2012年4月25日水曜日

東電会見 2012.4.25(水)18:00 ~ 柏崎刈羽 活断層連動評価報告(プラント影響なし)、木戸川沖合2km付近 ババガレイ セシウム1260Bq/kg 検出 他

東電会見 2012.4.25(水)18:00 ~

メインは保安院さまの指示で作成している東電 柏崎刈羽の地震影響評価報告。断層モデルと応答スペクトル法による別の手法で断層連動地震による柏崎刈羽原発の影響を評価した結果。結果はほぼ言わずもがな。

断層モデルを使った評価手法では 2秒ほどSsを上回る箇所があり背の高い主排気塔などが対象に。応答スペクトル法による評価では連動地震を想定しても基準値振動内に収まるという報告。つまり複数断層が連動しても柏崎は問題ない評価。

3回目の魚介類サンプリング結果。木戸川沖合2km付近 ババガレイ Cs-134 530Bq/kg Cs-137 730Bq/kg 計 1260Bq/kgが最高。10の魚種のうち、100Bq/kgを下回ったのは2種だけ。

プラント

モニタリング

報告書関連




福島第一原子力発電所の状況

○松本:
[原子炉および格納容器の状況] 1~3号機まで給水系、CS系つかって注水冷却中。[圧力容器下部温度、格納容器圧力と水素ガス濃度]記載の表の通り。2号機格納容器圧力 本日11時 28.26KPa。

昨日から格納容器ガス管理システムによる排気風量を38m3/hまで増加させており、その影響でまる1日経過して10KPaほど低下している。[使用済み燃料プール]1~4号機とも循環冷却継続中。

[タービン建屋地下溜り水の処理状況 ]2号機、3号機タービン建屋から雑固体廃棄物減容処理建屋への移送は継続中。6号機タービン建屋屋外仮設タンクへの移送は本日10~16時の間で実施した。[水処理設備および貯蔵設備の状況]記載の通り。

本日水曜日なので水処理設備のか同状況について今週の実績と来週以降の予定について報告させていただく。[その他]昨日説明した海側遮水壁の本格工事、予定通り本日着手した。

「福島第一原子力発電所における高濃度の放射性物質を含むたまり水の貯蔵及び処理の状況について(第44報)http://bit.ly/IaiisY 」 2枚目裏面に添付資料1で今週の実績を記載。先週4月18日から24日までの水処理状況。

高濃度滞留水の貯蔵量1~4号機で合計7万9200m3。貯蔵量 プロセス主建屋、高温焼却炉建屋の滞留水は1万6980m3。今週の処理量 9,060m3。稼働率キュリオン31.1% サリー76.8%。予定通りの稼動率。

廃棄物発生量はベッセルの発生量は6本。累積量トータル405本。処理水貯蔵量、濃縮塩水受けタンクは12万8960m3、淡水受けタンクが 8,956m3、濃縮廃液貯槽 5,472m3 という状況。そのうち原子炉注水に関しては

この1週間で3,780m3を注水。全てを水処理設備の処理水でまかなっている。ろ過水からの補給は受けていない状況。来週の予定。添付資料3枚目のオモテ面。4月25日~5月1日までの予定で約7,140m3としている。

稼働率 キュリオン10%、サリー75%での運用予定。★キュリオンに関しては26日明日から約10日ほど運用を停止する予定。水処理設備の貯水量を調整するため、今回、一旦停止をかける。サリーでの継続処理という形になる。

続いてその後の処理の状況、最終ページを見るんだ。2号機、3号機のタービン建屋の溜り水の水位、引続き移送先、移送ポンプの台数を調整しながら、OP3000mmの所でコントロールしていく。

一番下の表。濃縮塩水タンクの貯蔵量の関係はご覧のとおり。7月の下旬になるが、タンク容量として21,000m3程プラスになる。こちらは3月の中長期ロードマップの説明の際に紹介したが、

信頼性向上対策で角型のノッチタンクを丸型の1,000トンタンクに切り替えている。そのうち、21,000m3程度が7月のこの時期に運用可能になるということで、その分を追加している状況だ。水処理週報に関しては以上だ。


■サンプリング

福島第一原子力発電所の淡水化装置(逆浸透膜式)から濃縮水貯槽への移送配管における漏水に関するサンプリング結果 
サンプリング関係で2点報告。南側放水口のサンプリング結果について。 http://bit.ly/IaiJDw セシウム134/137、全βに関しては検出限界未満という状況が続いている。


魚介類の核種分析結果<福島第一原子力発電所20km圏内海域> 
もう一点は魚介類のサンプリング結果。http://bit.ly/IaioAC こちらは4月11日にサンプリングした木戸川沖合2km、5km地点の刺し網によるサンプリング状況。

セシウム134/137、ヨウ素131 キログラムあたりのBq/h 数を記載。最大は上から2行目、木戸川沖合2kmで捕れたババガレイ。Cs-134 が 530Bq/kg、Cs-137が730Bq/kgという状況。国が食品の基準として定めているセシウム134/137の合計値で100Bq/kg以下、というものに関してはアブラツノザメ、ヒラツメガニが該当。

今回とった魚種では、その二種類を除くと全て100Bq/kgを超えている状況だ。6月までの予定で魚介類のサンプリングを継続的に実施させて頂いた上で、評価を取りまとめたいと思っている。

プラント関係は以上。


■柏崎刈羽原子力発電所敷地周辺の活断層の連動を考慮した地震動評価について

少し厚手の資料で「柏崎刈羽原子力発電所敷地周辺の活断層の連動を考慮した地震動評価について http://bit.ly/IaiGHT」 というPP資料を配布した。こちらは本日、保安院さまが意見聴取会を開催されておりまして、

その中で東電から柏崎刈羽原子力発電所周辺にある活断層の連動性、連動した場合の影響について報告させて頂いているところなので、併せて皆様にもこの資料を説明させて頂ければと思っている。

保安院さまの方からは1ページ目下半分だが、2つの見解が出ており、一つは陸側にある「長岡断層平野西縁断層帯」と「山本山断層」と「十日町盆地断層帯西部」については学識経験者のヒアリングを踏まえ、

連動するものとして地震動評価が必要と言うことで、ご見解を頂いているので、今回、こちらの連動を考慮した地震動評価を行なっている。もう一点は「F-B褶曲郡」「F-D断層」「高田沖褶曲郡」については会場音波探査の結果から、

連動するものとして地震動評価が必要という見解が示された後、要検討事項ということで、F-B褶曲軍については2007年新潟県中越地震の発生により、応力が解放されたとの見解、考えもあり、連動の対象に含めるか否か検討が必要ということである。

なお、F-B褶曲群の連動の可能性については、先日月曜日になるが、応力が今回の中越沖自身で解放されたということと、併せて再度応力が再度蓄積するには700~900年程度かかることに関して説明させて頂いた所なので、それ以外の部分について本日は説明する。

1枚目裏面の上半分に柏崎刈羽発電所周辺にある活断層を図で示している。陸域で示しているのが、オレンジ色の部分。これまで長岡断層平野西縁断層帯ということで、角田・弥彦断層、気比ノ宮断層、片貝断層に関しては連動するものということで評価していたが、

更にその下にある十日町断層帯西部もあわせて評価するように、という見解だった。また海域の部分については、柏崎刈羽原子力発電所の正面にあるF-B断層を除き、佐渡島南方断層、F-D断層、高田沖断層の3つを連動させて評価を行ったものだ。

★★具体的な評価の手法については省略させて頂き、結論を先ず説明させて頂くが、スライド16を見るんだ。http://bit.ly/IaiGHT こちらが断層モデルを使った地震動評価である。判例を少し説明すると、

ほぼ、一番上に乗っている黒い太い実線が今まで私どもが使っている基準値振動Ss の崩落スペクトルという柏崎刈羽用に使っている基準値振動が5つある。その5つを全て包絡する形の地震動が黒い実線だ。

従ってこの黒い実践の所が基準値振動ということになる。それに対して、今回、青い実線が連動を考慮した地震動、赤い実線が連動を考慮した上に応力の降下量、どれぐらい滑るか、というところを不確定作業なので5割増し、1.5倍にして評価したもの。

それから緑の実践が連動+断層傾斜角35°と言うことで、これまで断層の傾斜角は、大体50°~60°を見ていたが、より浅くすることで発電所の近くまで断層が伸びている、と言う事で評価した、それぞれ不確実さ、あるいは保守性を考慮したのが、

赤い実線、緑の実践、と言うことになる。先ず、陸側の結果だが、十日町断層を連動すると仮定すると16ページ、17ページに1,4号機側と5,7号機側があるが、黒い実線の所の周期は、2秒から上のところで若干上回っているところがみられている。

★★従ってこちらが基準値振動に対して再評価が必要というという箇所だが、基本的に発電所の機器は、こういった長周期の所には機器の設計をしていないので、だいたい「長もの」である周排気塔程度がここに再評価に必要になるんではないかと考えている。

# 原発には高い建物はないので長周期振動は関係ないの。

18、19ページが応答スペクトルというものであり、こちらは16,17ページが断層をモデル化して地震動を解析したものに対して、18ページ、19ページは応答スペクトル法と言う事で、いわゆる震源の大きさと距離で評価をする、という別の手法でやったもの。

こちらに関しては19,20ページに記載がある。応答スペクトルではほぼ、黒い実線の中に入ってきている。黒い実線を超えない結果だ。従って陸側に活断層の連動性に関しては十日町断層帯西部を考慮しても、概ね基準値振動の範囲内に収まっていると考えている。

続いて海域の活断層の状況だ。こちらは21ページから順次解析をしているが、結論としては、28,29ページに断層モデル、30,31ページに応答スペクトル法でのそれぞれの評価を行なっているが、

海側に関しては3つの断層の連動を考慮しても、これまで設定している基準値振動を下回っているという結論が得られている。その他の資料については、計算の手法塔を記載しているので、説明は省略させて頂くが、

本日の意見聴取会で私どもの検討結果を保安院さま、並びに(御用耐震-意見聴取会)委員の皆様にご説明差し上げたいと思っている。本日、私からの説明は以上だ。



■質疑

○共同佐分利:
(http://bit.ly/IaiGHT)今の基準値振動の説明のところで、黒実線に対して陸側の活断層の連動性の所を2秒上回っているところについて説明があったと思うが、そこが上回っていても大丈夫な理由をもう一度説明して頂けるか?

○松本:
この周期とこの速度に対して、実際に解析をする際にはそれぞれ建屋、設置されている機器配管等が基本的に共振するか、というところが大きなポイント。要は2秒、もう少し長い所の5秒辺りのところで基準値振動を上回っているが、

そういうところに設置されている機器の共振点があるということになると、非常に揺れた際に揺れが大きくなり、最終的に破壊するという危険性がある。実際に発電所に置かれている設備はここの資料で言うと0.2とか、

その周辺に実際の機器があるので、実際にはこの辺の共振はあまり影響はないと見ている。周期が長い設備ということになると、主排気塔のように比較的大きくて長いものが周期が長くなるので、そういった所については今回の基準値振動を少し上回る点があることに対してよく検討する必要があると思っている。

○NHK花田:
(http://bit.ly/IaioAC)魚介類の調査結果で伺いたい。今回の調査手法は底びき?

○松本:
刺し網だ。

○NHK花田:
今回も2kmと5km、これまでに一回やっている調査ポイント2点とほぼ同じ場所でやっているという理解でいいか?

○松本:
だいたい木戸川沖だから広野火力発電所と福島第一の丁度真ん中辺りの海岸から2km、5km地点という所だ。

○NHK花田:
全開も刺し網での結果が出ていて、今回、最大値で見ると前回より低いのかなあと思うが、全般的にある程度高い値が出てきていると思うが、それについてはどのように、今回の結果だけではなかなか難しいと思うが、今回の結果を見る限り、どのように評価しているのか?

# 20km圏内 魚介類調査 前々回(初回) http://bit.ly/Iwu4Zj 前回 http://bit.ly/JcnkCN 今回 http://bit.ly/IaioAC

○松本:
福島第一から比較的近い場所なので、この値が高いのか低いのか、は今後評価をして行かないといけないが、やはり、近い所にある分、こういった濃度になっているのではないかと思っている。

先日スズキが1600Bq/kgぐらいだったと思うが、まあ、魚種によって済んでる環境とか食べているものによるので、そういった所に関しては専門家の先生の意見を踏まえながら評価をしたいと思っている。

○NHK花田:
ヒラツメガニとか見ると、単に深い所にいて近い所にいれば高い、という訳でもないのかな、という印象もあるが、その辺はどのように?生体濃縮の関係はどのように見ているのか?

○松本:
指摘のようにカニとかカレイは海底にもっぱら生息しているので、海底に沈着している放射性物質を比較的吸収しやすい環境だと思っている。とは言え、ヒラツメガニがこういう状況で、カレイが少し高い100Bq/kgを超えていることになったので、

○松本:
食べているものとか、生態の様子をよく調べたいと思っている。

○NHK花田:
前回も伺ったが、まだこれだけで評価、要は近傍が高いとか、底のほうが高いとか、そういった傾向の評価としてはデータとして十分じゃないという見方をしているのか?

○松本:
ハイ。まあ、前回の時では2km付近の方が5kmに比べると高いという傾向が見られたが、今回の測定では顕著に2kmと5kmを比較して高い、低いは、なかなか判断しがたい。もう一つは魚種によってかなりばらついているので、やはり継続的に後、2ヶ月ほどサンプリングを続けたいと思っている。

○NHK花田:
わかりました。底引き網の調査結果だが、何時ぐらいに調査して何時ぐらいに出るというのはあるか?

# 継続せんと意味無いでしょ…

○松本:
底引き網のそのものは1回、ほぼここと同じ地点でやっとるので、まもなく出せると思う。

○フリー木野:
★魚介類のサンプリングだが、全体で捕っている量はどれぐらい?

○松本:
4月11日に捕った量だが、木戸川起会2km地点でヒラメ2匹、ババガレイ2匹、コモンカスベ3匹、アブラツノザメ1匹、ヒラツメガニ3匹だ。

○松本:
★それから木戸川起会5km地点では マコガレイ3匹、ババガレイ3匹、コモンカスベ3匹、マダラ2匹、アブラツノザメ1匹という状況だ。

○フリー木野:
すいません。追いつかなかったのでもっかいお願いできるか?

# (TдT) ショウリャクナ ~ 省略追いつけないと言われて同じ速度で読む松本氏は天然。

○フリー木野:
捕っている量が非常に少ないように思えるが、これはもう少しきちんと量をとって計測というのはされないのか?なぜこの量になっているのか?

○松本:
刺し網をさして網を引き上げるときに引っかかっているものを量として取っているので、そういう意味では、4月11日の漁ではこの成果だと聞いている。

○フリー木野:
サンプリングなのでいくらなんでも数が少なすぎると思うが、この辺は国の方とはどのぐらいの漁で、どのくらいの量が必要だとか、そういった調整はされてないのか?

○松本:
ハイ。漁の仕方、ポイントは決めているが、漁獲量で何kgとか、何匹捕ると言うところまでは決めてない。従ってここ3ヶ月をかけて継続的にサンプリングしていきたいと思っている。

○フリー木野:
今回、また木戸川の2km、5km沖合だが、場所を選定した理由は?

○松本:
以前報告したとおり、発電所周辺20箇所だったかな。その中で選定しているうちの2ヶ所ということになる。

○フリー木野:
そのうちでこの場所を選んだのはなぜか?

○松本:
順番に取る関係所、今回は木戸川沖合の2kmと5kmを選んだ次第だ。

○フリー木野:
そうすると次の場所、予定はどこに?

○松本:
次の予定はまだ効いていない。少なくとも既に終わっている4月13日の底引き網については、福島第一敷地沖合10km地点でサンプリングを終わっている。

○フリー木野:
今回の刺し網漁だが、推進はどれぐらいの所まで入れたのか?

○松本:
網の深さデスカ??確認させてくれ。

○フリー木野:
この2kmと5km、それぞれ水深はどれぐらい?

○松本:
把握していないが確認する。

○フリー木野:
それぞれの魚がどれぐらいの深さで捕れたのかはわからない?

○松本:
網にかかっているものを引き上げたので、網の位置までは、恐らく記録はされていないと思う。

○フリー木野:
その辺わからないと海のサンプリングも表層と下をやってるから、魚がどれぐらいのところにいるか、確認できる方法というのはないのか?

○松本:
基本的には漁の種類で区分けしており、船引網で上層付近、前回のコウナゴとか、石川シラウオが捕れたが、(http://bit.ly/Iwu4Zj)それと今回の刺し網、中層から下の部分ですな。それから底引き網で底の部分が捕れると思っている。

○フリー木野:
わかりました。別件だが、福島第一の旧事務本館だが、あそこは1号機のすぐ近くだったと思うが、あそこのアスベストの管理状況はどういう状況になっているのか分るか?

○松本:
旧事務本館に関しては十分な調査はまだ出来ていないので、そういう意味ではまだ未調査のところだ。

○フリー木野:
例えばアスベストの飛散防止は全く手付かずの状態なのか?

○松本:
アスベストがどれぐらいあるかどうかについては確認するが、主に旧事務本館に関してはまだ復旧作業は行なっていない。書類とか、必要な物資を探しに取りに行くことはやっているが、何か片づけをしたり、扉を付け直したり、と言うことはやっていない。

○フリー木野:
基本的には全面マスクなので、心配ないとは思うが、年配の作業員の方々から旧事務本館でかなり大量のアスベストを使ったという話が出ていて、現状、周辺の飛散状況とか、放射性物質も重要だが、敷地内のアスベストの飛散状況はどうなっているかというのを不安がる声が出ているようだが、この辺は把握されているか?

○松本:
直接そういった声があるかどうかについては確認していない。

# アスベストの飛散に関しては爆発当初から指摘されてるの聞いた。

○フリー木野:
確認される予定はないのか?

○松本:
意見交換会等が、企業さんと定期的に持っているが、そういった場で心配ということがあれば伺えるかと思う。

○フリー木野:
今のところ、アスベストに関しては何処の企業からも声が出ていないということで良いか?

○松本:
その辺はまだ確認できていないので、一度確認してみる。

○フリー木野:
お願いする。

○東電司会:
あすの主な作業関係については、後ほど1階の方で案内する内容があれば伺いますので、よろしくお願いしたい。それでは以上で会見を終了させて頂く。




~ 終了 18時29分 (29分)

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