トラブル報告なし。3号機原子炉建屋1階のTIP室内調査報告。TIP室の扉の隙間から棒の先にモニタ付けて中を計ったら45mSv/h 外側と大きく変わらず。温度 17.1℃、湿度 85.8% だった。
二重扉からTIP室手前までのクインスス2映像公開。 2号機の代替温度計設置に向けて大物搬入口付近で行っていた除線試験の結果報告。ストリッパブルペイントという水溶性樹脂を塗って剥がす手法と乾式、湿式モップで一定の効果。
2号機代替温度計設置に向けた当所のスケジュールに変更はなく、来週から実際の除線作業に入るとのこと。全面マスク着用運用変更、企業センター厚生棟から第一正門と免震重要塔の行き来が6月1日から全面マスク不要に。
直前まであった「大気、海洋への総放出量試算」会見、2時間経過しても終る気配なったのに、この会見での質問なし。
○プラント
- 福島第一原子力発電所の状況(記者会見資料)(PDF 82.3KB)
- 福島第一原子力発電所3号機 原子炉建屋1階 TIP室内環境調査結果(平成24年5月23日実施)(PDF 69.9KB)
- 2号機RPV代替温度計設置のための環境改善に関する現場調査結果について(PDF 537KB)
○サンプリング
- 福島第一原子力発電所の淡水化装置(逆浸透膜式)から濃縮水貯槽への移送配管における漏水に関するサンプリング結果(PDF 11.0KB)
- 福島第一原子力発電所2号機原子炉格納容器ガス管理システムの気体のサンプリング結果について(PDF 11.2KB)
- 2号機RPV代替温度計設置のための環境改善に関する現場調査結果について(PDF 537KB)
- ★水処理設備の放射能濃度測定結果(PDF 10.3KB)
- 福島第一原子力発電所 建屋開口部における空気中放射性物質の核種分析結果(PDF 90.2KB)
- 水処理設備の放射能濃度測定結果(PDF 10.3KB)
○その他
○動画・写真
○報道
■福島第一の状況
○松本:
5月24日夕刻の会見を始める。(http://j.mp/LhQePD)
[原子炉および格納容器の状況] 1~3号機まで給水系、CS系つかって注水冷却中。
[圧力容器下部温度、格納容器圧力と水素ガス濃度]記載の表の通り。欄外。1~3号機とも希ガスモニタ。2号機は生ガスのサンプリングを行っており、 Xe-135 の値が再臨界の判定基準を10分の1以上下回っている事を確認。(http://j.mp/LhQrlJ)
[使用済み燃料プール]1~4号機まで循環冷却継続実施中。本日4号機に対してヒドラジンを注入。
[タービン建屋地下溜り水の処理状況 ]2号機→プロセス主建屋へ 本日10時15分から再開。3号機→雑固体廃棄物減容処理建屋への移送を継続中。
[水処理設備および貯蔵設備の状況]変化なし。キュリオンはポンプスキッド追加工事のため運用停止。サリーでの高濃度汚染水処理を続けている。
[その他]資料上、大きな変更ない。モニタリングに関しては何件か資料を配布している。
2号機格納容器ガス管理システムの生ガスサンプリング結果だ。(http://j.mp/LhQrlJ )Kr-85 は 18E+2Bq/cm3程度検出されているが、以前からこの程度の量が検出されている状況だ。
問題の Xe-135 は検出限界未満という状況だ。昨日、波が高いため中断していた南放水口でのサンプリング結果が出ている。Cs-134/137、全βについては検出限界未満という状況が続いている。(http://j.mp/LhRemN)
各建屋のダスト分析状況だ。原子炉建屋以外の建屋開口部の空気中の放射性物質の核種分析を行っている。(http://j.mp/LhR6nt)1枚目がプロセス主建屋、焼却工作建屋、サイトバンカ建屋と並んでいるが、
その他、各号機のタービン建屋、開口部等の検出結果だ。NDが多くなっているが、検出されているところでも 10E-4~10E-5Bq/cm3 という状況だ。3枚目の表面に像竜虎か造粒固化体貯蔵排気設備設備(排気出口側)の所で、
21日と22日分という事で2回計っているが、こちらは排気のA系、B系があるので、そちらを測定した状況だ。この排気造粒固化体貯蔵排気設備設備に関しては前回よりも値が少し上がっており、排気フィルターの詰まりが予想されている。
従って今月中を目途にこのフィルターの交換を予定している。それから水処理設備の分析結果が出ているので併せて紹介する。(http://j.mp/LhQZZ3)細かい表になっているが、一番左から①集中ラド地下汚染水、滞留水側、
これがいわゆる高濃度汚染水、入ってくる水だ。右側になるが、それぞれ淡水化装置の入口、出口、蒸発濃縮装置の出口、炭水化装置濃縮水、と言う形で分析を行っている。右端の⑨⑩の蒸発濃縮装置に関しては、運用を停止しているので測定は行っていない。
分析結果としてはこれまでと同様、所定の除線係数DFが得られている状況だ。また、炭水化装置の入り口だが、全βに関しては大体10E+4~10E+5Bq/cm3 という状況だ。それから作業関係について3件ほど報告。
★3号機の原子炉建屋1階のTIP室内の環境調査結果の4枚のPP資料を見るんだ。(http://j.mp/LhRemN)昨日、口頭でお知らせしているが、TIP室に関しては爆風の影響で扉が奥に押し込まれた状況になっている。
従ってクインス2による内部調査は出来ていない。1ページ下半分に調査結果線量率等、とあるが、入り口から少し奥まったところの1番、2番、3番は測定が行われたが、室内、緑色の部分については測定が行われなかった。
4番だが、こちらは吹き飛んだTIP室の扉越しに社員がモニターを棒の先に付けて奥の方に伸ばして測定したものだ。45mSv/h ということで外側とあまり変わらない状況だった。温度 17.1℃、湿度 85.8% と言う状況だ。
裏面に写真。扉が本来手前にあるべきところ、爆風により押し込まれた状況になっている。社員2人が赴き、この扉が取れないかトライしたが、引っかかりが強い状況であり、現在、この対応を検討している。
尚、この扉越しに体を乗り出して中を見た感じの報告だが、危機に関しては目立った損傷は確認されなかった状況だ。一番下には今回使用したクインス2のロボットルートを書いている。また、青い字で書いているのは、
このルート上、雰囲気浅慮を測定したときの結果だが、あまりこれまでと大きな変化はないと思っている。それでは入り口までが、クインス2で撮影した動画が用意できているので、紹介する。(http://j.mp/LhREcI)
(映像紹介)二重扉を通り出てきたところだ。クインス2の映像はこれまでは何回か紹介しているが、真ん中が前進、右側が後ろ側を撮っている。左側の映像は真上から自分の送り出しの状況を見ている。
それからアンテナの状況を示したピンクの棒グラフが温度と湿度を計っている。右上の17.35とか今出ているところが線量計の値。南東コーナーを前進しており、電源装置が右側に馬手いるが、そちらを通過して、もうすぐ左折してTIP室の入り口になる。
少し床面に瓦礫が散在しているが、ここを乗り越えていく。みているのがTIP室の入り口になる。奥の方に先程写真で見たように扉が爆風で押し込まれたという状況になる。この扉、まあ、人間の手では少し取れなかったという事で、
クインスはこれ以上の前進が出来ないという事で、このまま引き返した状況になる。~ 以上だ。実際にTIP室の中に入れた映像ではなかったが、TIP室入り口までの映像ということで本日紹介させて頂いた。
★次の資料「2号機RPV代替温度計設置のための環境改善に関する現場調査結果について http://j.mp/LhQCh9」という事で説明する。
こちらは2号機の代替温度計を挿入する場所の候補として2カ所、ジェットポンプの計装系B系、それからSLCという ホウ酸水注入系の差圧検出のラインを候補として選んでいるが、作業を実施するためには当該場所の空間線量尾下げる必要があるので、今回、除線、線量低減が出来るかどうか、検討を大物搬入口のところで実験を個なってきたものだ。
今回、実験結果が纏まったので少し紹介する。先ず結論から申し上げると、1ページ目下半分に現地調査の目的と工程表を書いているが、今回、赤い枠で囲っている除線、遮蔽装置の設置という事で、この中の取り組みの一貫である。
★現在の試験結果の状況から見ると、線量低減対策として、いわゆるモップによる拭き取りとか、ストリッパブルペイントによるはぎ取りといったものが効果があるという事で採用を考えている。現在のところ、計画が送れる事はないと思っており、予定通り7月下旬には現地工事を始める事で考えている。
実際の環境改善の様子についてはスライド3以降で紹介。(http://j.mp/LhQCh9)今回候補となっているのは赤いところで印がある、大体温度計の候補場所ジェットポンプB系のグレーチング上、格納容器のちょうど南側。それから南東側になるが、SLC差圧検出器のTIP室の屋上という形で2カ所を予定している。 第1候補はSLC差圧検出器。こちらは以前、モックアップの状況等をお知らせしている。
環境改善の方法については4ページにあるように、埃といったものを掃除木のようなもので吸う他、湿式、乾式のモップで拭き取る。また、水溶性の薄利性の塗料を一旦塗ってそれを剥ぎ取る事でコンクリートに染みこんでいるものをはぎ取る事を考えている。
こちらに関しては、5ページ、6ページのところで実際のそれぞれの様子を試験したが、効果はあったものと思っている。実際の結果7ページに。こちらに除線の前後での比較表を書いている。
今回の評価結果ではストリッパブルペイントでの除線が一番有効ではないかという事で、こちらを採用する予定だ。実際に派8ページのところにあるが、γ、βの線量評価を行っているが、
こういったところに対しては遮蔽材の設置等も含めて組み合わせを行って行く。10ページのところに作業工程を書いているが、今回、こういった評価を経て、週末から実際の除線と作業に入る事で今考えている。大体温度計に関しては以上だ。
★3つ目の資料だが、「東電 全面マスク着用の運用変更のイメージ http://j.mp/LhQRZt 」全面マスク着用の運用変更のイメージという形で1枚配布している。現在、発電所の入る際は、上側の運用になるが、
緑色で書いてある矢印の導線のところには、全面マスクの着用を省略した形で運用している。例えばJビレッジからバスに乗って福島第一の正門に言って免震重要塔に入る場合。あるいは5,6号機側サービス建屋の休憩所に行く場合はマスクなしで運用している。
また、第一正門のところで警備に当たっているガードマンもマスクなしで対応している状況だ。今回、着用の省略を拡大するという事で、下の表になるが、協力企業の事務所が置かれている企業センター厚生棟というところが、
今回、全面マスクの着用が省略可能な濃度まで下がってきたので、この運用を開始する。従って、協力企業の作業員が企業センターの厚生棟で事務仕事をする場合には、正門を通過して企業センター厚生棟まではマスクなし。
あるいは免震重要塔、5,6号サービス建屋間を往復する場合もマスクなしという事で運用を開始する。実際の可能エリアのマップ、最近の発電所敷地内での空気中でのダスト分析結果については、お手元の2枚目、3枚目にデータとして提供させて頂いた。
それからこの環境改善について付け加えるが、カバーオールに関しても今後、夏を迎える事から改良を考えている。これまでカバーオールに関しては、今後夏を迎えるに辺り、蒸し暑いという意見があり、作業員の負担軽減、熱中症対策という事で、
★従来のカバーオールよりも通気性のよいカバーオールを現在検討している。現在、どういったカバーオールを選定するかは、契約手続きを行っているところだが、7月1日からこの通気性のよいカバーオールに変更したいと考えている。
また、このカバーオールを導入するにあたっては事前に作業員の試着等を踏まえ、使用感の確認も実施しているところだ。今週末、5月26日に現場公開を予定しているが、その現場公開で視察する細野大臣ほか、
報道関係にもこの新型の通気性のよいカバーオールを着用させる、という事で現在考えている。本日、私からは以上だ。
1点申し忘れたが、環境モニタリングの状況は既にHPで公表しているが、通常のものとは違うものという事で、敷地内外の降下物、水盤による放射性物質の公表を本日行っている。第一の環境管理等と第二の事務本館での水盤での測定結果だが、
こちらも3月分のデータとして優位なものはないと考えている。以上だ。(資料 見あたらない)
■質疑
○ニコニコ七尾:
先程のクインスの動画中にあった数値があったが、あの線量の単位を教えて欲しい。
○松本:
mSv/h だ。
○ニコニコ七尾:
NHK経営委員長で東電の社外取締役に内定してた数土文夫さんが先程辞任を表明された。東電社外取締役には予定通り就任されるという事だが、これについてコメントがあればお願いする。
○松本:
数土の判断だと考えている。特に東電として何かコメントする立場ではない。
○ニコニコ七尾:
★それはそれとして数土氏の兼職を巡っては内外で報道野公平性に影響を与えるという批判が出ており、数土氏は一方で、それに対してNHK番組編成は、放送法で公平、公正、不偏不党が保証されているので、兼職は問題ないという考えを示しており、
実は政府も基本的には同様の考えだったようだが、この一連の問題に付いては、東電としてどう見られていたのか教えて欲しい。
○松本:
とっくに私どもとしては、社外取締役の1人という事で、次期株主総会での選任手続きを経る事を考えていたので、特にNHKの報道野内容と、私どもの状況等について何かコメントするものはない。
○NHK横川:
2号機の代替温度計の関係で。7ページ目の大物搬入口の除線効果を見たときに、3の吸引除線は有効とされているが、数字で見るとあまり有効でないように見えるが。これはなんで有効?4番は明らかに下がっているのはわかるが、3は、これ、どうか?グラフ見る限りは…
○松本:
こちらも全く下がっていないというふうではない。こういった埃とか、そう言った形で存在するものに関しては、一通り取っておくのが有効ではないかと評価した次第だ。
○NHK横川:
これは床ではなくて、他の埃とか取れて、それが30~70から12に減りますよっていうんで有効だと指している訳だな?
○松本:
ん?30?あ、そうだ。
○NHK横川:
ごめんなさい。私が認識間違えてた。現場作業の目標として今の線量がこれになる中で、ナンボにしたいというのは、どっかに記載はあるか?
○松本:
いえ。目標線量という意味では出来るだけ小さく下げたいという事で考えており、今回のストリッパブルペイントとか、こういった鉄板敷き、遮蔽材を置くとか、そう言った対策を踏まえた上で、なるべく下げておく。
それ以上の状況については、最終的には作業時間、作業計画で考えて行きたいとは思っている。ただ、目標としては大体5mSv/h 程度までは下げたいと思っている。
○NHK横川:
逆に5mSv/h まで下がらなかった場合はどう考えるのか?
○松本:
努力しても下がらないのであれば、作業計画の方で作業時間を短縮するとか、モックアップというか、練習を積み重ねておくとか、そういった対応が必要になろうかと思う。
○NHK横川:
わかりました。
○読売船越:
全面マスク着用の運用変更についてだが、これはいつからやるのか?
○松本:
全面マスクの運用変更に関しては、ええ、6月1日を予定している。少し、作業員への周知期間が必要なので、1週間程度とる。
○読売船越:
2号機の大体温度計についてだが、除線の効果だが、1号機から3号機まで実験をやっていたと思うが、これの兼ね合いというか、この結果とはまた別と考えた方が良いのか?
○松本:
はい。こちらは2号機の大体温度計を設置するために2カ所の作業エリアが今、候補として上がっている。そこに特別に今回は7月下旬には作業計画を予定しているので、それまでに達成したいという事で、今この測定と試験をやっているところだ。
以前お知らせしている1号機から3号機の建屋内除線については、もう少し広い範囲というか、将来の廃止措置、燃料取り出しを含めて、もう少し広い範囲をより効率的に除線するにはどうしたらいいかという事で検討を進めているものだ。
○読売船越:
そうすると方法が異なる事もあり得ると?
○松本:
それはありえる。
○読売船越:
今回除線だったがもう片方で用品手配と装置設計、制作の段階で、6月から装置機能試験を始めると。平行してやっていると思うが、こちらの作業の方は順調にいっているということか?
○松本:
はい。こちらの方は東芝を中心に作業を進めている。向上にモックアップ装置を既に設置しているので、そちらを利用しながら実際の装置設計や製作に入っているところだ。
○読売船越:
じゃあ、これは記載の通り6月から機能試験を始めるという理解か?
○松本:
はい。
○読売船越:
わかりました。
○NHK花田:
★今日のプラントと直接関係ないが、UNSCEARの方で、亡くなった作業員の被ばく初期評価がまとめられたと思うが、その件で確認させて欲しい。先ず、今まで福島第一原発の復旧作業に携わって亡くなられた作業員の方はこれまでに6名という事で良いか?
○松本:
★えっと、まあ、作業に直接関係あり、なしがあるが、まあ、働いていた事があるという事でカウントすると、確か6名だったと思う。
○NHK花田:
今回、急性白血病で亡くなられた方も含めて、被ばくとの因果関係は内という結論が、★書記の調査結果としては出ているが、それについてはどう考えているか?
○松本:
そう言った報道を通じて私どもも承知しているが、いわゆる作業中の被ばく線量と、そう言った病気の因果関係は、これまでも医者の見解によるとないと伺っている。★まあ、結果については何か驚いているといった感想はない。
○NHK花田:
この亡くなられた6人の労災申請や裁判の関係があるかどうか、確認させて欲しい。
○松本:
心筋梗塞で亡くなられた方の労災の裁判がある事については報道を通じて私も知っているが、★その他の状況については確認してみないとわからない。
# あれ?死者は1人も出さずに事故収束できたと細野豪志は大々的にカメラの前でいってるのだけど。プライベートな病気で現場で勝手に倒れて死ぬのは数えるに値しない。僅か半年足らずで同じ職場で5名死亡。普通の数らしい。一切作業員に関与しない東電。
○NHK花田:
具体的な案件、内容は良いので、どういった状況にあるのか確認させて欲しい。
○松本:
基本的には労災の申請手続きに関しては雇用主、いわゆる元請け企業が対象になる。★発注側の私どもがどれだけ把握できるかは限界がある。
○NHK花田:
そうすると今、一件あると言ったのは、用は東電として裁判という形では泣くという理解で良いか?
○松本:
そう言う意味では報道通じて承知している状況だ。
○寺澤:
2号機使用済み燃料プールにヒドラジンを注入する予定だ。6号機タービン建屋から屋外仮設タンクへの移送予定はない。港湾内の海底土被覆工事、本日、12時10分~13時5分にかけて5,6号側のシルトフェンス開閉を実施。以上だ。
~終了 18時31分