7月30日発生の心臓の病気疑いでドクターヘリで救急搬送された体調不良者の診断結果は熱中症、脱水症だった旨の報告。保安院さま宛の報告が2件。水処理週報と6月中~7月15日までの温度計評価は先月分と変化なし。
ただし報告期間以降の7月16日~30日までで3号機の逃し安全弁の背筋度を計る温度計(TE-2-113E)が突変しているとの事。7/30に最高92℃まで上昇。質問されて温度説明。この事実は定例会見で報告されておらず指摘する記者なし。
水処理は注水量減らした効果で処理量減った旨の報告。栃木県との連絡体制等に関する覚書の締結したぜよ報告。質疑、東京地検告発受理についてはノーコメント。直前の廣瀬社長決算会見のため1階会議室にて。
○プラント
○報告
- 福島第一原子力発電所における高濃度の放射性物質を含むたまり水の貯蔵及び処理の状況について(第58報)
- 福島第一原子力発電所1~3号機における原子炉内温度計および原子炉格納容器内温度計の信頼性評価について(平成24年8月提出)
○その他
○報道
■福島第一の状況
○松本:
8月1日夕刻の会見を始める。
[原子炉および格納容器の状況]
1~3号機までCS系、給水系からの注水継続中。
[圧力容器下部温度、格納容器圧力と水素ガス濃度]
記載の表の通り。なお明日の工事で1件連絡。以前、1~3号機の窒素ガス供給装置に関しては、高台に設置しているバックアップ用、予備の窒素供給装置ディーゼル発電機から油漏れがあり、一時的に付帯気になっていたが、
そのディーゼル発電機を現在においてある予備の発電機と交換し、いわゆる待機状態からは復旧しているが、この発電機は車載型のものであり、今後、他の作業にも干渉するということで、
# 待機状態から復旧したんじゃなくって、運転上制限の逸脱から脱して待機状態に復旧したんでそ。
再度、明日、この高台に設置してる窒素ガス供給装置を一時的に不待機状態にして、新たに用意したディーゼル発電機と交換する予定だ。また、今回の事案に鑑み、このディーゼル発電機に関しては、1台だとバックアップがないことになったので、
道形のディーゼル発電機を2台設置することで、片方のディーゼル発電機が故障しても、高台窒素ガス供給装置に関しては、予備の発電機がある状態を維持したいと思っている。
また、常用の窒素ガス供給装置に関しては、いわゆるAとBの2台による並行運転をこれまでしていたが、A号機に関してはインバータ等の故障があり、現在運用していない。
B号機1台での窒素ガス供給装置を動かしているが、明日は同じくA号機についても運転状態を確認し、待機状態にするかどうかの判断をしたいと思っている。
[使用済み燃料プール]
1~4号機とも異常はない。
[タービン建屋地下溜り水の処理状況 ]
2号機は雑固体廃棄物減容処理建屋への移送を本日11時13分から再開している。3号機の移送は昨日から継続実施中。また、本日は6号機タービン建屋溜り水を屋外仮設タンクへの移送を10時~16時の間で実施している。
[水処理設備および貯蔵設備の状況]
引き続きサリーを用いて高濃度汚染水処理を続けている。なお、本日は水曜日なので後ほど水処理設備稼働状況の週報の説明をさせて頂きたいと思う。
[その他]
下から2つ目のポツ。★7月30日に発生した構内企業の体調不良の件だが、こちらは心臓系の病気も疑われたので、ドクターヘリを要請していわき共立病院に搬送したが、本日、医者の診断結果が出て熱中症、脱水症という診断を頂いた。
■高濃度放射性物質を含む溜り水貯蔵、処理状況(週報)
それから本日から1号機原子炉建屋カバーの排気フィルター設備におけるダストサンプリングを実施していくが、今週から来週にかけて1号機、2号機、3号機の建屋のダストサンプリングを実施してく。これをもって8月分の建屋からの追加的な放射性物質の放出量評価をしている。
続いて、先ほど申し上げた水処理設備の運用状況について説明する。福島第一における高濃度放射性物質を含む溜り水の貯蔵、及び処理の状況について第58報。http://j.mp/R7patF 2枚目裏面に今週の実績を記載。建屋内の高濃度汚染水の対流量。1~4号機の合計値 約8万3,700m3となっている。
集中廃棄物建屋側は約2万880m3で、今週の処理量は6310m3だ。サリー稼働率は75.1%。処理水貯蔵状況。濃縮受けタンクに15万5,957m3、淡水受けタンクに2万967m3、濃縮廃液貯槽 5600m3という状況だ。
原子炉への注水は3551m3。先週に比べ229m3減っているが、こちらは流量調整を行った実績を反映している。説明が飛んだが、廃棄物の発生量はベッセルが3本今週追加。トータルの使用済みベッセルは428本という状況だ。
来週の予定。引き続きサリーを使った高濃度汚染水の処理を継続し、稼働率として75%で処理を見込んでいる。最終ページ。★今後、10月下旬ごろまでの見通し。上2つのグラフが2号機と3号機の建屋水位の予想。引き続きポンプの台数、
移送先を調整しながらOP3000ミリのところでコントロールしていく。一番下が濃縮塩水タンクの容量と貯蔵量のグラフ。10月下旬までの見通しとしてもタンク容量は余裕がある状況である。なお、先週、この週報の説明をした際、
NHKから質問があったが、9月になり、多核種除去設備が稼働すると、この週報に関しては稼働状況踏まえた形で様式の見直しを現在検討している段階だ。保安院さまのご指示でもあるので、保安院さま側ともよく相談させて頂きながら検討していく。
■1~3号機 圧力容器、格納容器温度計の信頼性評価(平成24年8月提出)
続いて厚手の資料になるが、★温度計の信頼性評価結果が出ているので説明する。「1~3号機における原子炉内温度計および原子炉格納容器内温度計の信頼性評価について(平成24年8月提出) http://j.mp/Mb1vly」
こちらは毎月1回、月初めに先月分の中頃、15日ぐらいまでの温度計の評価を行い、保安院さまに報告をさせていただいているものである。1月中旬までの評価結果の取りまとめとしては、2ページ表1-1 温度計信頼性評価結果という取りまとめの表がある。
6月から8月にかけて再評価したが、1~3号機、それぞれRPV(圧力容器)側、PCV(格納容器)側とも、★今回の評価において見なおしたものはない。従って括弧内に前回報告からの増減が記載されているが、±0で変化なしという状況だ。
なお、このデータは7月15日までのデータを元に評価をしているが、最終ページの29ページを見るんだ。★★上から8番目にTE-2-113Eという逃し安全弁の排気温度を監視する点だが、見た通り少しこれまでもハンチングをしている傾向がある。
★★この7月16日以降も確認しているが、今ハンチングの程度が大きくなっている状況であり、今後、再評価していきたいと考えている。
■栃木県との連絡体制等に関する覚書の締結について
最後になるが、1枚ペーパーを配っている。「栃木県との連絡体制等に関する覚書の締結について http://j.mp/Mb1lul 」ということで、今回、福島第一発電所の事故を受け、栃木県と福島第一発電所、福島第二原子力発電所、及び柏崎刈羽原子力発電所で事故、トラブルがあった場合の通報連絡に関する覚書を締結させて頂いた。
締結の内容については裏面にあるが、原災法に適合するような事態が発生した場合とか、その他、第一条に示すような異常時通報、それから第二条に示すような連絡会での定期的な相互連携の強化といったようなことを今後、栃木県と実施していきたいと思っている。
本日、私からは以上だ。
■質疑
○時事松田:
今日、東京地検の方から業務上過失致死容疑とかで刑事告発を受理したという発表があったが、この件についてのコメントをお願いする。
○松本:
ハイ。京都地検と福島地検だったと思うが、以前、告発があったことに関して、こちらを受理されたことに関しては報道を通じて承知しているが、私どもとしては特にコメント等はない。今後、東京地検、福島地検から命令、指示があればきちんと対応させていただきたいとは思っている。
# きちんと=東電の主張をきちんとな。我々は被災者であり、我々認識は我々の事故調査で示したとおりだ。全面的に争う姿勢、先の見え過ぎる展開。
○時事松田:
わかりました。
○寺澤:
はいっ!引き続き質問はあるか?宜しいか。それでは質問がないようなので、
○ニコニコ七尾:
ちょ、ww
○寺澤:
はい。どうぞ。
○ニコニコ七尾:
ふくいちライブカメラの件だが、パンとか角度は出来るのか?現在はどうなっている?固定?
○松本:
固定だ。
○ニコニコ七尾:
この時に今チョット見ているが、割とクレーンを中心に撮っているアングルになっている。http://j.mp/fZtgcr このカメラアングルを決めた意図、もうちょっと下の方まで映らないのかとか、引かないのか、という議論は何かあったか?
○松本:
ハイ。基本的には現在作業が行われている3号機と4号機を中心に据えた形で取りたいという形で設置場所を決めている。下のほうが核物質防護上、映っていけないものがあるので映せない状況だ。
また、設置場所からみて画角を大きくとかすると、かえって3号機、4号機の映りが小さくなるので、現在、この画角という形にしている。多少画面が揺れているように見えるがわたしもみたが風の影響だと思う。
○ニコニコ七尾:
下のほうが映せないのは核物質防護上の理由?
○松本:
ハイソウデス。
○読売 大山:
温度計でハンチングが大きくなっている部分というのは、もうちょっと説明お願いする。
○松本:
えっと一番最後のページ(http://j.mp/R7vcui)に3号機のグラフがあるが、上から8番目にTE-2-113Eというものがある。色では茶色になってるが、この温度計、逃し安全弁の排気温度を確認する温度計だが、少しこれまでもハンチングといい、上下に揺らぐ傾向が見えている。従って再評価する必要があるということで、今、評価作業を行なっている所だ。
★★最高では93℃までいって現在、73度程度で落ち着いているということなので、来月の報告の際にはそういった評価結果も併せて伝えたいと思う。
○読売 大山:
最高で93℃行ったのは、このグラフではないが。かなり以前の話か?
○松本:
あの、ごく最近であり、ええ、★★値そのものが出たのは、えっと、7月30日、一昨日の事になる。失礼した。92℃だ。
○読売 大山:
逃し安全弁の排気温度ということで、圧力容器内部の変化には特に影響ないということか?
○松本:
はい。まあ、圧力容器の中で蒸気が大量に発生したような状況が実際に起ったとすると、一旦、上に蒸気が行って、それが主蒸気管を経由して逃し安全弁からその温度計だと、あるところを通過するケースが考えられるが、
全体的に冷えていることと、温度が上がり下がりしていることを見ると、こちらは温度計の指示不良の可能性が高いと思っている。わかりました。ありがとうございます。
# 変化があったらその都度報告しろよ。勝手に問題ない判断するなよ。公開して外部の専門家にもちゃんと情報提供しろよ。相変わらずの情報公開姿勢。
○ファクタ宮嶋:
この栃木県の覚書は、この間、そうそう、いわゆる10数市町村とそういうのはやっていたが、これもやっぱり栃木県側からそういう要請があったのか?それと併せて、よくわからないが、千葉とか、埼玉とか、あるいは山形とか、そういう地方公共団体のレベルでそういう覚書を結びたいという要請はあるのか?もう既に結ばれているということなのか?
○松本:
栃木県は今年4月にこういった協定の締結に関して要請があり、それ以降、話し合いをしている。その結果として、本日、この協定の締結に至った状況だ。他の自治体の状況だが、こちらは福島県、新潟県は以前から結んでいたが、
今回の事故を受けて長野県とは、柏崎刈羽原子力発電所との通報連絡の締結ということで、こちらは、イツダッケ 今年2月15日に長野県とは同様の通報連絡協定を結んでいる。なお、その他、★関東圏内の自治体からこういった要請は、今のところまだ受けていない。
○ニコニコ七尾:★
2点ある。先ず各種事故調が公表され、また、東京電力の方は再検証されるという話があった。東電の動き、決まったこと等あるか?
○松本:★
先ほどの社長の決算発表での会見でも少し申し上げたが、やはり、現在、社内事故調の他、国会事故調、政府事故調というかたちで報告書が出揃った状況である。現在、私どもとしては、その報告書の中身をよく見て、我々の主張と線ぽいうの主張と何が違っていて、
何を根拠にしているかというところを考えている。検討している段階だ。また、以前から申し上げている新しい事実関係が判明した場合にはその都度公表することを約束ているので、そういった各種事故調の報告書、
あるいは私どもの取組として何らかの常設的な、まあ、検討する体制というか、フォローアップする体制が必要ということでは、認識としてはもっている。ただ、今の時点でまだ具体的にどういった体制で、
どういった事を実際にやるというところまでまだ煮詰まっていないが、こちらはなるべく早く皆さまに公表したいと思っている。
○ニコニコ七尾:
わかりました。ありがとうございます。あと一点。★テレビ会議映像の視聴の件だが、人数というか、もうしみ数をかなり来にされていたと思うが。だいたいどれぐらいかというのはわかるか?
○寺澤:★★
60はチョット超えていたと思うが、1社でもう、複数以上の申し込みをされているところもあるので、今後、ちょっと調整をしながら、できるかぎり多くの方達が視聴できるように調整はしたいと思う。
○ニコニコ七尾:
その共通というのは、その数だと当所想定されている人数、、
○寺澤:
昨日栗田が申し上げたように、大手メディアは、まあ、2台ずつ。まあ、2名とパソコン2台。その他、他の方には1台ということで申し上げているが、そういった調整の中でやりたいと思っている。
○ニコニコ七尾:
当所の見込みより多かったのか、少なかったのか?
○寺澤:
そこはなんとも言えないが、やっぱり、それなりに環境があったのではないかと思っているが。
○ニコニコ七尾:★★
報道用の提供素材だが、その提供される内容は?
○寺澤:★★
まだ決まっていないが、昨日、七尾さんから話があったように、例えば、ある一つの事柄の所で、編集すること無く、最初からその部分のところはだな。提供する方向でということで、という事で、今、 ~ キキトレズ ~
○ニコニコ七尾:
ありがとうございます。
○松本:
ファクタ宮嶋さんの質問にチョット補足したい。現在、栃木県、長野県とは、こういった通報連絡協定という形で締結しているが、
今回の事故発生以降、各県や他の自治体にも要請があれば、適宜説明には伺わさせていただいているので、通報連絡協定の有無に関わらず、情報提供は必要に応じてさせて頂いている事になる。
○寺澤:
明日の作業予定。3号機格納容器ガスサンプリングシステム出口、原子炉上部におけるダストサンプリングを実施する予定だ。以上で会見を終了する。
~ 終了 18時23分