2012年5月28日月曜日

東電会見 2012.5.28(月)18:00 ~ 政府・東京電力中長期対策会議 運営会議 第6回会合報告 燃料取り出し試験計画

東電会見 2012.5.28(月)18:00 ~

トラブル報告1件。昨日27日(日)3号機塩分除去装置停止。漏洩は確認されていない。土曜日に発生した4号機使用済燃料プールのスキマーサージタンク水位上昇の原因はまだ不明。調査中。1号機温度計4Bと4Cの入れ替わり時期判明報告ほか。

本日は第6回中長期対策会議の日。会議で使われた資料を元に松本氏から要点説明。いわゆる最近1ヶ月の総集編。新たな説明としては4号機プールから新燃料を2体試験的に取り出す計画報告。

恒例の今月の建屋からの放出放射能量評価は、先月と同じ評価で建屋からの放出量は約0.1億Bq/h、敷地境界の年間被ばく線量は 0.02mSv/yと推定。

○プラント

○政府・東京電力中長期対策会議(第六回会合)

○モニタリング・サンプリング結果

2012/5/28・18:00開始 東京電力による「原発」に関する記者会見





福島第一の状況

○松本:
福島第一の状況(http://j.mp/KWD9Q6)[原子炉および格納容器の状況] 1~3号機まで給水系、CS系からの注水継続中。[圧力容器下部温度、格納容器圧力と水素ガス濃度]記載の表の通り。欄外 1号機と3号機は流量調整を行なっている。

先週末報告した3号機の夏季対策と言う事で注水量調整を行う予定だったが、天候が悪く雷等があったので本日の作業は中止している。3号機の流量調整は準備ができ次第明日以降行う予定。[使用済み燃料プール]1~4号機まで循環冷却継続実施中。

★使用済燃料プール温度は記載の通り。欄外。3号機と4号機の循環注水冷却システムに付属している塩分除去装置の故障が発生しているので紹介する。昨日 3号機 5月27日午前4時1分に塩分除去装置で警報が発生し塩分除去装置が自動停止。

現場を確認したところ漏えい等は発生していない。冷却システムそのものは継続しているので 冷却に問題なかった。原因として塩分除去装置に付属している電気透析装置の不具合である事がわかったので、

電気透析装置を切り離して逆浸透膜RO膜だけでの塩分除去装置を再開している。なお、電気透析装置の不具合等については詳細に原因調査をしていきたい。

★4号機 5月26日土曜日に4号機使用済燃料プールのスキマーサージタンクの水位が上昇傾向にあったということで、塩分除去装置モバイルROの状態を確認したところ、入口、出口の流量アンバランスが確認されたので装置を停止した。

流量計についてはフラッシングを行った結果、流量が戻ってきているということなので、本日中に塩分除去装置の運転を再開する予定。スキマーサージタンクスキマーサージタンクの水位上昇の件については引き続き調査を行なってまいりたい。

[タービン建屋地下溜り水の処理状況 ]現在、2,3号機から雑固体廃棄物減容処理建屋への移送を継続実施中。裏面。[水処理設備および貯蔵設備の状況]キュリオンの運用停止は継続中。サリーは高濃度汚染水処理を継続実施中。

[その他]一番下を見るんだ。5月27日昨日11時頃、西門に設置している可搬型モニタリングポストにおいて、読み取りが出来ていないことが発生した。これに伴い無線塔による伝送を再開しているが、原因としては電源ケーブルのコネクタ部の端子不良という事で、

接続を復旧させたところ、同装置の復旧が14時25分、データ計測は14時30分という状況だ。この可搬型モニタリングポストのデータ読み取り不良に関しては以前も電源ケーブルの接続部のところで水の侵入というによる接続不良があったが、

今回のケースで言うと、ケーブル間にテンション、引っ張り側の力が働いていたということで接触不良が接続部で起こったのではないかということで推定。何れにしても欠測はなく、データとしては取れている。プラント状況は以上。

1~4号機の美袋川放水口のサンプリング結果について。セシウム134/137、全βは検出限界未満という状況が続いている。(http://j.mp/KWGpLk)

★1点連絡。以前報告した1号機の温度計4Bと4Cのデータが入れ替わっていた件だが、その後、調査が進み、入れか渡っていた時期については10月28日午前11時頃と判断した。過去に行った点検履歴等を調査し特定した次第だ。

従って昨年10月28日からのデータに関しては、本日、正しい4Bと4Cを入れ替えた形でHPに公表している。訂正版が今載っている状況だ。なお1~3号機のその他のパラメータの類似箇所点検については、現在、作業を進めている段階。

誤接続が発生した原因等については現在調査を進めている段階。先ず報告したい事象は以上だ。



■第六回 政府・東京電力中長期対策会議(運営会議)

○松本:
厚手の資料を2つ配布している。こちらは本日、政府・東京電力中長期対策会議のうち、運営会議の第六回会合と研究開発推進本部の第六回会合が開催されたので、その中身の紹介をさせて頂く。
先ず運営会議の方だが(http://j.mp/xLpMPJ )既に報告したものもあるので、今まで特に説明されていなかったことを中心に報告させて頂く。資料上はページ数が一番下に1ページから通しページを黒いマジックで打っているので、そちらでページを指定しながら説明する。

# 通しページ数はPDFにはありません。会見配布の資料(紙)のみ

原子炉注水設備に対する夏季対策について
はじめに前回議事録等があるがページを捲って頂き、14ページを見るんだ。こちらは★「原子炉注水設備に対する夏季対策について http://j.mp/KWIl6G」ということで、先週の金曜日に少し気温の上昇に伴い注水温度が上がっていることを報告したが、

その抑制のために今回、1号機、2号機の注水量を若干減少させて、3号機の注水量お増やす操作を行う。なお、注水量に関しての将来の見通しだが、通しページで15ページ(http://j.mp/KWIl6G スライド2)の上になるが、最高でも65℃前後になろうかというような予想をしている。

従って今回のような注水量の変更、並びにその下15ページの下半分(スライド3)だが、原子炉注水に使っているバッファタンクの水源を冷凍機を用いて注水する温度自身を下げていこうという取り組みを実施したいと思っている。

引き続き注水量との監視は続けていくが、このバッファタンクの冷凍機の設置に関しては、7月末頃には設置を完了し、運用を開始したいと思っている。

なお、気温が30℃近くまで上昇したとしても、水温としては圧力容器の温度としては大体65℃と見ている。★現在、保安規定で定めている圧力容器の制限温度80℃に対して15℃程度の余裕がある状況だ。

1号機原子炉格納容器(PCV)内部調査の実施について
 続いて22ページを見るんだ。こちらは★「1号機原子炉格納容器(PCV)内部調査の実施について http://j.mp/KWJV8K」ということである。2号機の格納容器内部に関しては工業用内視鏡を使った直接目視による点検が出来たが、

今回、1号機についてはおおよその計画がつきはじめたので、今回、報告させていただく。やることは2号機と同様であり、工業用内視鏡を挿入して格納容器内部を点検することとか、内部の雰囲気温度、滞留水温度、それから滞留水の水位を測定したいと思っている。

また、カメラを線量計に付け替えて空間線量等も計れると思っている。また、できたら滞留水をサンプリング装置で採取し、分析に回したいと思っている。23ページ( http://j.mp/KWJV8K スライド2)の上半分を見るんだ。

現在、用意しているのは、1号機の原子炉建屋1階の北西コーナーにある X-100Bというペネという貫通孔を使用する予定だ。写真が右側に付いているが、だいたい高さが4.5m程度あるのと、手前に見える通り換気空調系のダクトが走っているので、少し作業上はここのダクトを回避する必要がある。



従って作業手順としては25ページ( http://j.mp/KWJV8K スライド7)のところに検討中の仮設作業足場の設置ということで書いているが、この4.5メートルの位置のところに作業ができるよう、仮設の点検架台と足場、それから階段等をつくって、ここの作業を行いたいと思っている。


構造的には23ページ( http://j.mp/KWJV8K スライド2)に。X-100Bという予備のペネのところに、改めてチャンバー、ボールペン、アタッチメントといった物を溶接等で据え付けた後、内部に窒素ガスを挿入しながら内視鏡を送り込んでいくことを計画している。

24ページ( http://j.mp/KWJV8K スライド5)に工程を書いているが、8月中旬頃までに今回の作業を実施して8月下旬から9月に準備が整い次第、工業用内視鏡での格納容器内部を見る事にチャレンジしたいと思っている。

サブドレイン浄化試験報告(第一報) 
 ページが飛ぶが30ページ(http://j.mp/MWV4Ey)を見るんだ。★サブドレイン浄化試験報告(第一報)だ。こちらは今年の1月から書く号機のサブドレン水の浄化試験と言うことでポンプを使い屋外に一旦サブドレンを組み上げた後、

ゼオライトを通じて中に含まれているセシウム等を除去して中に戻すことを実施している。現在のところ、4号機については組み上げた地下水の汚染レベルはセシウム134/137の代表各種で数Bq/L程度まで提言できている状況だ。

1号2号に関しても5月末までには完了する予定であり、引き続き代表各種以外の詳細な各種分析を進めていきたいと。ページを捲って頂き31ページ(http://j.mp/MWV4Ey スライド3)のところに

上と下でγ核種、ぞれから全β、全α、トリチウムといった分析の進捗具合を書いている。現在のところ、4号機が終わってきたという状況であり、引き続き1号2号等形で進めていきたいと思っている。


 事故収束作業に伴い発生したガレキ・伐採木の管理状況
 続いて34ページ(http://j.mp/MWXxie)が、こちらは「★事故収束作業に伴い発生したガレキ・伐採木の管理状況」ということで、9月8日時点の最新値だ。

 覆土式一時保管施設の準備工事の状況について
 35ページ(http://j.mp/MWXYcu)からが「★覆土式一時保管施設の準備工事の状況について」ということで、北側にある敷地境界で線量が高いことに鑑み、断面図で示すような厚さ1mの覆土、土を盛り、

伐採木の防火対策について
 敷地境界での線量を下げることをしたいと思っている。併せて★「伐採木の防火対策について」では 37ページ(http://j.mp/MWYMOp)になるが、伐採木に関しては屋外に借り貯蔵している状況だ。

従ってこちらは伐採木に今後自然発火するとも限らないので、定期的な監視、それから温度計を伐採木の貯蔵設備の中に挿入して中の温度を監視していきたいと思っている。また、定期的な山水、5、6号機側で浄化した水をこちらを散水し、

海底土の被覆による港湾の水質への影響について
 温度下げることも引き続き実施してきたいと思っている。★39ページ(http://j.mp/MX0ijD)が「海底土の被覆による港湾の水質への影響について」だ。1,4号機側の取水路全面の海底土の被覆工事は完了したが、

やはり被覆をした関係で若干、海水中のセシウムの濃度に関しては低減していると思っている。低原料としてはゆるやかな変化ということなので、引き続き濃度を監視していきたいということと、現在、北側の5,6号機川の工事を行なっている段階だ。

原子炉建屋格納容器からの追加的放出量の評価結果
 続いて40ページ(http://j.mp/MX1sLY)を見るんだ。★★「原子炉建屋格納容器からの追加的放出量の評価結果」になる。結論を先に言うと、今月の原子炉建屋からの放出放射能量は前回と同様、約0.1億Bq/h とみている。

これに伴う敷地境界での追加的な被ばく線量の増加分は0.02mSv/y と考えている。1~3号機の内訳は下のグラフに。1号機 0.003,2号機 0.005、3号機 0.003 という形で4月に比べると2号機が約一桁程度放出量としては小さくなっているが、

こちらは以前説明したとおり、中々これぐらいのレベルまで濃度が下がってくると、気象条件や建屋内部の空量の影響受けて、ばらつきもあるということで、放出量評価としては合計値を丸めた形で約0.1億Bq/h と評価した。

 4号機使用済燃料プール内新燃料(未照射燃料)の健全性調査
 続いてページが飛んで申し訳ないが、49ページ(http://j.mp/MX6Df1)を見るんだ。「4号機使用済燃料プール内新燃料(未照射燃料)の健全性調査」の計画だ。4号機の使用済燃料プールから使用済燃料を取り出す計画については、

現在、原子炉建屋カバー等の設置工事を進めており、来年の12月に最初の使用済燃料を取り出すということで考えているが、それに先立って新燃料を今年の7月に試験的に2体ほど取り出すことを予定している。

49ページ(http://j.mp/MX6Df1 スライド1)のところにスケジュールを少し書いているが、7月に準備を行った後、2体ほど燃料を取り出し、共用プールに運ぶ。その後、取り扱い治具等を行い、共用プール側で燃料の調査を行う予定にしている。

50ページ(http://j.mp/MX6Df1 スライド2~3)今回はこの新燃料を取り出すことで、物理的に取り出せるかどうかというところを点検していきたいと思っている。瓦礫等がプール内に落ちているので、

そこら辺で引っかかって抜けにくいという事とか、あるいは腐蝕の影響がどれぐらいあるのかということを取り出した後、共用プール側で調べたいと思っている。なお、50ページの下半分(http://j.mp/MX6Df1 スライド3)に

★燃料の構造図があるが、物理的な結合部分がそれぞれあるので、そういった所を点検していく予定だ。今回、取り出すのは新燃料なので、基本的には線量としては遮蔽等、必要のない状況だ。ただ、放射性物質を含む水の中に沈んでおり、

まあ、プラッドと呼ばれるサビ等も付いている可能性があるので、高圧洗浄した後、取り出す事で考えている。52ページ(http://j.mp/MX6Df1 スライド7)のところに作業の概要という形で書いているが、プールの脇からラフタークレーンで新燃料を釣り上げた後、新燃料用の輸送容器に詰めて、屋上から地上におろして共用プールに運ぶことで段取りを考えている。

福島第一原子力発電所4号機原子炉建屋の健全性確認のための点検結果について
 ★それから使用済燃料プールに関して53ページ(http://j.mp/MXeERa)からが先週の金曜日に報告した4号機の健全性の確認。「福島第一原子力発電所4号機原子炉建屋の健全性確認のための点検結果について」

その際に質問を受けたことについて答えるが、いわゆる外壁のシュミットハンマーの今後の点検については(NHK横川?)今後の点検については検討させて頂くが、定期検査ごとに点検もしているが、その際の点検結果は、大体30~40N/mm2であり、

特に地震前から何か劣化が進んでいると言うことは確認されていない。★★(WSJ)それから(4号機)使用済燃料プールの重さだが、入っている燃料、水、ラック、全て入っている状態で重さは約1670トンある。こちらを支えている状況だ。

(WSJ)それから使用済燃料の放射能量だが、冷却期間や照射期間、炉に入っていた期間にもよるが、いわゆる水という遮蔽材がない表面線量という意味では1000Sv/hという非常に高い量ということになる。

この使用済燃料プールの構造については、少し絵で説明させて頂きたいと思っている。(18:22~お絵かきタイム)直方体のような形をしており、昨日申し上げた通り、140~180cm程度のコンクリートの厚さがある。

その内側を3mm程度の厚さのステンレスを張っており、水が抜けない構造になる。水の循環をどうしているかだが、スキマーサージタンクというのがあり、プールの表面からオーバーフローする分を集めて一旦貯めて、

これをポンプの吸い込み側に押し込んでいる状況だ。これをプールの方に上から戻すというような構造になっており、いわゆるプールに関しては側面、底面のところに何か穴が開いてる、配管が貫通しているようなところはプールの側面、それから底面にない。

プールの上から配管が注ぎこんでいる状況なので、万一、こちらの配管のほうが破断したとしても、何かプールから水がジャージャー流れ出すとか、また、ここの一番高い所には逆止弁があるので、逆流を防止するような装置が付いている状況だ。

「建屋内の遠隔除染技術の開発」ロボットによる1号機原子炉建屋調査結果について
 資料に戻るが、64ページ’(http://j.mp/MXqLxq)から先週末にお知らせした1号機の除染調査結果になる。今週から2号機の方にガンマカメラを移して調査を進めていく状況である。最新の構内配置図については72ページに提供している。


運営会議の議事録、本日の説明については以上だ。




第六回 政府・東京電力中長期対策会議(研究開発推進本部)

○松本:
 もう一つの資料。研究開発本部の第六回会合の資料(東:http://j.mp/KWD52N 保:http://j.mp/MXssuY)については、今後の研究課題と進め方について議論されたと聞いているが、詳細については省略する。

少し長くなったが私の説明は以上となる。



■質疑
さくせいちゅう


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