2012年7月5日木曜日

平成24年7月5日(木) 経産省 保安院 定例ブリーフィング 16時 ~ 大飯9日にも熱出力100%に。国会事故調最終報告書 初見ほか

平成24年7月5日(木) 経産省 保安院 定例ブリーフィング 16時 ~

IWJ Independent Web Journal







■福島第一の状況

○森山対策監:
先ず福島第一がだが運転パラメータはあまり変化がないので説明は省略する。本日の作業として4号機の資料済み燃料プール代替冷却システムが、先日無停電電源の停止で故障したことを踏まえ、原因究明を行うため、本日、無停電電源装置を取り外す作業を、これは既に行った。

# 前回から福島第一プラント状況説明を省略する森山対策監。初めて聞く人に配慮はみじんもない保安院広報。何の反省もない。いったい何時になったら議事録取るのか。会見議事録約束して、広報のあり方を改善すると約束して吉澤広報課長は辞めてしまった…

本日11時56分から13時15分まで取り外し作業を行ったのでプール冷却を一時停止した。現在は、また復旧している。特に水温の変化はなかった。それから代替温度計設置のための現場調査も昨日からすすんでいる。

代替温度計は若干予定が遅れているようだが、7月下旬から8月にかけて設置作業を行なっていくということで、昨日から大物搬入口付近において線量確認などの作業に入っている。

昨日だが1~4号の中期的安全確保の考え方に基づく施設運営計画の変更の報告があった。ポイントは2つあり、ひとつは4号機の使用済燃料プールから燃料体を2体7月にも取り出す計画がある。

そのための具体的な対策について書き込んだことがひとつ。もう一つは使用済燃料鑑識キャスクの仮保管設備の設置。これは共用プールに使用済燃料が入っているが、原子炉建屋の使用済燃料プールから燃料を取り出すために共用プールを空ける。

このために底にある燃料を乾式キャスクに入れて保管するための場所だ。この具体化もしていきたいということで、この二点の変更があった。この2点も含めて、明日、意見聴取会があるので専門家の意見を聞く考えだ。

その際に先般から議論になっている燃料プールの無停電電源UPSの問題も状況を報告する予定だ。

福島第一は以上だ。

それから資料を配っているが福島第二の復旧計画にかかる実施状況の確認結果ということで…

~ 通信断絶 ~

… 引き続き、復旧作業が進んでくるが、その状況については、まとまれば引き続き、立ち会い検査等により確認をしていきたいと考えている。

福島第二については以上だ。

■大飯原発の状況

それから大飯発電所の状況だが、大飯発電所3号機については本日7時に送電を開始している。既にお知らせしているが、本日7時に送電を開始、並列したということだ。現在、出力を徐々に上げつつあるということであり、順調に工程が進んだ場合、9日に熱出力100%に到達する予定だ。

引き続き現地においては、特別な関心が中央制御室で監視をしている。私からの説明は以上だ。質問があればお願いする。



■質疑

○NHK後藤:
今日、国会事故調の報告書がまとまり、先ほど公開されたということで、全文読まれているかわからないが、保安院を始めとした規制当局としては、独立性、専門性の欠如、事業者の虜になっていたという厳しい表現を使って報告書の中でまとめている。

そして事業者の利益を図ると同時に、自らの内容を回避してきたという報告書の内容になっている。今回の国会事故調の規制当局への、保安院さまへのご指摘を改めてどのように受け止めているか?

○森山対策監:
本日、あのう、国会事故調査委員階の報告書が公表され、先ほど私どももこれを入手した。保安院はこれまで、資料提出、あるいは参考人聴取などの調査に協力してきた。

まだ、十分内容について把握できていないが、本日提出された報告書を真摯に受け止めて、内容をよく読ませて頂き、さらに政府事故調の指摘等も踏まえて、改善すべき点などについて、保安院として全力を上げて検討し、新たな組織に引き継いで参りたいと考えている。

また、改めて原子力安全規制機関として、今回の事故を防ぐことが出来ず!今なお、多くの住民の方に避難等、大変な苦痛を与えていることに心からお詫び申し上げる。

# 何か勘違いしてる経産省・保安院。事故を防ぐことが出来なかった事に謝罪を求めているんじゃないんだよ。国民はあなた方が電力会社と共に事故を招いた、事故を起こした事について、責任と謝罪を求めているんだよ。何、津波と電源だけの問題にして再稼働進めているんだよ。こんな馬鹿げた判断基準を次の規制機関に引き継がせようとしてるんだよ。マジ、いい加減にしてくれないかな。

○NHK後藤:
内容についてはこれから精査ということだが、言葉としては事業者の虜になっていたとか、専門性が欠如されたという、全文の分析は今後だとお思うが、言葉は規定当局としての役割が果たせていなかったという指摘をかなり長い指摘をされている。その辺の文言は拝見されたかと思うが、その辺の言葉への指摘はどのように考えているか?

○森山対策監:
まあ、概要といいますが、ダイジェストに目を通したが、大変厳しい指摘だと考えている。先ほど申し上げたように!こういった指摘も含めて、この報告書を真摯に受け止めてしっかりと保安院として出来る改善というのを取り組んでいきたいと考えている。

○NHK後藤:
保安院は厳しい指摘を受け止めるというのは、具体的にどのように今の時点で真摯にという部分は受け止めているか?

○森山対策監:
あのう、まあ、この、あのう、報告書、まあ、これから良くな様を読ませて頂くが、報告書そのものを多面的な検討をされている報告書そのものを、先ず、しっかりと受け止めるということであり、具体的にはこれからだが、保安院としてもすでにこれまでも様々な検討、事故の分析も含めてですね。

あるいは今後の寄生に必要と思われるシビアアクシデント対策も含めて取り組んできているが、引き続き、この報告書も踏まえながら、あのう、しっかりとですな。ええ、対応していきたいと考えております。

○NHK後藤:
国会事故調は寄生当局の組織を今後も含めて、組織を変えるだけではなく、実態を根本的に転換して行かないと国民の安全を守れないことも指摘されているが、その辺は組織が変わっていく中でも引き継ぎも含めて、どのようにやっていく必要があると考えているか?

○森山対策監:
保安院としてはしっかりと引き継ぎしていく。保安院としてデキることは分析をし、これはしっかり引き継いでいくということで、先程も申し上げたように、まあ、取り組んでいるものもある。

防災についてはオフサイトセンターもまだ検討しているし、今月、下旬には技術的なワークショップも開いてですね。いろんな事故の知見ということも吸い上げていくことも考えているので、保安院として出来る限りのことはした上で、しっかりと引き継いでいきたいと考えている。

# 安全対策不十分ならそれを止めて然りの保安院の仕事なのに、これまでどおり長期的に対策していくから再稼働しても問題ないんだと主張繰り返す保安院。規制機関として機能してない。根拠としている意見聴取会も利益相反は自己申告制、調査する気もない。この期に及んでも事故を起こしたという自覚のない保安院が原発に関わる事が何よりも事故リスクを高めていることにいい加減、国民は気づくべき。大飯破砕帯調査も消極的、新たな知見でも都合の悪い知見は否定的な見解ばかり繰り返し、調査する気すら無い保安院。言ってることとやってることのギャップ。福島の事故で明らかになった原発の危険性をそのまま経済優先で進める国。報じるメディア。自分も事故直後はいきなり止めるのは…と思ったけど、意見聴取会や会見を見れば見るほど、今の状態で動かす事の恐ろしさを思い知った。殆どの国民はテレビ、新聞一面記事、バイアスのかかった情報しか得ていない恐ろしい現実。ネットで会見を見るべき。ネットで配信される会見、一次情報を見れば経済どころの話じゃない。現状は次の事故が起きることは確約されたようなものだから。そして事故が起きた場合の責任は事業者のみに、罰則強化もない新原子力規制委法案。

○NHK後藤:
今の指摘は組織を変わるので引き継ぎをする部分だと思うが、その組織を変えるだけではなく、実態を根本的に転換しない限りという指摘がある。その辺は如何か?

○森山対策監:
当然これから新しい組織が設置されるわけなので、その中で様々な検討がなされると思うが、保安院としては、繰り返しになるが、保安院として、先ずこの報告書をよく読み込ませて頂き、ええ、改善すべきなどについてはしっかりと取り組んでいきたいと考えている。

# 報告書を読み込んで、らしい反論を考える。それだけ。

○NHK後藤:
ありがとうございます。

○共同宮崎:
国会事故調報告の関係だが、地震でも1から3号機、特に1号機は損傷していたのではないかという評価が示されており、これは保安院や政府の今の事故原因、津波が原因と言ってるのと違うが。これについてはどのように受け止めているか?

○森山対策監:
あのう、ええ、地震による影響については、これまでも技術的知見の意見聴取会で議論頂いている。これまでの保安院の認識としては、地震により、ええ、昨日に影響するような、正確に言うと、地震後に機能していたものについて、今回の地震により昨日に影響するような損傷は生じていないんだろうと。

しかしながら、これもJNESの分析などで微小な漏洩が生じるような損傷が起きていたかどうかについては、現時点では確かなことは言えない、という評価をしている。従って、なかなか中を調査できない現状において、評価というかシミュレーションではあるが、

微小漏洩が生じてもパラメータ上、あまり変化が出ないと言うことで、その可能性は否定しきれない。現時点では確かなことは言えない認識だ。この事故のシーケンスというか、ええ、経過、それから現在の炉の状態も含めて、

やはり、あの、様々な専門家の意見、知見も集約していく必要があるだろうと。そういうことで7月にまた、技術ワークショップを開いていこうと思っている。そういったことも踏まえて引き続き検討は進めていきたいと考えている。

○共同宮崎:
そうすると1号機の微小の漏洩の可能性などについては、この報告書の見解と左程変わらないと?

○森山対策監:
その報告書をまだ全体を見ていないので、正確な事はいえないが、繰り返しになるが、微小漏洩が重要な設備にあったかどうかということについては、確かなことまでは言えないということが、技術的意見の聴取会にまとめた報告書での認識だ。

○共同宮崎:
他の2,3号機についてとか、(国会)事故調の方では★技術的な検討を詳しくした上でやっている、結論を出しているようにも思えないが、その辺りついては?

○森山対策監:
1,4号機についても認識としては同様だ。そういったところに微笑の漏洩まで生じたかどうかまではわからない。確かなことは言えないとうことであり、あの、なかなか、本来、事故調査は解析と現場確認が不可欠な要素だと思うが、

今、中々現場に行けないという事で、最大限様々なシミュレーションを行なってきている。しかしながらいまのところは、まだそこまでしか至っていないというとこが現状であり、で、あの、先程も申し上げたように、

これは具体的なプログラムはこれから整理して発表していくことになると思うが、事故の状況も含めて専門家の意見も聞くような、そういったワークショップにしていきたいと考えている。

○共同宮崎:
あと耐震補強工事や、防災対策でも怠慢というような形で指摘されているが、その点については如何か?

○森山対策監:
そこは、あの、今、この時点でですな。あまり、もう仕上げられる状況にないが、耐震補強については、これまでの質問の中でも繰り返してきたが、基本的には耐震バックチェックを行う、従って基準値振動も大きくなる。

そういう中で、裕度をより確保していくということは大事だという認識は従来から持っていたし、まあ、一定の、あの、なんというか、ええ、促し、といいますか、そういうことをやってきたつもりだが、結果としてそういうものが、十分、あの、対応が取れていなかったということも、また時事であろうと思う。

○共同宮崎:
ごめんなさい。この報告を受けて深野委員長はなにか話していないか?

○森山対策監:
えっと、今のところまだ、そこまでは、あの、予定していない。

○共同宮崎:
今、何かお聞きになっていることもないのか?

○森山対策監:
先ほど申し上げた内容は院長と話をした上で、現時点の保安院の認識として申し上げた。

# 深野保安院長と事前に国会事故調関連質問の回答は用意して会見望む。当然。

○共同宮崎:
ありがとうございます。

○NHK後藤:
先ほど、報告書の概要を見て厳しい指摘という話があったが、概要を見られた中で厳しい指摘と受け止められた文言や言葉、表現というのは、どのような所がそのように感じられたか?

○森山対策監:
具体的にここだということはないが、まあ、全体として大変厳しい指摘だと感じている。

○NHK後藤:
何処かの文言ではな意図しても、文書を読まれたと思うが、どういう指摘、規制当局に対する指摘として厳しい指摘だったと受け止められたか?

○森山対策監:
それは、あの、まあ、何処の部分という事ではないが、少なくとも規制機関として十分なものではなかったということを繰り返し指摘しておりますので、それは当然、厳しい指摘だと私は思っている。

○読売高田:
先ほどの共同通信の質問に関連だが、事故調のLOCAの評価だが、仮に事故調がこういった形で小規模なLOCA(小さな配管破断などの小破口冷却材喪失事故)が起きていた可能性があるとして、これが事故調としての判断だとすると、

今までの事故を受けて地震による影響はなかったとして、大飯原発を動かす根拠としてきたことと対立するんじゃないかと思うが。それを今度のワークショップで考えるとか、ゆうちょな話ではないと思うが。その辺りはどう考えているか?

# 結論ありきで保安院が評価している、保安院の姿勢がバレバレですね。まともな規制機関なら焦って見直すよね。のんべんだらりんと記者会見。

○森山対策監:
まず、あのう、福島第一については耐震バックチェックを含め、基準値振動によるすべての主要な施設の評価が終わっていた訳ではなかった。5号機について地震後に行った結果、評価した結果、許容値を大きく超える部分もあるので、そこは慎重に見ていく必要があると考えている。

少なくとも福島第一について、まだ、基準値振動、あるいは今回の地震に対していわゆるSクラスというか、安全上重要な施設が道であったかという評価がまだ終わっていない状況にある。

他方で、大飯発電所については、地震動により評価をしっかりと行なっているし!それに対する裕度というのも見ているということである。そういう意味で大分、評価の検討の状況というのは、違っていると認識している。

○読売高田:
そうすると1Fの事故で起きたことについて、JNES等の解析もあって、どうしても何というか、小規模なLOCAというか、そういったことが本当にあった場合、亀裂がない場合と、圧力の変化等は変わらないがゆえに判断がつかないということだったと思うが、これと大飯や他の原発の耐震安全性というのは、直接は絡まないということか?

○森山対策監:
あの、他の、あの、今、あの、ストレステストでやってきたのは、最新の基準値振動に対しての裕度はしっかり見ている。従って主要な設備、いわゆるSクラスについては全てチェックをしている。

他方で、まだ福島第一については、そこまでチェックできていない面もあるし、先程も言ったように5号機については、一応、目視点検では今のところ問題ないが、評価上は許容値を上回っているところもあり、

そういう意味ではまだ、あの、検討は必要な所はあると思っている。ただし、あの、これまでのですね。あくまでもこれまでの情報からすると、昨日に影響するようなところまでは、安全上、施設、今回、あの、機能してたと考えられるものについての、

地震による影響というのは、機能に影響するほどの影響はなかっただろうと考えているが、微小な漏洩があったかどうかまでは、確かな事は言えないということである。

○読売高田:
もう一つ別件で。大飯の破砕帯調査の関係だが、Cサブの時点で議論になっている破砕帯のところのスケッチが提出されてなかった、あ、提出じゃないですね。Cサブの議論の際に提示されてなかったというところだが、これは関電から出ていなかったのか、それとも保安院がCサブに対して示していなかったのか、どっちなのか?

○森山対策監:
先ず、また、いずれあの、意見聴取会でこれまでの資料は全てですね?提出して、確認頂くが、スケッチそのものは、これは安全審査の際に使っている。これは私の記憶では、バックチェックのサブグループでは、あの、何というか、そこのスケッチそのものではなくて、

少し離れたところの地層の年代、特定、ということで、追加的な情報は提供したと考えている。関西電力からスケッチ、正確には覚えていないが、スケッチが提出されたわけではなかったと思っている。そのスケッチの議論というより、それに連なる地層の確認はバックチェックでしたと記憶している。

○読売高田:
そうすると今、東洋大の渡辺さんが指摘している部分の話というのは、Cサブでの直接の議論の対象ではなかったところの話ですか?

○森山対策監:
Cサブでもこの最大の問題は議論しているが、その際には、まさにそれを覆っている地層、年代、ということで、今、同じ所がないので。少し離れたところの地層を調査をして、その情報を元に判断したということである。

○読売高田:
わかりました。あと、従来、F6 破砕帯というのは、3,4号機と1,2号機の間を走っているものであり、原子炉建屋直下のものではないという認識で合ったかと思うが、なんでも Ss に相当する取水路の下を通っているという離しも出ているようだが。それは事実か?

○森山対策監:
えっと、ちょっと今、正確には覚えていないが、確かそうだったように思うが。方向性としてはだな。それは何処まで伸びるかは情報を持っていない。

○読売高田:
また改めて教えて欲しい。ありがとうございます。

○共同宮崎:
先ほどの件で確認だが、再稼働との関係でさいかい堂の判断基準を作った際には、地震ではなく津波が主な原因で作っていると思うが、それと今回の地震も損傷があったかもしれないという国会事故調の報告と若干前提が違うと思うが。これを受けて、何か検討し直すということはあるのか?

○森山対策監:
あのう、技術的知見の意見聴取会の際にみた報告書では地震によって、炉に影響するような損傷は生じていないだろうと考えているが、他方で微笑漏洩が生じるようなところまでの評価は、これは難しいと。

僅かな微小漏洩があった場合は、パラメータ上は変化がないと言うことで、そこは現時点で確かなことは言えないということである。しかしながら、津波が主要な大きな要因であることは間違いないし、

それから、あの、再稼働に関する基準については、これはストレステストをずっとやってきたが、当然、津波だけではなく、地震に対しても大きな地震、大きな津波に対してどうかという事で見てきているので、

先ずは基準値振動に対してどれぐらい余裕があるかということで、確認してきているから。そこは十分な余裕というものは満たしていると考えている。

他にないか?なければこれで終わらせて頂く。



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