IWJ Independent Web Journal
単独運転していたアレバから漏洩。6時58分に流量バランス異常警報。流量のバランス異常でどこに異常かは特定出来ていない。8時20分にカメラで床面に漏洩兆候確認。建物全体が堰で汚染水は建屋内に留まっている。
汚染水濃度の速報値 4.8E+2Bq/cm3。昨日、監視カメラで漏洩らしき映像で現場確認したがその時は異常なし。検査官もそのような認識だったが、本日の運転で漏洩が発生したとのこと。深さは数cm。
○資料
- 平成23年度第4四半期の間に実施した保安検査(保安規定の遵守状況の検査)における保安検査報告書について ~ 説明なし
- ★ 「ナトリウム冷却高速炉のシビアアクシデントの発生防止と影響緩和」に関する国際ワークショップでのキーメッセージが提示されました ~ 説明なし
■福島第一プラントの状況
○森山対策監:
トラブル報告。本日水処理システムのうち、アレバからの漏洩が確認された。建屋内の堰に留まっているので外部への影響はないということだ。少し経緯を説明する。本日6時58分に流量バランス異常。
今、アレバは線量下げるためにアレバの中だけでずっと水を廻している。その流量にバランス異常。具体的にどこの流量が動だったかまでは特定出来ていないが、何れにしても流量の流れに場所によって異常があるということで警報が発生し、8時14分に主導で停止している。
その後、8時20分には監視カメラで床面に漏洩の兆候があることを確認。手元に配っている写真は監視カメラからの写真。保安院検査官がカメラ映像を撮影した。
この撮影している場所は廃液貯蔵タンクと加圧浮上分離タンクの間。建屋の一番端のほうを見ている。これは10時過ぎの写真だが、見て頂くと3ページがよくわかる。明らかに水が溜まってるかなという状況だ。
東電の社員が11時56分に現場確認を開始。12時6分に現場確認を終了。この建屋の入り口付近まで全体的な漏水が確認されたという事だ。深さははっきりしないが深いところで数cmぐらいではないかと聞いている。
建屋全体が堰となっているので、外部への漏洩はないという事である。漏洩した放射性物質の濃度だが、速報値で4.8E+2Bq/cm3。全体としてこの絵で言えば左側が少し深くて、だんだん入り口近くになると少し浅くなっている印象ということだが、建屋のほぼ全体に薄く水が広がっている状況のようだ。
まだ、漏洩カ所や原因とか、先程言った流量バランスの異常警報が発生した原因はまだわかっていない。昨日、このカメラで監視している際に床面が湿ってんじゃないか、ということで、昨日は午後14時頃、現場に確認に入っているが、昨日は特に漏洩の痕跡はなかったという事である。
検査官は制御室側で見ているが、特に何か漏洩だという印象は持っていなかったようだ。今日、単独運転を実施していたところ、先程言ったように警報が発生して停止して確認したところ、漏洩が見つかったという事である。
本件については以上だ。その他の状況だが、運転プラントパラメータを見て頂きたい。流量変更をしている。12日に2号機を0.5m3/h減らして、3号機を0.5m3/h増やしている。原子炉注水量だが。夏場に向けての注水量バランスという事で考えており、手元の温度変化を見ると、あまりはっきりしないが、注水量を減らした2号機は若干温度が上昇しているのかなと。
注水量増やした3号機は少し温度が低下傾向にあると見える。その他のパラメータだが、1号機はまた0%に戻っている。2号機は0.18%となっているが、前回の月曜日は0.14%で少し上昇している。今、2号機と3号機の窒素封入量の変更をしている。
その目的だが、例えば2号機を見ると格納容器の圧力が9.5kPaとまだ圧力が高いこともあり、窒素封入量、排気量を出来るだけバランスさせようという事で、2号機の場合は少し圧力が高いので、先ず排気量を増やしている。
13日から排気量を1時間当たり24m3/hから34m3/hに増やしている。その結果の影響かも知れないが、格納容器の水素濃度が上がっている。格納容器の圧力は、今日は9.5KPaとなっているが、月曜日は14.48KPaだった。
月曜日に配った資料ではそうなっている。従って少し排気量を増やした結果、圧力が下がっているのではないかと思う。3号機格納容器への封入量を28m3/hから18m3/hに減らしている。
2号機の場合には格納容器の圧力は0.25KPaで、ほぼ大気圧ぐらいまで、そもそも下がっているが、これも出来るだけ封入量、排出量、排気量をバランスさせようという考え方である。水素濃度はA系0.18%、B系が0.16%となっている。
プール温度は1~4号機順で 22℃、23.5℃、22.4℃、30℃。滞留水は2号機からの移送は本日停止。3号機は引き続き高温焼却炉建屋に移送している。水処理関係。本日はキュリオンも運転している。
ずっと補修していたが、キュリオンとサリーを本日は2台運転。基本的には水処理はサリーで実施し、水位のバランスを見ながらキュリオンで時々動かす。今回は昨日13日から20日頃までキュリオンを稼働させるという事である。アレバについては先程言ったように漏洩したので、原因を今、解明中だ。
私からの説明は以上だ。質問があれば宜しくお願いする。
■質疑
○時事神田:
アレバの件だが、単独運転は何時から行っていて、今日は何時から行っていたのか?これを使っている水は何の水を使っていて、漏れた10E+2Bq/cm3 クラスの水は処理した水?どういう水?
○森山対策監:
単独運転は停止していたが中に(放射性物質が)溜まっているので、溜まっている水の水野除線をしよう!という事で、この中でぐるぐる回している。
ですから外から持って来たのではなく、今、アレバの装置の中にある水を循環させながら、時々薬液を注入して濃度を下げる作業をしていた。
単独運転は何時からだったかは、直近は5月21日からやっている。それで、昨日は10時頃だが、床面が湿っているように見えた問うことがあったので、10時11分に一応、念のため手動停止をし、昨日は漏洩がないことを確認した上で、17時47分に単独の循環運転を再開している。
従って昨日1回止めて昨日の15時47分から運転を再開していた。ずっと運転して、本日、朝、警報が出て8時14分に止めたという流れだ。
○時事神田:
この速報値は床から採取した、漏れたものを拾ってきたもの?
○森山対策監:
はいそうです。ずっと濃度については監視をしてきており、一時期10E+5Bq/cm3 ぐらいまであった。廻しているため、少し巻き上がったりしたのかな、という事もあるが、徐々に下がって来て、最近は10E+3Bq/cm3 オーダーまで下がっていたことは確認しているので、だいたいそれぐらいの濃度だろうと思っている。
# 中の汚れを取るために廻してるなら濃度は上がっていくのでは? 中の汚れを取るためにぐるぐる廻しては綺麗な水に入れ替えて、という作業しないと下がらないのでは?薬液でそんなに下がるものなのかな。
○フリー木野:
直近は5月27日か?
○森山対策監:
21日だ。
○フリー木野:
先程の濃度は速報値だとγだけの濃度か?
○森山対策監:
そうですな。
○フリー木野:
全βの濃度は出ているか?
○森山対策監:
出ていない。
○フリー木野:
計ってる?
○森山対策監:
確認してない。
○フリー木野:
確認してない?
○森山対策監:
こちらには(東電から)入ってきてない。
○フリー木野:
確認してない意味がわからないが。確認されない?
○森山対策監:
こちらには報告がまだ内と言うことだ。
○フリー木野:
入ってきてないということ?
○森山対策監:
はい。基本的には元々キュリオンを通った後、このアレバに入っていたもの、それがぐるぐる回っているという事である。
○フリー木野:
え?ぐるぐる回していた時に入ってきたものではなくて、何を廻してたのか?今まで。
○森山対策監:
えっと、このですな。あれ、、え、と、この中の水をですな。この中の、こう、放射線レベルを下げたいと。これは元々の目的は、なんといいますか、このアレバのある部屋の空間線量が高いので、これを下げたいという事で、元々濾過水を入れて廻している。
# それは知ってます。
で、ただ、元々ここに入っている放射性物質はキュリオンを通って出てきたもの。ずっと昨年からですな。動いていたときからあったものが、そのまま中に対流していると。それに濾過水をちょっと入れて廻して、ええ、あの、まあ、薬液も注入しながらですな。ええ、あの、放射性物質の濃度を下げるという作業をしていたということだ。
○フリー木野:
そうすると一応、アレバを運転していることになるので、アレバのスラッジ事態は増えていたという事なのか?
○森山対策監:
アレバのスラッジ事態は取れてますね。
○フリー木野:
増えて?増えたスラッジは前回と同じ場所に置いてある?
○森山対策監:
地下のスラッジチョソウに入ってますな。
○フリー木野:
全部置いてある?
○森山対策監:
はい。
○フリー木野:
今建屋の中の線量はどのぐらいになっているか?
○森山対策監:
えっとだな。高い所は50mSv/h ぐらいある。カメラで見ている辺りだな。その辺りは50mSv/h ぐらいと聞いている。廃液受けタンク辺りだが。
○フリー木野:
その図面だが、それは大分前に配布された?
○森山対策監:
いえ、これはここで。
○フリー木野:
それは資料の中に無いが頂けないか?
○森山対策監:
いいですよ。コレ、ジャアコピーヲ
○フリー木野:
わかりました。
○森山対策監:
じゃあ準備します。
○フリー木野:
じゃあ、50mSv/hというのは洩れた水の側ではなくて、一番高いところが、
○森山対策監:
確認された方はだな、今、詳細なデータはないが、この入口から入って南西側、絵で言えば右側のあたりで、全体を確認されている。全体としては奥に行くに従い、少し水の深さが深くなっているようだったと聞いている。
○フリー木野:
そうすると特に採取した場所の水の表面線量がどうだという数字はまだ出てない?
○森山対策監:
はい。表面線量はまだ来ていない。
○フリー木野:
わかりました。
○共同通信 竹岡:
洩れた総量はでない?
○森山対策監:
そこはだな。よく正確にはわかっていないので、極めてラフな数字だが、3~4m3ぐらいではないかと聞いているが、これはよくわからない。
○共同通信 竹岡:
3か4m3の間だろうと?
○森山対策監:
今ここに滞留している量からすればだな。これも建屋の構造だが、ファンネルと言ってたまった水を流すような下に、★★最終的には地下のプロセス主建屋の地下に全部水が流れていく仕組みになっているので、
漏洩した時の量がどれぐらいだったかということはまだ確認できてないが、東電からは3~4m3トンぐらいと聞いているが、まだ、精度の高い数字ではない。
○共同通信 竹岡:
現状建屋の床に溜まっていると思われる量が3~4ぐらいで、それ以外に下に流れてしまっているものもあるかもしれないと?
○森山対策監:
はい。
○産経大谷:
漏洩場所はわかってんのか?
○森山対策監:
まだわかってない。
○産経大谷:
★★場所がわかんないのに、漏洩が止まっていることを確認というのはどういう意味なんすか?
○森山対策監:
えっとですね、、、
○保安院:
一応、建屋の中に入って確認した範囲では漏洩していることがないということを確認したというところである。しかしながら、先ほど申したとおりに線量が高い所等があるので、あまり長時間いることができない。
行った範囲で「ない」ということが確認できているということ。それから漏洩箇所についてはそのような状況なので、まだ確認できていない。今後、調査をしていくことになる。
○産経大谷:
そうすると見た限りではジャバジャバ水が流れているところはないが、実際には漏れているか、完全に止まっているかはわからないと。
○森山対策監:
私はシステムを停止させたといったが、必ずしも漏洩が止まったとは申し上げなかったと思うが。今見ている範囲では特に漏洩が継続しているような様子はないと。
○産経大谷:
今頂いたこの紙に漏洩が止まっていることが確認と、
○森山対策監:
(;゚Д゚)えっ! かっ書いてありましたっけ?
○産経大谷:
えっ?アァ アァ ハイハイ
○保安院:
あっ、これについては東京電力の通報で一応そう書いて、あり、あり、ありますけども、、
# なに。コノ3人のヤリトリww
○保安院:
私共として今確認しているのは、あくまでも中に入ってみた範囲でない、ということなので、ということと、漏洩箇所が確認、まさしく漏洩している箇所は出来ていないので、言い方としては、あのう、見た範囲で漏洩がない事を確認したことと、
漏洩場所は確認できない。従って漏洩箇所はこれからしっかり確認していくということでご理解ください。そこはちょっと通報の部分がありまして、今、ちょっと、あの、そこの妥当性については保安院としても今確認している状況だ。
○産経大谷:
わかりました。じゃあ、この紙の地震被害情報の紙に書いてある漏洩が止まっているというところは、保安院としては今確認中?
○森山対策監:
東京電力からの通報がそうだったということですな。
○産経大谷:
わかりました。
○フリー木野:
★お願いだが、この紙の情報は保安院が確認した情報なのか、東電からの通報をそのまま出しているだけなのか、これだけだとちょっとわからないので、こう書いてあると保安院がこのように考えていると当然見えるので、ちょっと書き方を工夫して頂けないか?
○森山対策監:
わかりました。少し工夫いたします。
○フリー木野:
わかりました。それとアレバの廃スラッジだが、今溜まっているスラッジを場所を写して別の建屋に保管用建屋に移す建屋をきちんと立てて、いつ移すか計画していると思うが、
○フリー木野:
保安院ではどのように今後の状況を考えているのか?
○森山対策監:
えっとだな。ナンカワカル?
○保安院:
あの、今、スラッジについてはプロセス主建屋の地下に貯めていって、だいたい今、70%ぐらいの容量だ。ゆくゆく、アレバは今運転していないので、大丈夫だが、やがてアレバを本格運転する場合は、たしかにスラッジ貯槽を今建てている最中だ。そ
れについては、今後、保安院として報告聴取を求めて、その建屋の妥当性を評価していくと。今のところ、そういった具体的なスケジュール、アレバ停止して 必要性がまだないので、こちらとしても待ちの状態というところだ。だいたい秋ぐらいには報告を受けようということは考えている。以上だ。
○フリー木野:
わかりました。スラッジ自体は例えばいまの場所にそのままおいておくと、建屋の中の線量が高止まりするので、それを下げたり、建屋のメンテナンスを含めて色々作業するために動かす、そう考えればいいのか?
要するに今の状態のままで置いておくと、ある意味ちゃんと遮蔽して管理できている状態になってない、そう言う認識でいいか?
○森山対策監:
スラッジ貯槽はだな。地下二階にあり、地下一階、コンクリートだから、そこは当初から評価して、その影響はそれほどないと考えている。むしろ今、この部屋の作業環境としては、このアレバその物ですな。
こちらの方の汚染というか、濃度が高いということで全体の線量が高くなっていると考えている。それからスラッジの発生状況については、毎週水曜日に水処理状況について報告があるが、そこに今スラッジがどれぐらい発生しているかということは載せている。
○フリー木野:
そうすると取り敢えずはスラッジがある程度現状の場所にある程度、これ以上たまるまでは次のところに動かさないと考えればいいのか?
○森山対策監:
まだ、今、整備中なので。
○フリー木野:
要するにいっぱいにするまで、今のところに貯めるのか、それとも次の場所ができ次第動かしていくのか、その辺は?
○森山対策監:
元々はプロセス主建屋のスラッジ貯槽に限界があるので、作るということで、主プロセス建屋が問題だから作るということではなかったと私は理解しているので、そこは増加の状況を踏まえてということだろうと思う。
今は少し循環させているので、この1週間で約3m3ぐらいのスラッジが発生している。今。全体で595、約600m3ぐらいが発生しているという状況だ。
若干、循環運転をしていたために、少し発生はしているが、それ程大きな発生量ではない。わかりました。ちょっと分からないが、★アレバ自体はサリーを動かして以降は殆ど動かしておらず、基本的には予備用においてある状態だったと思うが、
○フリー木野:
そう言う状態だとスラッジも今の70%以上はそんなに早く増えない。そういう中でなぜ、次の移送先というのを作り始めたのか、その理由がちょっとわからない。
○森山対策監:
もともと移送先は最初から計画していた。最初はアレバをどう使うかということがまだ決まっておらず、むしろスラッジ対策が大事だということで、最初から計画していた。現在は基本的には先ずサリーを中心にキュリオンでバックアップし、更にバックアップとしてこのアレバがあると、
○森山対策監:
今は運用している。
○フリー木野:
そうすると今作りかけの建物は、何時から?
○森山対策監:
いつから着手したかは記憶にないが、
○フリー木野:
後ほどで結構なのでお願いします。
○森山対策監:
この飼料はコピー取りますので、後でこちらにおいておきます。もしなければこれで終わるが、来週は私は出張で外しますので、定例のブリーフィングは山本主席が今のところ対応するということである。よろしくお願いする。これで説明は終わる。
~ 終了 16府28分