは落としても中身が出て来ないようにするための強度部材という形で厚さも必要なので、その2点から設計が行われている。

○ニコニコ七尾:
運ばれた方の話しだが、小競り合いの可能性は全くないのか?

○松本:
あ、ございません。

○ニコニコ七尾:
わかりました。今までその方は福島原発内や他の原発で作業した実績のある方か?

# 以前、作業員同士が全面マスクがはずれるような殴りあいをして、内部被爆検査という事件があって、情報隠して報告した事がありますた。栗田氏が質疑で口を滑らして、ばれたことがありますた。

○松本:
他の原発はわからないが、少なくとも東電では初めてだ。

○ニコニコ七尾:
わかりました。別件だが、福島第一原発事故報告書で、東電が他の事故報告書をうけて検証するという話が報道で伝えられている。山崎副社長(社内事故調委員長)が退任されたが、考え方としては残りのメンバーがやはり中心となって検証する予定か?

○松本:
事務局等が一部入れ替わる可能性はあるが、これまで調査していた人間も含めて、担務したいと思っている。今後、なんというか、私どもの事故検証のフォローアップというか、それから国会事故調とか、今後、公表される政府事故調の報告書に関して、まあ、私どもとの報告書の違いとか、分析評価をしていくための大勢は、今考えているところだ。

○ニコニコ七尾:
そうした場合、以前、社内事故調出会った外部の委員の方。そう言った方も継続するかどうか、また別問題として、そういった外部の委員も検証に加わるのかどうか。

○松本:
はい。今回、設置した検証委員会そのものは報告書公表とともに、現在では完成しているが、今後、どういった形で第三者の意見を伺うかについてはまだ未定だ。

○ニコニコ七尾:
大体いつ頃の予定でそういった体制を組む見通しはあるか?

○松本:
★こちらは前回、新会長、新社長の会見でも話が少しあったかと思うが、近々公表したいと思っている。

○読売前村:
シルトフェンスの6月15日、21日のほうだが、マンガン54が、まあ、見つかったということで、その意味あいはどういう事が考えられるのか?

○松本:
マンガン54という核種は、腐食生成物に該当するものだ。核分裂で直接生成すると言うよりも、炉内に持ち込まれた錆が中性子を吸収して、マンガン54という放射性物質になったと考える。量的には多いと思っている。

したがってこの核種が見つかるということに関しては、一旦、タービン建屋の方に流出した高濃度汚染水の中に、そういった廃棄物のタンクとか、そういうものがあるし、一部、配管内の水が炉の中の水と一緒に出てきているので、それが含まれていると思っている。

そういった含まれた水が、高濃度汚染水を流出させた際に、そういったところで海に流出したものが一部、微量な形で、まあ、時々見つかっていると思っている。マンガン54とか、コバルト60といったものは、こういうたぐいではないかと思っている。

○読売前村:
ありがとうございます。★2Fの事故の件だが、警察への通報はあったのか?

○松本:
労働基準監督署の方と警察署さまには連絡を入れている。で、警察さまの事情聴取は終わっている状況だ。

○読売前村:
一応、警察の方の見解としては事故の可能性が高いとか、事件の可能性が高いとか、病気の可能性が高いとか、いうのはどうか?

○松本:
あのう、今のところ、事件、事故かという話は伺っていない。

○寺澤:
よろしいですか?

○読売前村:
わかりました。目撃者の方だが、細かい話だが、目撃者の人は何処で見てた人か?

○松本:
この厚生棟の中で近くにいた方と聞いている。同業者だと思う。

○読売前村:
わかりました。ありがとうございます。

○ニコニコ七尾:
そのかたは先程の冒頭の感じだと、まだ作業していなくて、今日は初日ということか?

○松本:
初日というか、発電所にきて、いわゆる従事者としての登録手続きをして、初めて作業員証を交付して、その後、働けるようになるという、

○松本:
まあ、手続きのために来所されたということだ。

○ニコニコ七尾:
そうするとそのかたが倒れられた時というのは、同行されていたかは近くにいなかったのか?どういう状況だったのか?

○松本:
★★あのう、まあ、一人、その倒れた方が、すこし、あのう、まあ、すこし、声を上げられて倒れたということを、少し離れた方が見ていたっ、というような状況だ。

○ニコニコ七尾:
声を上げて?

○松本:
エエ。

○ニコニコ七尾:
なるほど。

○松本:
で、その際に何か、あの、まあ、天井というか、上から物が落ちてきたという事ではないと言うような証言だ。

○ニコニコ七尾:
わかりました。

○松本:
場所だが、1階の玄関。厚生棟の玄関付近、それから、携わろうと思っていた業務については、ランドリー業務ということで、福島第二の管理区域で発生する洗濯物の業務に従事する予定、ということだったそうだ。

○ニコニコ七尾:
声を上げたというのは、大きな声?小さな声?その状況は?

○松本:
そこまでは聞き取っていない。

○ニコニコ七尾:
わかりました。

○寺澤:
他に質問は?質問がないようなので、私から明日以降の作業予定を1点。明日から8月5日にかけてだが、新福島変電所の外部電源の増強工事に伴い、大熊線、双葉線、岩井戸線の停止である。新福島変電所の外部電源増強工事において、6万ボルトのGIS据付工事だな。

気中開閉器というものだが、大熊線、双葉線、岩井戸線を停止する予定。第一ステップとして7月21日から8月5日に大熊線4L、双葉線の2L、主変圧器の4号を停止する。福島第二ステップとして8月11日から27日に大熊線3L、双葉線1L、主変圧器の3を停止する予定だ。

なお、送電停止中の他の送電系統にトラブルが発生しても、供給可能な負荷容量であることを確認している。また、★バックアップとしてはディーゼル発電機5台を待機、電源車6台を配置する予定。

以上だ。

★訂正させてくれ。今回負傷された方を見つけた方だが、同業の方ではなく、玄関付近で出入り管理をしている作業員が側にいたので見つけたということだ。失礼した。昨日の会見でファクタ宮嶋さんのキャスク質問があったが、

4種類のキャスクを使うといったが、これは共用プールから出した燃料を入れたきゃスクが4種類用意してあるということで、構造的にはほぼ同じだが、今回の4号機使用済燃料プールから共用プールに持っていくキャスクについては、

今、最終的な設計を詰めている段階だ。構造的には同じだ。厚さは鋼鉄、10数センチのもので中に十数体から30体程度入れられるものを用意する。失礼した。

以上で本日の会見を終了する。



~ 終了 18時22分

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